みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

自由な者として

2020年03月07日 | ペテロの手紙第一

ペテロの手紙第一 2章11−25節

 ある方から、以前から欲しいと思っていた本をいただきました。しかも全集のかたちで…。当地で日本語の本をいただけるなんて、びっくりするような贈り物です。少しずつ読み進めていこうと思います。

 この手紙でペテロが用いてきた「寄留」ということばが、「旅人」ということばと並んで、ここでも用いられています。「旅人」は旅をしています。「寄留者」は定住の地を離れた所で生活しています。どちらも不安定な立場。感染力の強いウイルスが世界中に広がりつつある中、旅をし、寄留する人は普段の何もない時とは違う緊張感を味わうことになります。

 各地に散らされたキリスト者たちに、ペテロはここで何を勧めるのでしょう。肉の欲を避けて異邦人の中で立派にふるまえと言うのです。異邦人の中に寄留しているのですから、悪人呼ばわりされることもあります。だからと言って縮こまることなく、暴力的になることなく立派にふるまうのを見て、やがてまことの神を知らない人々が神をあがめるようになるとの約束、希望があります。

 16節の「自由な者として」ということばを心に留めます。自由な者として異邦人の地に寄留する、自由な者として人が立てたすべての制度に従うのです。「長いものには巻かれろ」というのではなく、キリストによって自由を得たのだから、神への信頼に基づいて立派にふるまい、従います。

 流されたほうが、巻かれたほうが楽なのかもしれません。けれども、それは自由な者にふさわしくないのです。からだは縛られても、魂は縛られていないのですから。


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