またも中国の話題だ。中国に言わせると、それだけ中国が世界に無視されない存在になったからだ、と喜ぶのだろう。
中国で日本人がスパイ容疑で拘束されているそうだ。
日本人のスパイ!? しかも、別件で複数の・・・
ホントだとしたら、よっぽど間抜けなスパイと、よっぽど間抜けな日本政府だ。
人間は自分の尺度でしか思考できないから、自分がすることを人がすると考える。
インドネシア高速鉄道に、日本の後発で割り込んできた中国は、まんまと日本を出し抜いた。
明るみに出たカラクリは、日本が、金と時間をかけて調査したデータを、中国に「通じた」インドネシア政府幹部がそっくり中国に流し、そのデータを使って、全く同じ計画を、「タタで、提供しましょう」と持ちかけたのだそうだ。
中国のハニートラップに掛かった話しは、枚挙に暇がない。歴史的にそういう兵法の国であり、引っかかる奴の方が愚かなのだ。
流儀は違うが、英国、ドイツ、ソ連、米国・・・大国や大国を目指す国は、情報戦を最重要戦に位置づけている。日本の外交下手は、同時に情報戦下手でもある。
ただ、あえて日本の長所を考えるなら、何も隠さないで、白日の下、見え見えの状態で勝つ才能には長けている。
世界の原理は、麻雀やポーカーの世界だから、裏から見る情報で圧倒的に有利になる。
しかし、日本は、将棋や囲碁の世界だから、見えているなら正々堂々と能力で勝つ可能性が高い。だから、「良い物さえ造ればきっと解ってもらえる」と、ひたすら技を磨く。
たしかに、公正なルールのもとで相手も手の内を見せているなら、その通りだが、日本人が、根本的に解っていないのは、金が懸かった真剣勝負には、誰もルールを守ることなど考えていないということだ。
スポーツでも、審判を買収するのを当然と考える国や、勝てなくなったらルールを変える国、ドーピングのテクニックを磨く国、コーチや監督を引き抜く国・・・
勝負事をすると、その人の性格が良く解るが、スポーツに関わる各国の態度を見ていると、日本ほど、お人好しの国は、滅多に無い。
しかし、だからといって、日本は今更、汚い手を磨こうなどと考えない方が良い。
とても、太刀打ちできるような面々ではない。
むしろ、常に正面切って、あえて見える場だけで勝負をするように心がけた方が良い。
各国にはそれぞれ泣き所がある。中国の面子、アメリカの正義、ロシアの人情、フランスのプライド、イギリスの名誉、ドイツの勇気・・・のような、それを言われると弱い、泣き所を利用して、衆目の面前で交渉すれば、活路を得ることができるかもしれない。