日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

視界の向こう

2008年06月29日 | 生活・ニュース
               

雨が止み少しむし暑いが日差しがうれしい日。海べからそそり立つような山頂にある建物の窓、背丈の3倍ほどもあるガラスの向こうに少しかすんだ日本画風な瀬戸内海が見下ろせる。

晴れた日は遠く四国連山も見えるという。そんな話を聞き見続けると連山がおぼろげに浮んでくる。平家の落人の言い伝も残るこの山、彼らは眼下の静かな瀬戸の海に何を見つめたのだろうか。

その裏手には広くはないが幾種類かの木が植樹された一隅があり、遊歩道はきれいに掃除されている。歩道沿いのオレンジ色のマリーゴールドが雨上がりの陽に映えている。

ここからは一転してしっとりとした山々の眺めに変わる。海ほどの広い視界はない。その代わり五つ六つと奥深く続く山肌の色合に味わいを覚える。雲は山波のように連なりゆっくりと流れる。

奥行きのある山波を眺めていて「大所高所から判断する」という言葉が思い浮んだ。細事に拘らず判断する、それは「本当の高い知見が培われた信頼のおける人」のなせることだ。

加齢とともに視力の低下を意識初めたこのごろ。見えにくくても視野と視界だけは広く保ちたい。

最近の報道から。出張の旅費は税金、そこで貯めたマイレージで家族旅行するという公務員がいる。こんな公務員に大所高所からの判断は決して出来ない。上空1万㍍、無限に近い視界の中で我欲に浸る優雅な出張はご法度願いたい。

(写真:山肌の色の違いに奥行きを感じる)
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2 コメント

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時には (ロードスター)
2008-06-30 16:51:16
時には高い山に登ってみるのも良いものです。
地上を這いずり回っている了見の狭い自分に気が付きますね。ここは銭壷山からの展望のことでしょうか?
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ロードスターさん (tatu_no_ko)
2008-06-30 19:45:58
平家の落人が臺に財宝を詰めて残したという「銭坪山」です。
そんな空想話も然もありなん、たまには絵空事もいいものです。
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