シャノン


LEICA X1

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チャーチのシャノン。
僕のもっとも好きな「外羽根式プレーントゥ」。
その代表格として、大抵この靴と、オールデンの990(9901)あたりが取り上げられる。
990はコードバンであるが、こちらは牛革(ガラスレザー系であるが)であり、それぞれが一方の雄と言えるだろう。
外羽根式プレーントゥとしては、ひとつの終着点と考えていい。



雨に強いダイナイトソールのものを探していたが、たまたま市場に在庫の無い時期だったらしく、しばらくみつからなかった。
ところが、急に安価に売られているものと巡り合った。
しばらくダイナトソール仕様は在庫が切れていただけで、案外これからは出回るのかもしれない。

チャーチの高級ラインであるカスタム・グレードの製品。
作りはさすがにしっかりしていて、僕が多く持つ2、3万円のラインとは一線を画している。
品質的には、やはりオールデンと同格のクラスであるし、トリッカーズのカントリー・コレクションとも被る部分がありそうだ。

シャノンの場合、外観は普通の紳士靴であるが、実際にはカントリー系の靴の作りに近い。
表面は、光沢加工の施されたポリッシュド・バインダーと呼ばれるカーフであり、通常のカーフよりは耐水性を持っているようだ。
ソールはダブルレザーであり、手で持つとずっしりと重い。(このサンプルは、前述のようにダイナイトソール仕様)
タン(舌革)の両サイドは柔らかい革で塞がれていて、張り出したコバにもストームウェルトが採用されており、水などが浸入しづらくなっている。

手入れが楽で雨に強い・・という、実用性に重点が置かれた設計になっているのがわかる。
そこが一般のプレーントゥの靴との違いであり、この靴の存在を際立たせている特徴である。
ポッテリとした形状のラストが使われているのも、カントリー系のイメージを強めている。
スーツの時に履こうと考えて購入したのだが、一見地味ながら、なかなかの存在感があるので、履いていても満足度が高い。

並行輸入品では幅広(ワイズG)も用意されているのだが、今回はダイナイトソール仕様という条件が加わったので、普通幅のワイズFしか選べなかった。
UK7のワイズFというと、通常僕の足には少し小さめになるのだが、木型が結構幅広なので、何とかなるのではないかと踏んだ。
僕は普段ゆるく履く癖があるので、今回は足にピッタリのものにしたかった。
交換可能とはいえ、通販では交互に試せないのが辛いところだ。

到着したシャノンに恐る恐る足入れしてみると、シュボッと空気の抜ける音がして足が靴に入った。
余裕はほとんど感じられず、型にはめたようにピッタリである。
ヒールカップが意外にタイトで、踵に吸い付いてくる。
そのため履き口も小さめで、靴べらで滑らせながら、足を強めに押し入れてやる必要がある。

見た目通り、Fとはいえ幅は広めに作られており、UK7は僕の足にはタイトではあるが不快ではない。
いいのか悪いのか、僕の足の形に合っているようだ。
いつもなら、もうひとサイズ上を選ぶところであるが、今回はこれで行ってみよう、という気になった。

実際に一日歩いてみると、甲が少し低めなようで、足の上面が当る。
僕としては例外的なくらい、羽根も開き気味になる。
しかし靴擦れになる事は無く、しばらくすると、甲の当たりもほとんど気にならなくなった。
恐らくさらに使い込んでいく内に、足に馴染んで消えてしまうだろう。

ビジネス用として、本当に買ってよかったと思える靴だ。
やはりこのクラスの仕事靴を、一足は持っていたい。
足元を質のいいもので決めると、すべてが一段引きあがる感じがする。

たまたま青山で仕事があったので、帰りにブリフトアッシュに寄ったところ、その場で磨いてもらうことが出来た。
ガラスレザーの場合、表面がコートされていて、与えた栄養分が染み込む事はほとんど無いので、クリームやワックスは主に光らせるために塗ることになるという。
もともと光沢処理されたレザーをさらに磨きこんだので、仕上がったシャノンはかなり強い光を放ち、周りの景色がそのまま映りこんでしまうほどの鏡面仕上げになった。
まるでエナメルの靴のようで、さすがに少し気恥ずかしさを感じながら歩いた(笑)
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年金

LEICA X1

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日本年金機構から母親のもとに手紙が来た。
昭和20年に、夫、つまり僕の父親らしき人物が、数ヶ月間だけ働いた記録が見つかったが、間違いないだろうかというのだ。
10年前に亡くなった父の、それも時代は終戦直後のことである。
母にしてみれば、結婚はおろか、自分が小学生の頃の話である。
そんな事は分らないし、今となっては調べようもない。

