日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

年賀状読み返し感慨

2011年01月28日 | エッセイサロン
(2011年1月28日 中国新聞「広場」掲載)

お年玉つき年賀はがきの抽せんが終わった。当たり番号を探しながらあらためて読み返す。大方の人と年に1度だけの情報交換。そこにはうれしい知らせが多い。しかし「これで年賀を失礼します」と書かれた何通かがことしも届いた。

 「年と病でことしは賀状を毎日少しずつ書いた。ことし限りで失礼します」。続けて病状を記された一枚に目が潤む。

 病を押して書かれた一字一字にきちょうめんな性格がしのばれる。1年にはがき1枚だが、何十年も続いたその交流に感謝を込め、お見舞いのはがきを出した。

 メールの普及で、年賀はがきの利用者が減少しているという。外国ではクリスマスカードを送り合う習慣がある。年賀状は新年のあいさつと近況を報告し合い、日ごろの疎遠を埋める大切な日本の文化だと思う。

 私の賀状は、版画からパソコンヘ変わって長い。それがいつまで続くか分からないが、キーが打てる間は続けたい。

 これまでとは違った思いで賀状の整理をしていることに気づく。古希をすぎて初めてのそれがそうさせるのだろうか。
コメント (4)
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