日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

雲の形

2017年04月25日 | 地域

 市街からおよそ1時間余、ところどころ車の離合も困難な道を山の中腹へ上る。すっかり緑の新葉に変わった桜並木の向こうに新緑に覆われ初夏の様相の山頂が近づく。車窓からは何段もの代かき準備の進む棚田があり田植え時期の近いことを教えてくれる。車を降り新鮮な空気に深呼吸。気が付くと目の前の山頂は真っ青な空のすぐそばに見える。

 そんな真っ青な空に白い雲が一つ浮かんでいる。旧いやつでしょうかある歌の一節が浮かんだ。「これこれ 石の地蔵さん」で始まる美空ひばりの歌う「花笠道中」の「ぽっかり浮かんだ 白い雲」、旅の途中でゆっくり流れる白い雲をわが身に置き換えると疲れを忘れ去るのだろうと見入る。

 美空ひばり、といえば日本人の心をつかむ歌手。ほかに東映の俳優としての姿も印象に残る。町娘や芸者、お姫様もシャキシャキとした役柄はスカッとした。しかし、やくざや火消しなど男装姿もよくチャンバラでは男衆に負けない演技だった。白い雲を見上げながら、何本もみたお嬢の映画から、ひばりの七変化、そんな言葉もあったなあと思い出す。

 雲は時としていろいろな姿に見える、よしと、急いでバッグからカメラを取り出すころには次の姿に変わっていることは何度も経験した。この日の白い雲は「おお、金魚」そう思いながらカメラを向けたが何とかその姿を保ってくれ、めったにないチャンスをものにできた。この後すぐに尾が離れていったということで、幸運な出会いにあやかり「金魚くも」と命名した。いい名前があればお教え願いたい。
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