そのことを直に伝えるために、母親は年金機構に電話をした。
電話に出た係りの人は、一度電話を切り、書類を揃えてから、数分後に再度電話をかけてきた。
どうやら名前と生年月日のみを頼りに、該当すると思われる人物を探して、関係者に連絡して、ひとりひとり確かめているようだ。
古い台帳が出てきて、その中に父親と同じ名前があったらしい。
人違いの可能性もあるので、詳しい情報を向こうから言おうとはしない。

母親は、いくつか質問を受けた。
まずはその頃父がどこにいたかを聞かれたので、恐らく東京か神奈川ではないかと答えた。
すると、地域が全然違うので、どうやらこれは人違いですね・・という事になった。
書類はどこになっているのか聞いてみると、北海道だという。
母親は驚き、それなら可能性はあると言った。
そもそも北海道出身だし、終戦後しばらく疎開していたという話を思い出したのだ。

北海道のどこに住んでいたのか聞かれ、多分帯広であると答えた。
書類では釧路の会社で働いたことになっているようだ。
それを聞いた時、父親が時折話していた事がよみがえってきた。

家族の大黒柱である祖父は東京に働きに出ており、家族は北海道に残されていた。
祖母は女手ひとつで、5人の子供たちを養わなければならなかった。
終戦直後で物資は何もなく、家族大勢で生きていくのは、並大抵のことではなかった。

ある日祖母は、帯広で採れた野菜を持って、釧路の海辺まで汽車で出かけていった。
山で採れた野菜類は、漁師町で飛ぶように売れ、祖母は獲れたての魚介類を手に入れた。
帯広に戻り、まずは家族に魚を分け与え、残りを帯広の山の人たちに販売したところ、またも飛ぶように売れた。
帯広では新鮮な魚の入手は難しかったのだ。

祖母は並外れた努力家であり、しかも商才のある人で、山と海を毎日往復することで、子供たちを育てる為の食料と生活費を得た。
もちろんこれらは、いわゆる闇物資である。
戦後の混乱しきった日本では、それをしないと生きていく事が出来ないという矛盾を、社会全体が抱えていたのだ。

一度取り締まりに遭い、荷物を取り上げられた事があった。
理不尽な振る舞いに、祖母は怒りを抑えながら「あなたたちの時代には、こういうことの無い日本を作って欲しい」と言った。
祖母のお説教に困った担当官が、「わかったよ、おばさん。俺たちがこれを全部買うから・・」と言って買ってくれたという。
そういう時代だったのだ。

しかし朝から晩までの労働は相当に過酷であった。
荷物が多い時は、父親が手伝って一緒に運んだ。
重い荷物を担いで長い距離を移動する祖母を見かねた父が、祖父に手紙を書いた。
母親にこのような生活を長く続かせるわけにはいかない・・という、息子からの手紙を読んだ祖父が、その後、みなを内地に呼び寄せたのだ。


父の仕事の内容を知っているか聞かれた母は、寒くて凍えてしまうので、燃やす為の木屑をもらおうと、木を扱う会社で働いたと、たしか言っていたと答えた。
○○製材所?と聞かれた母は、「ああ、その○○さんという名前は時々聞きました」と答えた。

電話の向こうの担当者が満足げに言った。
「すべてが完全に一致しました。間違いありませんね」

働いたと言っても、ほんの数ヶ月であるから、年金額がどうなるという話ではない。
だが、母親も担当者も、満足し、喜んでいた。
すでにこの世にはいない人たちの、60年以上も前の埋もれた事実が、古い書類からよみがえったことに、小さな奇跡のようなものを感じたのだ。
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発作


LEICA X1

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明け方に突然くしゃみが出て、それが止まらなくなった。
30秒毎に、鼻がムズムズしてきて、大きいのが一発クションと出る。
当然のように、鼻水も出てきた。
今年も、いよいよ本格的に始まったようだ。

仕方なくベッドから起き出して、洗面所に立った。
時計を見ると、いつも起きる時間の30分ほど前・・・
目を覚ますには、一番嫌な時間帯である。

鼻をかんで、うがいをした。
しかし一向に治まる気配は無い。
同じ間隔で、また次のくしゃみが出る。
一体どうなっているのだろう。

仕方が無いので、顔を蛇口に近づけて、水を手ですくって鼻の中に流し込んだ。
直接鼻の中を洗ってしまうのだ。
それから鼻の中の水を一気に出す。
それでもしばらくムズムズしていたが、ようやくくしゃみも治まってきた。

しかし、ちょっと油断すると、またくしゃみが出る。
外を見ると、雨で地面が濡れている。
それなのに、お構いなしで、くしゃみは出る。
花粉が粘膜に貼り付いてしまったのだろうか。

こうなると、発作と呼んでもいいだろう。
それもけっこう重い発作である。
くしゃみが連発する間は、まともに仕事も出来ない。
一体いつまで続くのだろう・・・

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コードバン 2


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オールデンの990・プレーントゥ・ブルーチャー。
オールデンのもっともポピュラーなモデルのひとつであろう。
このモデルと、同社のチャッカブーツは、コードバンの靴の代名詞ともいえる。



