
散策するルートはいくつかある。それぞれが季節やその日のお天道様の機嫌、花の咲くころ散るころ、落ち葉が風に舞うころ、小鳥やセミの鳴き声のころなど、時々により趣のちがいが楽しい。
そんな道にはいろいろな忘れ物や落し物がある。プラや缶の空き容器、弁当がらの入ったコンビニやスーパーのレジ袋、乗り捨てた自転車、車の荷台から落ちたのか工事用の赤いコーンなど大小いろいろ。公園のベンチに使用した紙おむつが置いてあるのを見たこともある。最近、煙草の吸殻は減ったように見えるが。
久しぶりにその道を歩いた。初冬の風を冷たいと感じる日だった。前方に何か白い物を敷いたように見えるところがある。近づくと捨てられた白菜だった。かなりの株数で、状況からすると捨てられて何日か過ぎている。
せっかく作ったのにどうして捨てたのかその訳は分からないが、捨てる場所は選んで欲しかった。白菜は雑草の中で朽ちて自然に帰るからということなのかも知れない。それでも身勝手な投棄ではなかろうか。棄てるのであれば耕作している畑で処理すればよかろうに、と思いながら通り過ぎた。
紙や木や竹のように自然へ返せる素材が少なくなり、化学製品のそれらの廃棄物が路上をさまよう。役目を終えた容器などはそれなりに分別処理されれば役目を終えたとほっとするだろう。人のマナーでもあろう。これからも気をつけて分別していこう。
(写真:棄てられている白菜)