みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

決意を促す

2013年07月09日 | ヨシュア記
ヨシュア記24章


 通読してきたヨシュア記は、今日が終章。
 ヨシュアはイスラエルの全部族を集め、代表者たちを神の前に立たせます。そして、神が約束された地にイスラエルの民が定住するまでの道筋を、「イスラエルの神、主はこう仰せられる」と、神のことばを民に伝えます。
 
 忘れてならないのは、12、13節。
 「あなたがたの剣にもよらず、またあなたがたの弓にもよらなかった。…あなたが得るのに労しなかった地、…あなたがたが建てなかった町々、…自分で植えなかったぶどう畑…」
 何かを成し遂げたあとは達成感に浸ります。がんばった、自分たちはよくやったと健闘をたたえ合うのですが、神が彼らに語られたのはそのようなことではありませんでした。人の努力に報いないということではありません。神が彼らのためになしてくださった恵みの数々を忘れてはならないということであり、それはすなわち、民もそして私たちも神の恵みをすぐに忘れて、自分たちの功績にしてしまいやすいということでもあるのです。

 もう一つのことばも心に留めました。
 「あなたがたは主に仕えることはできないであろう。…」(19節)
 民の決意をくじくかのような、冷や水を浴びせるようなヨシュアのことばです。
 ヨシュアは民がすでに、カナンの神々を自分たちのうちに持っていながら「主に仕える」と言っているのを知っているのです。
 
 はたして民は、23節の「除き去り、…主に心を傾けなさい」ということばにどのように応答したのでしょうか。24節からは具体的な応答がなかったようにも読めます。これが、士師記に記されたイスラエルの暗黒時代へとつながるのではないでしょうか。

 


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