前回書いたように、水に弱いという、一大弱点を持つ革である。
考え方によっては、靴の素材としては致命的な欠点である。
それでも最高峰の位にあるのは、やはりこの独特の深みを持つ艶によるものであろう。
コードバンはその比類ない艶を味わうべき素材なのだ。

密度が高く、表面の質感が硬めに仕上がった革である。
誤解を恐れずに言えば、革というより、樹脂に近いと感じることもある。
オールデンの靴は極めて履きやすいことで有名であるが、しなやかさという点においては、硬めのコードバンより、他の素材の方が優れているかもしれない。
クロムエクセルのオールデンのブルーチャーを持っているが、そちらの方がオールデンらしい履き心地を味わえる。

ところで、990を購入するに当り、サイズは8Eを選んだ。
日本には輸入されていないE幅で、自分の偏平足の足に合うかどうかわからなかったが、一か八かで輸入してみたのだ。
前後に少し緩めではあるが、幅はピタッと足に吸い付いてくる感じで、とりあえずは問題なく履けている。

一方同じバリーラストを使った同社のクロムエクセルのブルーチャーは、7.5の3Eを選んだが、幅は適正ながら前後がかなりゆるい。
この結果には混乱してしまった。
8でそれほど問題を感じないのに、7.5では踵に指が入るのだ。

いろいろな靴を買ってみて、どうやらクロムエクセルという素材は、革が伸びるのではないか、ということに気付いた。
それゆえに、しなやかで履き心地こそいいが、何となくゆるめで型崩れし易いように感じる。
一方コードバンの990は、硬めで伸びの少ない素材の為、幅の狭い部分がしっかりと足に引っかかってくれ、結果的に問題なく履く事が出来るようだ。

定評あるオールデンの靴なので、素材がコードバンでも、履き心地はかなりいい、と言えるだろう。
包み込んでくれるような、しっとりとした感触である。
硬めの素材でも、これだけの履き味を出す事が出来るのは、やはり同社ならではのノウハウがあるのだろう。

コードバンという素材は、折り曲げた部分に大胆な皺が入り、一度入ると取る事は出来ない。
そのため、最初の皺入れの儀式は非常に重要になる。
皺の入り方が、オールデンの履きこなしでもあるのだ。

自分のオールデンの皺の入り方を自慢するオーナーは多い。
足が標準より幅広のため、完全なフィッティングが得られない僕の場合は、どうしても皺が変なところに入ってしまう。
こればかりは仕方ないと諦めている。

仕上げには、コードバン専用のクリームを使っている。
最近は、ベネチアン・クリームという、特殊なクリームを使うことが多い。
コードバン用にお勧めの手入れ用品は何かというネット上での質問に、ホーウィン社の社長自らが答えたものだという。
聞いた事の無いマイナーな銘柄だったので、それは一体何かと、愛好者の間で話題になったらしい。
現在はオールデンのコードバン靴のオーナーには、定番のクリームになっている。

雨の日は履くわけにいかないので、この靴を持つと、毎日天気予報を睨んで、履くタイミングを計ることになる。
履いて出た日は、食事中や手を洗った時にも、水滴をこぼさないよう気を配る必要がある。
デリケートで手間のかかる靴ではあるが、そういう靴をひとつくらい持っていてもいいのではないか。
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コードバン 1


LEICA X1

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愛用のオールデンのコードバンの靴を取り上げようと思ったら、思いの外、説明が長くなりそうである。
そこで2回に分けて書くことにした。
まずはコードバンという素材について書いてみる。

お洒落だった叔父は、戦後間もない頃から、コードバンの誂え靴を履いていた。
最高の素材である・・ということを、叔父からよく聞かされた。
そのため、子供の頃から、コードバンという素材には興味があった。

コードバンとは馬の臀部の革である。
そこまでの知識は、多くの人が持っているだろう。
実際にはこの革は裏返しの状態で使われており、生きている時に皮の裏側に当たる部分が、コードバンの革の表側になる。

通常革の繊維は表面に沿って横方向に走っている。
しかしコードバンの場合は繊維が垂直方向に向いており、それを強制的に寝かせる事で、表面のスムースな質感を得ている。
水に濡れると、この繊維が元の状態に戻ろうとする為、水脹れのように膨れてしまう。
そのためコードバンは水に極端に弱い素材になっている。

コードバンは非常に希少な素材といわれている。
採取できる馬の種類が限定される上、一頭から取れる面積も限られている。
眼鏡状の丸い2連の形状で、原皮が売られているのを時折見かける。
そこから取れるのは、靴だとせいぜい1足程度か。

