蜘蛛

蜘蛛は地球上で最も栄えている生き物の一種だという。
家の周辺を見ても、大小様々な種類の蜘蛛が巣を張っている。
近場に居る生き物の中でも一番種類が多いようだ。

田畑では害虫を食べる益虫として働いてくれるので、できるだけ殺すことのないよう配慮していた。
しかし、配慮が行き届き過ぎて家の周囲は蜘蛛の巣だらけとなってしまい、白壁の汚れが目立つようになっただけでなく顔や頭に蜘蛛の糸が絡みついたりすることも多くなった。
これでは来訪者に「化け物屋敷」と間違えられてしまいそうだ。
　　　　
鳥が頻繁に飛んで来ている訳でもないのにベランダが糞で汚れているのを以前から不思議に思っていたが、実は周辺に巣を張った蜘蛛の糞と分ってオジサンの堪忍袋の緒が切れ、蜘蛛との蜜月時代は終焉を遂げた。　　
　　　　
蜘蛛達には周辺の田畑や野山で活躍してもらうことにし、建物周囲の蜘蛛の巣は一掃することに決めた。
決めてはみたものの、巣を取り払っても翌日にはまた復活の兆しが見えたりするので、当分はイタチゴッコとなりそう。
それでも、オジサンの「シツコサ」はオバサンのお墨付きなので、蜘蛛達の受難の日々は暫くの間続くことになる。


　
家の後にある四季咲きのバラが花を開いた。
シャッターを押そうとした瞬間、クロアゲハが突然舞い降りてほんの一瞬だけ停まり、また直ぐに飛び立った。
アングルがイマイチだったので暫く待ってみたが次のチャンスは来なかった。