ペテロの手紙第一 5章
分厚い聖書の中でも、愛唱し暗唱している聖句を持っているキリスト者も多いと思います。その一つに、きょう読んだ中にある5章7節があるのではないでしょうか。このことばを、前後の流れの中で読もうとすると、どのようになるのでしょうか。
6節と7節はつながっている文章です。ですからここは、5節から始まる教会の若い人たち(牧会者の指導下にある人々)のために勧められている中で言われていることばだとわかります。教会では牧会者のもとで歩んでいる人々が、時に牧会者の指導に不満を覚え、自分のほうが良く知っているとか、うまくやれるなどという思いが高じることがあります。ですからペテロは、高ぶらず謙遜を身に着けるよう、神の力強い御手の下にへりくだるようにと勧めるのです。
不満は様々な思い煩いをもたらします。しかしここでは、何よりもそれらを神にゆだねるようにと言います。なぜそれが大切か、神が心配してくださるからなのです。
自分のことは自分がよく知っている…と思っていますが、ほんとうはそうではありません。私のすべてを裏も表も、外も中も知っておられるのは神です。その神が心配してくださるのだから、自分があれこれと思い煩うことはありません。