現在コードバンは世界で2、3社でしか製造されていないようだ。
そのうち1社が、例の米国ホーウィン社であり、残りの2社は日本の会社であるという。
日本にはランドセルの需要があったため、独自のコードバン製造の技術があり、欧米のものとは違う系統といえる。
そのため西欧の伝統的な製法で作られるコードバンは、ホーウィン社のもののみということになる。

70年代にホーウィン社も一度コードバンの製造をやめる話が出たらしい。
ところが、アメリカのコードバン靴の伝統が失われるのは惜しいと、継続するよう説得したのが当時のオールデン社の社長だったという。
2年分の革を一括で買い上げて、ホーウィン社を応援した。
両社はそのような親密な関係にあり、現在もホーウィン社のコードバンの上質な部分は、オールデン社に優先的に回されると言われている。

数年前の靴の本を読むと、コードバンは希少素材で、今後入手が難しくなるので、早く購入したほうがいいと書かれている。
コードバンをとることの出来るヨーロッパ製の食用農耕馬自体が減少しているのだ。
高価なこともあるのか、実際にはまだコードバンのオールデンの靴はけっこう見かける。
しかし今後この素材がじわじわと減少していく可能性を考えると、今のうちに一足買っておいて損は無いだろう。
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集中


LEICA X1

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知人の会社で開発した、比較的高額な商品がヒットしている。
増税前ということもあるが、今までに無い売れ行きであるという。
驚くような数を売る販売店もあり、かなりの売上になっているようだ。

ネットを通じての問合せも多く、それへの対応だけでかなりの作業量になる。
それに対し、知人はひとつひとつ丁寧に返事を書いている。
自分の仕事への影響が出ないように、朝早くか、夜遅くの時間を利用して書く。
時には休日にも自宅のパソコンから返信する。
専門の要員を雇うのではなく、自ら時間をかけて返事を書くのだ。

そのこともヒットの後押しになっているようだ。
作っているメーカーのトップが、こつこつと誠実にメールを書くことが、質問者の信用を得る大きな要因になるのだ。
もちろん、それにはまず文章を書く能力を持つことが前提になるが、その点文学部出身の彼は、書くことをあまり苦にしていないようだ。
聞いているうちに、これは案外新しいビジネスの形かもしれないと感じた。

販売店での説明は、往々にして口八丁手八丁だったり、逆に全然わかっていなかったりして、購入者に不信感を与えることになる。
またネットユーザーには、そういうのを敏感に察知する人が多い。
様々な情報から得た専門的な知識が多く、それらを選別、処理する能力も高く、その結果自分に自信も持っているので、中途半端な説明は通用しないのだ。

お店の人はこう言っているが、作る側としてはどう思っているか、本当のところを教えて欲しい・・という内容のメールがけっこう来るという。
時には少し首を傾げたくなる情報もあるが、知人としても、さすがに販売店を嘘つき呼ばわりは出来ないので、少し遠まわしな表現をせざるを得ないこともあるようだ。
だが書くに書けないという彼の真意は、ちゃんと顧客に伝わっているのではないだろうか。
そもそもネットの時代には、ユーザーとメーカーが直結し、最終的には販売店が必要なくなるのではないかと思っていたが、それに近付きつつあるのかもしれない。

丁寧に返事を書くと、それに対する感謝のメールが来るので、それにまた返したりと、顧客とのメールでの関係はなかなか終わらない。
質問に対して、自分の個人的な経験を綴ったりもするので、事務的ではなく、内容が深くなることもあるという。
そういう親身になって書かれた文章に対し、ユーザーは思いのほか敏感に反応する。

このやり方には、諸刃の剣になりかねない危険性もある。
しかし作る人間としては、これ以上でもこれ以下でもなく、嘘偽りの無い真実を書いているのだ。
その誠実さや人柄が相手に伝わることが、一番重要なのだろう。

ところでもうひとつ、大きな傾向が見えてきたという。
質問者の居住地域が、東京周辺に極端に集中しているのだ。
僕も質問の集計を見せてもらったが、全国から寄せられた数百通のメールのうち、約7割が東京、神奈川などに集中していた。
お金がその地域に集中しているのか、あるいはネットユーザーがその地域に多いのか、それはまだ不明である。
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うっかり


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昨日に引き続き、ライカのX1を持って散歩に出た。
旧型のカメラであるが、たまにはこういうのもいいだろう。
最新のカメラと比べて、どのくらい描写性能が劣っているか確かめられる。
以前はもっぱらモノクロで載せていたが、今回はカラーにしてみる。

カメラのレイアウトとしては大変優れており、散歩用には本来こういうカメラが欲しい。
一眼レフをぶらさげて歩くより、ずっとカッコいい。
手に取った時のモノとしての存在感も、とても優れている。
動きが鈍いのが大きな欠点だろう。
X2だともっと早いのかな・・とも思うが、今更X2を買う気にもなれない。

