魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

親善外交

2010年07月04日 | 日記・エッセイ・コラム

No.950

ビザ緩和で、中国からの観光客が増える。
中国観光客の期待の1位は、日本の「おもてなし」サービスだそうだ。
やはり、中国人の潜在意識には「蓬莱の島」日本がある。

もちろん、中国から見て、海南島や台湾など、蓬莱の島に当たるところは日本だけではないが、中国が一度も統治せず、言語風習も違う日本の情報は古来より片々として、ベールに包まれた神秘性があった。

その上、いち早く近代化するなど、ますます以て驚異の島の印象が生まれた。ネガティブな記憶とはいえ、軍国日本の徹底性もまた、畏怖の念を植え付けたかも知れない。そして戦後の高度成長だ。

とにかく、何か特殊なイメージに、欧米先進国の日本ブーム。
さらに、日本を舞台にした中国映画など、いやが上にも期待が膨らむ。そして、中国では考えられないような、日本の完璧な秩序とサービスが評判になっている。

反日国家の、中韓に対する日本人の印象は良くないが、中国と韓国は似て非なるものだ。
韓国の反日は、習性としての被害者意識や、サソリ座的な近親憎悪から出ている。
中国の反日は、利害次第の方便だ。感情ではなく、都合や、ちょっとした印象で、コロリと変わる。

したがって、中国人に対しては友好アピールのしがいがある。
中国人個々はカッとしやすいが、割り切りも早い。上下意識は強いが、日本に対して優越意識は持っていない。むしろコンプレックスがあるので、些細なことで、バカにされたと怒り出す。

悪い奴はどこにでもいる。中国は日本の13倍の人口だから、当然、犯罪集団も入ってくるが、観光客は素朴なお人好しだ。
日本中で、こぞって「おもてなし」したいものだ。
日本にいながらにして、親善外交が出来る、新しいチャンスだ。

中国と日本は意外と引き合う

P.S.
これを書いた後、サーチナニュースで、一般中国人の行動常識が日本で相互カルチャー摩擦を起こすのではないかという心配を読んだ。
そこにも書いてあった、観光客に日本での「郷にいれば郷に従いを教えるべきだ」には賛成だ。日本に観光で来る以上、それも一つの体験観光であることをアピールすることは、互いの理解の手引きになる。