ベルトの夏


D2X + Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

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革ベルトの大きな欠点として、夏に弱いということがあげられる。
汗が染み込んで内部に雑菌が繁殖し、悪臭を放つようになるのだ。
実は個人的にはまだ夏を越えていないので未体験なのだが、そろそろ季節が近付いてきたのでどうしようかと考えている。

ネット上でも、この臭いがどうにかならないかという質問が多く見られるが、結局有効な対策はない・・というのが実情のようだ。
ベルトは消耗品と考え、下手に対策を考えるよりも、新品に買い換えた方が早いというのだ。
実際あらゆる手段を講じたが、臭いをとる事は出来なかったという体験者もいる。

時計用ベルトは、表面を膨らませて立体的に見せるために内部に台紙などを入れている場合も多い。
そこが雑菌の住処になってしまうので、外部から臭い消しの薬液をかけても、なかなかうまくいかないらしい。
日中使用してベルトに汗が染み込み、それが完全に乾かないうちに次の日にまた使用してしまうので、雑菌がどんどん繁殖していく。
一度使用したら、陰干しで数日間乾かすのが基本らしい。
つまりベルトを複数持って、日々付け替えるのが正しい方法・・・(笑)

もともと時計ベルトは、ただ使用するだけでも、2、3年で痛んでしまうものだ。
モレラートなどの製品を見ると、そのくらいの期間で交換することが前提の作りのようにも見える。
中には高価なものもあるので、ちょっと勿体無い話ではあるが、やはりベルトは消耗品と考えるべきなのか・・・

もっとも汗対策を施したベルトも出てはいる。
たとえばカミーユ・フォルネはカウチュというラバーを裏材に指定できて、その場合汗が染み込まない様に裏側に糸目を出さない作りになっている。
またオーダーの際に、耐水性のある合成皮革のロリカなどを裏用の資材として選択できる。
J.C.ペランもジャン・ルソーも、裏材としてラバーが用意されている。

ただ個人的にはラバーのペタッと腕にくっつく感触は好きではない。
ロリカも腕につけていて、いまひとつ快適には感じない。
天然素材ではないのを、肌が敏感に感じ取っているのかもしれない。
そんな中で、ジャン・ルソーから出ているアンチスエットという皮革は今のところ気に入っているが、これもひと夏を越えたわけではないので、まだどうなるかわからない。

それ以外では、HELIから革バンド用の臭い消しが出ている。
バイオ活性中和成分が含まれているという。
それも既に仕入れてあるので、この夏に試してみようと思う。



そんな中、これも夏にテストしようと思っている1本だ。
モレラートのスピードというモデルのブラック。
モレラートの中で一番売れている機種のひとつだという。

表面にカーボン調の型押しを施したラバーのふたコブタイプ。
内側は合成皮革が貼られている。
多分汗にも強いはずだ。

安価ではあるが質感は悪くなく、厚みがあるために時計に負けていない。
これは売れるわけだ。
色は原色系の4色が揃っているが、もう少し中間の色も揃えて選択肢を広げてくれたらいいな・・と思っている。
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