今日は銀座、丸の内と定番のコースを歩いた。
天気のいい、散歩日和の一日であった。
夕刻より、予約しておいた床屋にいく。

帰りの電車の中で、Mrs.COLKIDより、チョコレートをいただいた人たちへのホワイト・デイのお返しは買ったか・・とメールがきた。
うっかり忘れていた。
どうりで街がいつになく混んでいると思ったが、ホワイト・デイも関係していたのか。
これは大変と、電車を降りて、銀座方面に戻った。
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プレゼント


LEICA X1

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Mrs.COLKIDの誕生日に、家族で日本橋のデパートに行き、プレゼントを選んだ。
区切りのいい誕生日だったので(笑)、記念にと母親から高価なプレゼントが渡された。
僕もそれに倣って、ほどほどのブランドもののバッグを・・・
これは当分靴にお金は回らない。
夫側の母親から特別な扱いを受けるなんて、大変幸せなことであり、同じ境遇の友人に言っても信じてもらえないだろう。

その後、銀座にあるフレンチのレストランで食事をした。
当日入籍したばかりの従兄弟夫婦とも落ち合い、いろいろ楽しく話しながら食事をしたが、気付いたら4時間も経っていた。
カメラは重いのを持っていけないので、古いライカを持ち出した。
久しぶりなので使い方を忘れてしまい、撮影に少々手間取った。
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要注意の場所


D800E + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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先日谷中の墓地を散歩した。
帰宅後、疲れてソファーで寝てしまった。
人気の無い墓地を、ひとりで歩いたのが原因かもしれない。
あそこは人によっては要注意の場所だ。

吉村昭氏は、墓地を抜けて日暮里の駅にかかる橋の上で、急に何かに引き込まれる様に、飛び降りたいという衝動に襲われた体験について書いている。
その場にへたり込んでしまい、通行人から大丈夫かと聞かれたという。
母親から、知人の女性があのあたりで飛び降りて亡くなったという話を聞いたこともある。
ずいぶん昔の話だが、絵のモデルをするほどきれいな女性だったという。

僕の場合は、特別霊感が強いわけでは無いので、墓地を歩いたからといって、まず何かが起きるということはない。
若い頃一度だけ、ウィーン郊外の墓地にグスタフ・マーラーの墓参りに行った時に、墓地の入り口に一歩足を踏み入れた瞬間、頭の上にぐっと重いものが被さってきたのを感じた事がある。
あれは確かに異様な体験であった。
しかしそれ一回だけで、以降は墓地でおかしな目に遭遇したことは無い。

霊感が強くて、何かと霊に憑かれてしまうような人を見ると、親切で面倒見のいい人が多い。
この人なら何かしてくれる・・と、霊から期待されるのではないかと思う。
その点、僕の場合は、この人に何を言っても無駄・・というタイプなので(笑)、あまり相手にされていないのだろう。

そういえば、墓地を歩いていると、犬を連れて散歩している女性などと遭遇するが、彼らは大丈夫なのだろうかと思う。
毎日のように歩くわけだから、霊の方も、また来たな・・と思っているはずだ。
犬が墓地を怖がるという話も聞いた事は無い。
亡くなった人が、生き物の姿を借りてメッセージを伝えることがよくあるが、体を貸した動物の方は平気なのだろうか。
何とも思わないから、墓地を楽しそうに歩けるのだろうが・・・

広い墓地に行くと、けっこうな数の野良猫がうろうろしている。
参拝者の置いていくお供え物を食べているのかと思ったが、猫が生きていけるほど食べ物があるようには見えない。
一度谷中で、野良猫が鳩に飛び掛って仕留めるのを見たことがある。
広くて自然が多いから、獲物を捕獲しやすい環境なのだろう。

いつもあまり考えずに、散歩のコースに墓地を選んでいたが、本当はもう少し気を遣うべきなのかもしれない。
昼間とはいえ、誰もいない寂しい墓地で、墓石の間をひとり歩くのは、さすがに少し気味が悪かった。
勲何等・・などと書かれた昔の人の立派なお墓が、ボロボロになっているのを見ると、かわいそうだなと感じる。
だが、そこで足を止めて長く留まるのは、避けるようにしている。
迷い込んできたこちらの姿を、多くの目が興味深そうに眺めているような気がするからだ。
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本格化


D800E + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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さすがに年度末で忙しい。
それに加えて消費税増税前の駆け込み需要も本格化してきた。
3月の生産分はほとんど売り切れ状態で、お店で取り合いになっている。
未だに毎日のように大口の注文の電話がかかってくるが、仕方なく謝って断っている。
すると、実は皆から断られて電話してきたことを白状する(笑)
というわけで、今日はこれで失礼・・・
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既製品


