日々のことを徒然に

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焼き杉の壁

2022年02月21日 | 地域

 散歩で何度も通った道だが何故かこれまで気づかなかった。その地域は藩政のころからの住居地で、住まいは昔ながらの歴史を思わせる家が多い。ごく最近は建て替えで今風の家もぽつりぽつり建ち始めた。あれほどの家を解体、更地、新築と進むにはかなり苦慮されたのではと思いながら見て通る。

 そんな地域の角地に焼き杉板を張った家がある。そこは家の裏側で、見かけは蔵のように感じるが定かではない。最近、焼き杉を用いた新築が増えているという記事を目にしたから、この家に気づいたのかもしれないが、火事などで焼けた跡でないことはわかる。知り合いの棟梁から、杉板を三角形に縛り、その中で火を燃して作る、燃やし方で良否が決まる手間ひまの架かる材料だ、と聞いていた。

 最近の新築はあっというまに棟上げ済み、あっというまに完成する。木造家屋でも棟上げの現場では、レッカーのアームの動きと、締め付ける電動工具の音しか聞こえない。棟木や柱をかみ合わせてうちこむ掛矢の音は昔々の光景になった。あるハウス店の社員が「プレカットの進歩です」と話していた。

 焼き杉の板、見ていると今風の造りに比べると、風格を感じるのは単に時が経っているだけではなく和の良さからくるものを感じる。木造りの新築は外観が和洋折衷風に造られていても何か趣を感じるが、焼き杉を使用した新築は見かけない。我が家は軽量鉄骨、まもなく30年になるがいつまで保てるだろうか。

 (今日の575)  木造りの上棟眺む老夫婦
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