梅雨明けはまだ宣言されないが、この家の緑のカーテンはもうすぐ威力発揮まで育った。ゴーヤとヘチマの2種類を毎年合わせ植えされる。ゴーヤの大きなものははキュウリほどに育っている。先日、散水中の奥さんに育ち具合について声をかけたら「植えっぱなしですけえ」と笑われる。そういえば毎年のこと生りっぱなし、収穫された様子はない事を思い出す。
先の人、「これらも暑いでしょうのう」と緑のカーテンを思いやる気持ち。たしかに午後の日がもろに当たる場所に植えられている。植えた人の心優しさを感じながら、せっかくなった実を収穫すればカーテンも身軽になり喜ぶだろう。すると多少は暑さに耐えるエネルギーが減るだろうとおせっかい心がのぞくがそれで終わらせる。黙って緑のカーテンはその役目を果たすだろう。
近所でも、夏近しを報せる窓の外側にすだれを垂らす家が現れ始めた。すだれを使用すると、窓を開け風を通しながら日光を遮ってくれる。それは昔の話し、今はエアコンを使うから窓は開けるな、というお叱りを受ける。文明に逆らう気はないが、蚊取り線香は金鳥の渦巻き、これにこだわる人を知っているがその気持ちは夏によく似合うだろう。
朝夕、プランターに植えた朝顔に水をやる。朝は、今日は暑くなるからとたっぷりと、曇りだからと控えめに、どんよりして一雨ありそうだからと少しだけ、やり方を勝手に違えている。夕方は暑いのに、暑かったろうと朝顔の気持ちを推し量りながら水やりの日課、水やりはこれからが本番になる。 毎朝、数十個の咲きに感謝している。