D800E + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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服や靴をオーダーメイドすることをビスポークという。
一般に靴の場合は、足に合わせて専用の木型から作る場合にそう呼ぶようだ。
be spokenが語源だと言われている。
一方的に作られた既成の靴ではなく、製造者と話し合いながら作るという意味だ。

いわゆる「誂え(あつらえ)」の靴であるが、木を加工する作業も入るので、当然のことながら、価格もそうとう高くなる。
大体20万円くらいが相場のようだ。
僕が普段買っている靴の5~10倍くらいかかる(笑)

ビスポークこそ靴の終着点と言われる。
いつかはビスポーク、というわけだ。
ところが、誂えに対する否定的な意見も無いわけではない。
自分で持ってもいないのに、書くのも何なのだが、そういう意見を読んでみると、へえ、そうなのかと感心する。

以前何足か作ってもらった宮城興業の謹製誂靴は、あえて木型から作る方法はとっていない。
計測用のゲージ靴が何種類も用意されており、その中から自分の足に合う大きさのものを選択する。
その大きさをベースに、デザイン、素材を選んで、カスタムメイドするのだ。
幅を広げるなどの部分的な修正にも応じてくれる。
木型を作らないので、価格もずっと安くあがる。

同社のサイトによれば、木型からおこして作っても、現実にはなかなか思ったようなフィッティングは得られないのが実情であるという。
計測からでは足の立体的な構造までもとらえるのは難しく、顧客の履き方の好みまでもが反映しづらいからだという。
それならば、むしろ既成のゲージ靴から合うものを選ぶほうがいい・・という考え方から生まれたのが、同社の誂え靴であることが書かれている。

先日読んだ雑誌にも、興味深いことが書かれていた。
英国ではビスポーク反対派が意外に多いという。
その理由というのが面白かった。
ビスポークは、靴が小さく見えてしまうというのだ。
自分の足に、ピッタリ合うように作られた靴は、アンバランスなほど小さく見えるようだ。

もともとの足の大きさとは、そういうものなのだろう。
さらには高価なビスポークの場合、どうしてもフォーマルな形状の靴が選ばれ易く、内羽根式になる場合が多い。
その結果さらに小さく見えてしまうというのだ。

どうやら靴は、少し大きめの方が、バランスがよく見えるものらしい。
外観を意識して、あえて自分の足のサイズより大きい靴を選ぶ人もいるほどである。
その方が体型とのバランスがとり易く、安定感も高まり、見ていてカッコがいいのだ。

母親が似たような事を言っていた。
過去に何度か服を誂えたことがあるが、必ずどこか気に入らないところが出たという。
服においても、体型にピタリと合わせると、カッコ悪いものになるらしい。
作る方も、体に完璧に合わせようとするから、よけいにその傾向が強まる。
恐らくモデルのようなスマートな体型の人でも、そうなのではないかという。

そもそもしばらく履いた後の靴は、最初とは履き味が変わってくる。
内部に敷かれているコルクなどが変形し、使い出すと足の形に沈み、フィット感が高まるのだ。
しかも肝心の足自体が、朝と日中では大きさが変わってくる。
その分を計算に入れて作ったとしても、個人差もあるし、なかなか上手くはいかないだろう。

既製品には既製品のよさがある・・という事ではないだろうか。
見た目のバランス・・という項目の優先度を高くして作ることが出来る。
既製靴が、足に完全に合うことは滅多に無いが、どこかに不満を持ちながらも、何とか履きこなすことが重要なのだろう。
特に僕の場合、ゆるめに履くのが好きで、よくお店で本来の履き方ではないと注意されるが、見た目のバランスを優先させるなら、あれもひとつの正解なのかもしれない。
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駅のコンビニ


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仕事が終わらなくて、少し残業した。
帰りに駅ビルにあるバーで、Mrs.COLKIDと食事を済ませた。
ついでにビールも飲んだので、少し酔っ払っている。
帰りが遅くなったら、ここで食事をするのも悪くないと思った。

それから駅のコンビニで、デザートのアイスクリームを買って帰った。
改札を出ると、すぐそばにコンビニがあるので便利だ。
近所には夜遅くまで営業している大きなスーパーがあり、そちらの方が価格は安いのに、ついコンビニを利用してしまう。
スーパーは広すぎるので、かえって入りづらい・・という印象がある。

そういえば、駅にコンビニが出来た時に、町のコンビニが広範囲に渡って影響を受け、いくつかはついに潰れてしまったと、知人から聞いたのを思い出した。
駅の改札近くは、街で生活する多くの人が、ほぼ毎日通る場所なので、立地条件としては桁外れに有利である。

見ていると、電車が到着するたびに、改札から出てくる一群の人たちのうち、1人から2人がそのまま真っ直ぐコンビニに入っていく。
これで、本当は帰宅途中にあるコンビニに寄る筈だった人たちの多くが、取られてしまったことになる。
そのため予想外なほどの広い範囲に被害をもたらすのだ。
コンビニも生き残るのが大変な商売だと思う。

