世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

海松喰貝(みるくいがい)・みる貝・なみ貝

2018年03月14日 20時50分58秒 | Weblog


海松喰貝(ミルクイガイ)・みる貝

【語源】
ミルクイ貝の語源は、水管(貝殻から、飛び出した部分)に
ミルと言う海藻が付着しており、水管が引っ込む際に、この
ミルを食べてるように見える為、「ミル喰い」と名付けられました。

しかし、この貝はミルを餌にしているわけではありません。





      ミル貝の刺身

【旬】
産卵期は秋から冬です。この為、旬は春から初夏と言えます。


 上が白みる(ナミ貝)、下が黒みる(本みる)





【うんちく】
ミルクイ貝はバカガイ科です。(青柳と同科)

ミル貝として流通しているのは、実は2種類あります。
ミルクイ貝は「本みる」または、「黒みる」と呼ばれるのに対し、
「白みる」と言うのも存在し、ミル貝として扱われる事もありま
すが、これはまったく別の貝。
正式名は「ナミ貝」と言い、キヌマトイガイ科で「黒みる」とは
縁遠い貝なんですよ~

見分け方は簡単・・・殻、水管が黒いのがミルクイ貝。白いのが
ナミ貝です。

「黒みる」の方が甘みが強く、味が良いです。値段の方も数段高値
で流通しています~!



【ブランド・産地】
特にブランド化はされていません。日本全国の内湾で獲れますが、
瀬戸内海と、愛知の三河湾の物が良いでしょう。


左上は「みるした(水管の下です)」左下は貝柱、右は水管(みる)




         本ミルのにぎり寿司


【産地ならではの漁師料理】
ミルクイ貝は通常は、水管(ミル)の部分を主に食します。
水管の黒褐色の皮をむき、刺し身や寿司で食べるのは最高。
後は、水管のすぐ下(付け根)にあるミル下と貝柱も食します。

基本的にはハラワタは食しませんが、漁師さんの好物はこれ!
獲れたての物は、腸も刺身で食べるそうです。
その味、風味、食感は、牡蠣(かき)以上だとか・・・・・!

産地でしか食べられない~漁師さんの特権ですね~
いつか食べてみたい~!

     白ミルのにぎり寿司

【栄養と効果・健康】
貝類中では、高たんぱく・高エネルギー。
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムをバランス良く
含んでいます。
ビタミンでは、これと言って突出した物はないですが、老化防止に
役立つEを比較的多く含んでいます。

ただし、この栄養素は、水管のもの、内臓の栄養素は含んでいま
せん。腸はミネラルやビタミンが豊富そうな気がしますが、
コレステロールなども多いでしょうね~


     ミル貝のワタ焼き











          みる貝の網焼き




応援ありがとうござま~す!


東京ランキング

にほんブログ村

 



ブログ王ランキングに参加中!









      







     



プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】




山女(やまめ)・桜鱒(さくらます)

2018年03月14日 07時35分56秒 | Weblog


     ヤマメ
山女(ヤマメ)・桜鱒(サクラマス)


         サクラマスの燻製焼き



【ヤマメとサクラマスは一緒?】
ヤマメとサクラマスは元は同じと言えます。
両者は川で生まれ、海に出るものと、川に留まるものの分かれます。
海に出るのがサクラマス。川に留まるのがヤマメです。
但し、ヤマメも正式名称は「サクラマス」なんですよ~

10月頃川で産まれ、1年半位を川で過ごした後、春に海に下ります。
約1年間、海を回遊し60㌢ほどに成長し、生まれ故郷の川に産卵の為
戻ってきます。これがサクラマス。


サクラマスの切身

これに反し、川にとどまり、生涯を川で過ごすグループがいます。
このグループを陸封型と呼び、ヤマメと名付けたようです。
ヤマメは最大でも30cm程です。





     サクラマス



           サクラマスのにぎり寿司

【山女と桜鱒の別れ道と不思議】
孵化した稚魚たちが成長して降海するのか、川にとどまるのか、
その要因はまだ解明されていないようです。
遺伝子によるものなのか?、成長期の餌によるものなのか?
成長速度のためなのか?解っていません。
また、北に行くほどサクラマス(降海型)になる割合が高く、南に
行くほどヤマメ(陸封型)が多くなります。
更にその中でも、雄が川に留まりヤマメになる割合が高く雌が
サクラマスになる確率が高いのです。

特に日本海側の福井県ではサクラマスのほとんどが雌だそうです。
しかし~隣の石川県では、雄雌半々だとか・・・

不思議ですね~



   ヤマメのうるか





       サクラマスの菜の花マスタード焼

【語源】
漢字で山女魚(ヤマメ)と表記するとおり、その美しい魚体から、
「山に住む美しい女」・・・山女(ヤマメ)となったという説が
有力です。

また、川に留まるヤマメの内、雄の比率が多いため、雄のヤマメ、
雌のサクラマスの組み合わせで産卵を行う事も多く、この事から、
「男ヤモメ」・・・が転じて、ヤマメになったとも言われます。

「サクラマス」の語源は、婚姻色が明るい桜色である事から来て
いるようです。

「サクラマス」は、別名「ホンマス」で流通してる事が多いよう
です。


       ヤマメ




      稚 ヤマメのから揚げ



【旬】
ヤマメ、サクラマスの旬は、文句なく春です。
初夏まで美味しいですよ~


        サクラマス


        サクラマスの昆布〆鮨


【うんちく】
ヤマメはサケ目サケ科サケ属に分類されます。
日本を中心とした東アジア固有のサケ属魚類です。

川魚の王様として、人気が高いのが「鮎」ですが、このヤマメも
負けていません。
ヤマメは「渓流の女王」と呼ばれ、。「五月ヤマメでアユかなわん」
という俗言があるほど。


          山女
また、サクラマスは、日本で漁獲される鱒の中で最も美味しいと
言われ、流通価格も高いです。

山女(桜鱒)に、そっくりなのが、アマゴ(サツキマス)。
この魚も同じ様に、川に留まるものをアマゴと呼び、海に下るものが
サツキマスとなります。





    ヤマメ
【ブランド・産地】
ブランド化はされていません。
主な産地ですが、サクラマスは山形県です。北海道、岩手、新潟でも
漁獲されます。


    山女の味噌田楽焼き

ヤマメは、今やほとんどが養殖物。
水揚量は福島、岩手、群馬の順になっています。


サクラマスの塩焼き

【産地ならではの漁師料理】
ヤマメは、塩焼き・味噌焼き、天ぷら、甘露煮などで食されますが、
お勧めはやはり塩焼き。BBQには欠かせません。
遠火で時間をかけてじっくりと焼き上げたヤマメは頭も背骨も食べ
尽くせます。

サクラマスは魚体も大きく脂ののりが良いので、塩焼き、ムニエル、
ルイベや刺身も美味しいです。


        サクラマス
【栄養と効果・健康】
ヤマメの注目すべきは、カルシウムの多さ。
基本的に骨ごと食べない魚にしては、かなり多目です。

サクラマスの方はカロチンの多さが目立ちます。
但し、野菜類のカロチンとは違い、ビタミンAとしては働きませんが
強い抗酸化作用を持ち合わせているので、老化や癌を予防する効果を
期待できます。


          サクラマスのルイベ



       サクラマスのカマ焼







   チップと呼ばれる紅鮭の幼魚、ヒメマスです!




         サクラマスのムニエル












応援ありがとうござま~す!


東京ランキング

にほんブログ村

 



ブログ王ランキングに参加中!









      







     



プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】