つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

佐藤直子自選歌集 「春燈」

2021-02-02 | 短歌

 お互いに面識はないのですが、岐阜県歌人クラブ桐山会長さんを通じて、佐藤直子自選歌集 「春燈」(しゅんとう) が、このほど贈られてきました。早速拝見しますと、どうやら私が「アララギ」を退会した後、1992年、入会され、その終刊後は、桐山会長さんと同じ「青南」に入られたようです。著者は私より6歳上で、歌集をすでに6冊上梓され、この中より珠玉の歌を抄出されました。

 どれをとっても粒揃いで申し分のない作品ばかり。多くを学ばせて頂きました。私との共通点は、元アララギ会員であるほかには、どちらも国立大学の教育学部出身であること。わたしの視点で7首選びました。奈良県在住。不識書院発行。207頁。

盛り上げしレタス寡黙に食む夕餉受験の明日に触るる者なく    (娘さん達の大学入試と高校入試前)

風化せぬものの寂しさ人の手に掘られて光る白き陶片

わが裡に居直る鬼と共どもに声かけ追儺の豆を撒きゆく (今日は節分であることから選出、2/2は124年ぶり)

墨跡にあふるる力と独創性百穂の「奔馬」の前を動けず    (平福百穂を詠まれ、私も角館で共感)

おほらかに大仏を詠む仮名文字の八一の歌碑に気付く人なし   (会津八一を詠まれ、私も同感)

川に沿ふ駅までの道三十分「ナオコ・ロード」と名前をつけて   (どうやら岐阜に来訪されたよう)

端正な抒情を生みし文明の思索に向き合ふ手さぐりの道     (土屋文明先生に対する思いは、元アララギ会員として共感)

 


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2 コメント

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Unknown (tona)
2021-02-02 11:22:10
有名なアララギ。
有名な方たちの歌を読む事もなくきました。
選ばれたお歌、なかなかに趣があって素晴らしいです。

お出掛けになれたようで良かったです。
私はもう自転車は昨年よりやめました。
tonaさま (matsubara)
2021-02-02 16:40:58
歌人は日本中に何万人かわからないほど
多いです。歌人年鑑に載る人はお互いに参考に
します。彼女も私もそれに掲載されていて、
会えば話が継続しそうです。

有名な人の歌しか一般には読まれないです。
アララギだけが歌人ではありませし・・・
人数はコスモスが最多です。

あまり外出していません。コンビニ
くらいです。
買い物はネットですし・・・

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