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染め直し


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修理に出してあった靴を、青山のお店に取りに行ってきた。
磨くのに失敗し、左右で色が変わってしまい、収拾がつかなくなった靴だ。
強力なクリーナーでクリームを落とそうとして、余計におかしくしてしまい、もう素人の手には負えなくなり、プロに再仕上げをお願いしたのだ。

2014年1月24日の日記「ああ失敗」を参照

どの靴で失敗したのかは書かなかったが、実はロイド・フットウェアのVフロント式のプレーントゥである。
もともと仕上げの実験をするつもりで、購入した靴であった。
未使用の状態で、何度も何度も赤いクリームを塗り込んで、うっとりするような美しいバーガンディに仕上げた。
お店の人が感心するほど素晴らしい色が出ていたのだ。

それが、不用意に光らせようとして、大失敗してしまった。
一回履いただけであった。
とほほ・・である。

左右の色を揃えるため、革の染め直しの作業をする事になった。
写真の手前、右足側が失敗した方であるが、色を合わせるために、恐らく両方染め直しているのであろう。
クリームを何度も塗り込み、赤みを強めた革の色が、ともに茶系のバーガンディに戻っている。

ちなみに失敗前の写真も、こちらに一度載せている。

2013年12月10日の日記「バーガンディ」を参照

両方同じ条件にして一から仕上げ直さないと、色を揃えるのは至難の業であろうし、仮に一時的に合わせる事が出来たとしても、変化の度合いに違いが生じるので、時間が経つとまた差が出てしまうだろう。
時々左右の色が違っているために安く売られている靴があるが、確かに靴というのは二つあるからこそ厄介である。

色を染め直して、その後つま先とかかとを鏡面仕上げにしてもらい、合計で1万円近くかかった。
染めが安定するのに時間がかかるため、約1ヶ月預けることになった。
鏡面仕上げは、周りの様子が完全に映り込むほどの仕上がりで、廊下に置いた白い紙の上で撮ったが、撮影が非常に困難であった。

コストパフォーマンス抜群のロイドの靴ということもあり、相対的に見ると修理費用は高くついたといえる。
しかし、片側だけ色の違う靴なんて、さすがに履けないし、かといってそのまま放置しておくわけにもいかない。
結局は修理するしか道は無いのだ。
自分が失敗したのだから仕方が無いし、この仕上がりを見ると費用は十分に納得出来る。
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一日中、天気の悪い日曜日であった。
午前中は部屋でゆっくりして、午後も空の様子を窺っていたが、一向に光の射す気配は無い。
これでは写真を撮りに散歩に出ようという気力が湧かない。

午後も遅くなり、やっと意を決して外に出た。
近場で済ますことにして、アメ横をぶらついてみようと思ったのだ。
雨が降っているので、トリッカーズのブーツを履いたが、写真は諦めて軽装にした。

ところが電車の中で、朝から外出していたMrs.COLKIDから携帯に電話が入った。
鍵を持って出るのを忘れてしまい、玄関前にいるが、家に入ることが出来ないという。
何と、家から閉め出しを食らい、僕が帰るまで外で待つしかない状況である。

仕方なく、次の駅で降りて家に引き返そうとした。
しかしもう暗くなりつつあり、ここで引き返しては、再度出直す気分にはなれないだろう。
本当に今日一日、何もしなかったことになる。

そこでもう一度電話をかけて、1時間だけ歩いてくるから、喫茶店ででも時間を潰していて欲しいと頼んだ。
それから御徒町に行き、雨の中、傘を差しながら、あらかじめ決めておいたお店だけ急いで見て回った。
1時間というと、帰りの電車に揺られる時間も考えると、現地に長時間滞在できない。

本来なら、目的もなくぶらぶらと歩くのに適した場所なのに、今日は早足で移動するだけだ。
結局、収穫らしい収穫は得られなかった。
何だか消化不良の日曜日となった。
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ウィルバート


D800E + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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アレン・エドモンズのウィルバート・コンフォート・シューズ。
アッパーの革にクロムエクセルを選べるカジュアル・シューズだ。
直接米国のアレン・エドモンズ社に注文した。

日本に輸入されることの無い幅広の3Eサイズを発注してみたところ、在庫は無いが、数週間待ってもらえれば作れるという返答。
昨年暮れに発注したところ、ほぼ予定通りの日数で仕上がり、今年になって到着した。
この手の特殊サイズを、メーカーが在庫として持つことは少ないと思うが、待てば作ってくれるようだ。



アレン・エドモンズは、オールデンと並ぶ米国を代表する靴メーカーである。
メーカーの規模としては、アレン・エドモンズの方がずっと大きい。
多民族国家らしく製品の展開は広大で、サイズや材質も幅広く揃えてある。

