停波


D3X + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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福島県のおおたかどや山という山の山頂から、標準電波が発信されていた。
ところが東北地方太平洋沖地震が発生した時、地震の被害を回避するために数時間に渡り電波送信を停止した。
しかし翌日、福島第一原子力発電所事故の半径20km圏内にあたるため、避難指示に従い再度停波措置が取られた。
4月になって暫定的に送信が再開されたが、何と4日後に落雷を受けて機器が破損、またも停波することとなった。
今のところ復旧は未定だという。

ご存知の通り、電波時計はこの電波を受けて時刻を修正している。
誤差が10万年に1秒というのが売りであったが、今のところ関東から北あたりの電波時計は、盛大に狂っているはずだ。
それでも普通のクォーツと同じ精度ではあるのだが、完璧であることが売りの電波時計が狂っているのを見ると、なぜか不愉快で仕方がない(笑)
お店に行っても、電波時計のコーナーには、今は普通のクォーツの精度ですと立て札が立っており、やはり売場に今ひとつ活気がない。

日本国内ではもう一ヶ所、九州の佐賀県にあるはがね山というところから、標準電波が発信されている。
本来は福島の電波が届きにくいということで作られた局だそうだ。
条件がかなり良ければ、この電波を関東や東北でも受信できるようだ。(北海道は完全に無理とのこと)
僕の場合、出張で九州に行くたびに電波時計を持っていって、正確な時刻に合わせるようにしている(笑)

ところで3月にスイスのバーゼルで行われた時計の見本市では、新しい形態の腕時計が日本から出品された。
シチズンからは、GPSの時刻信号を受信して正確な時刻を表示する「サテライト・ウエーブ」が出品され、今秋にも発売されるという。
これなら電波が届かない海上などでも、問題なく正確な時刻の情報を取得できる。
価格はかなり高いようだが、順次コストダウンされていくだろう。

カシオから出品された新型G-SHOCKは、スマートフォンとブルートゥースで通信して、電話から正確な時刻情報を受け取るという。
時刻以外にも、スマートフォンと連携していろいろな機能(着信時に相手の名前を表示したり、着信音を時計側からの指示で止めたり)が実現するようだ。
こちらも今秋発売予定だそうで、将来は腕時計との連携を前提にしたアプリも開発されていくという話。
将来このタイプの腕時計は、標準電波受信方式が主流ではなくなっていくかもしれない。



今日の時計ベルト。
これはジャン・クロード・ペランのビーバーの革のベルトだ。
現在は製造中止になっているそうだが、都内のお店でデッドストックをみつけた。(他社からは出ている)
いわゆるビーバーテイルというやつだろう。
艶のあるうろこ状になった革。
特にどうと言うことはないが、いろいろな革があるものだ。

ところでシーマスターのアクアテラ、それも文字盤が銀色の方は、実にいろいろなベルトとの組み合わせを受け入れてくれるデザインであると書いた。
時計ベルトの専門店を見ると、大抵時計本体の販売も一部行っているが、当然その機種はベルトの交換を意識して選定されており、シンプルで癖のないデザインの製品が多い。
面白いことに僕が好んで買うフレデリック・コンスタントやGSXなどを扱うお店が多いのだ。
どうやら革フェチの嗜好は一致しているようだ(笑)
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