同社のウエブ・サイトは、機能面で充実しており、カスタムオーダーの靴なども、画像を見てイメージしながら発注することが出来る。
特筆すべきはユーザーのレビューで、機種ごとに購入者の評価が見られるようになっているのだが、その中にサイズに関する意見を集計する機能がある。

欧米の靴のサイズ表記は、足の大きさではなく木型が基準になっているため、表記だけでは実際の大きさが判断できない場合が多い。
例えば同じF幅でも、木型AのFと、木型BのFでは、大きさが違ってくる。

アレン・エドモンズのサイトのレビューでは、その靴の幅や長さが大きめなのか小さめなのか、実際に使っている人たちが投稿したデータを自動集計し、平均値を表示する仕組みになっている。
サンプル数が多ければ多いほど、現実に近い結果が得られる。
これはネットならではの機能を駆使した画期的な方法ではないだろうか。

一方で製品に対する評価の欄には、否定的な意見の投稿も少なくない。
製品によっては、度々クオリティの低さが指摘されており、その度に同社のカスタマー・サービスからの謝罪のメッセージが書き込まれる(笑)
もともと同社の製品は、カタログの写真がやけにきれいに撮られていて、現物を見た時の落差が大きい。
とても写真と同じものとは思えないこともある(笑)

ところがレビューのページには自分で撮った写真を載せることが出来るので、実物はこんな感じであると、細部のアップの写真まで公開する人がいる。
ユーザー側も、評価を共有することを重要視していて、積極的に書き込んでいるのがわかる。
そういう辛らつな意見が、隠すことなく見られること自体は、画期的と言えるのだろうが・・・(笑)

実際の製品は、独特の雰囲気を持っている。
オールデンなどと共通したもので、これぞアメリカン・・と呼びたくなるような存在感がある。
確かに細部の作りは少々荒っぽく、そういうことを気にする人には向いていない。
日本製の精密感のある作りの靴の、対極にあると言っていいだろう。
特に材質がクロムエクセルの場合は、原皮に元々傷やムラがあると思われ、逆にそれを売りにしている観さえある。

それでは同社の製品が好きではないかというと、全くその逆で、これがまた何とも言えない魅力を放っているのだ。
荒々しいながらも、無骨な職人が黙々と作り上げたような、手工芸品的な趣がある。
これを否定するのは簡単であるが、個人的には他にない個性と感じる。
沢山はいらないけれど(笑)、ひとつくらいは持っていたい・・という気持ちになる。

いかにも個体差がありそうな外観で、量産される工業製品が持つ安定性をあまり感じさせない。
逆にそこが、独自のアナログ的な雰囲気の理由になっている。
これこそが伝統なのかもしれない。
普通こういうものを作れと言われても、簡単には作れない(笑)
サイトはデジタルを駆使しているのに、製品はアナログ的というアンバランスさが面白い。



ウィルバートは、同社の製品の中でも、ユーザーの評価が高い製品である。
同社の靴の中で一番履き心地がいいと賞賛する意見もあり、投稿人数が多いにもかかわらず、評価の平均はかなりの高得点である。
どちらかといえばカジュアル系の靴であり、仕事の時に履くのには必ずしも適してはいない。
材質にクロムエクセルが選べることも、この靴の性格を物語っている。

アッパーは、ゴールデン・ブラウンという、少し黄色みのある茶色のクロムエクセル。
(それ以外にブラックとブラウンのアウトランド・レザーがラインナップされている)
経験上、クリームの色に染まりやすい革なので、オリジナルの色を残すためには、手入れ用品の選別には気を遣う必要があるだろう。
しばらくは無色のクリームを使う予定だ。
ジーンズともチノパンともスムースに溶け込む、なかなかいい色である。

しなやかな革質のクロムエクセルの貢献も大きいのだろうが、コンフォートというだけのことはあり、とにかく抜群に履きやすい靴である。
履き口には厚手のクッション材が挿入されており、ナチュラルラバー製のソールの底には、同社独自のパターンが刻まれている。
このソールは、適度に弾力があり、歩くとしなやかに曲がってくれ、その履き心地が素晴らしいと思った。
靴紐は手に食い込むような細いものが付属していて、ちょっと緩みやすいのだが、クラシカルな雰囲気を出すのに一役買っている。

サイズは7ハーフの3Eを選んだが、幅はほぼ適切、長さは少し余裕がある。
例によってヒールカップは大きめなので、厚手の靴下を履いてちょうどいいくらいだ。
踵がゆるいのはいつもの事で、海外の靴は、体型の違いからか、どうしてもその傾向が出る。
どのサイズを選んでも、完全にフィットする・・というのは難しいのかもしれない。
オールデンのブルーチャーに相当するほど履き心地の優れた靴なので、これで足に完全に合う形が選べたとしたら、どんなに素晴らしいだろう・・と思う。
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