魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

真田の技

2023年02月26日 | 日記・エッセイ・コラム

中国の偵察気球を、米国が最強戦闘機で高価なミサイルを使って撃墜した。
2万メートルまで上昇して撃墜できる戦闘機はそうそう無いと言うことで、さすがアメリカと感心する向きが多いようだが、そう思ってもらうためにやったショーだから、大成功と言うことだろう。
従って、ショーでなぶり者にされた中国は、面子が潰されたと怒り狂った。

気象予報士の石原良純が、「別にミサイルまで使わなくても」と言ったら、炎上したらしいが、氏と同じ気持ちだ。
以前カナダが機銃掃射して落とせなかったという話もあるが、穴を開けて直ぐには落ちないまでも、ガスが抜ければ確実に下降するし、生け捕り(確保)にすることもできる。

今回の騒ぎを観ると、軍事的な意味でも、やっぱり、「飛行船」は重要だ。高高度に滞在し、定点監視や電磁的な防御ネットも構築できる。今回のような場合も、気球まで近づいて、撃墜なり、確保なり自由に出来る。
米軍は、銃弾を銃弾で撃ち落とす発想だから、難しく不確実で金が掛かる。アメリカ式のミサイル迎撃システムを買わされるより、日本は、徳川に対する真田の発想で国防を考えるべきだ。重火器や大軍団に、石や竹槍で戦う方法も無くはない。何より、今は電子戦だ。ミサイルの設定を読み取って瞬時に逆設定したり、AIでコースを読み取り待ち伏せするような技術は出来ないものだろうか。今有る技術で考えれば、何でも不可能だと言われるだろうが。

国防費を何でまかなうか以前に、安くて効果的で、しかも純粋な国防とは何か、根本的な議論が先だろう。
敵地攻撃の発想は、西部劇、「早撃ち決闘」の延長線上で、どちらが早く抜くか、差し違いの発想だから、こちらも無傷とは限らないし、極めて高度な技だ。
西部劇映画は結局、服の下に鉄板を入れる落ちで廃れていった。
同じ技に優れる者は、同じ次元でにらみ合うが、技の無い者は別の次元で戦うのが当然だ。日本は早撃ち競争に巻き込まれるより、落とし穴を掘ろう。


歴史現場

2023年02月25日 | 星の流れに

ロシアは水瓶座と言われ、実際に様々な歴史事件や、ロシア人のイメージも水瓶座的で、逆に、水瓶座を理解するヒントにもなる。
その水瓶座に、2020年末から木星と土星が入ったことで、ロシアには展望と野心がわいたが、1年で木星が去ると、土星の硬直した野心だけが残った。
ところが、この間、ジワジワと雲がかかるように冥王星が水瓶座に接近し、冥王星の250年周期の「死と再生」がロシアに迫っていた。

冥王星の影響が出始める山羊座23゜にさしかかったのは2019年頃で、影響圏の25゜に入ったのは2021年初頭から。そして、今年2023年3月23日には完全に水瓶座に入る。
双子座に冥王星がいた時は、双子座アメリカ合衆国の独立。カニ座に冥王星がいた時は、カニ座中国の辛亥革命。そして冥王星は水瓶座に来た。前回冥王星が水瓶座に来た時はロシアにエカチェリーナⅡ世が誕生し、血統が入れ替わり、ロシアの膨張政策が始まった。
こうして観てくると、冥王星が水瓶座を通り過ぎる10年余で何が起こるか、われわれも壮大な歴史の現場に立ち会うことになるだろうが、それと気づかないかも知れない。
今はただ、プーチンの大失策だけを怒りながら観ている。


日本開拓

2023年02月24日 | 日記・エッセイ・コラム

2~30年前のグルメ番組で、60代女性に好きな食べ物をたずねると、決まって「私たち、何でもいただきます」という答が返ってきて、制作関係者が困っていた。
戦中、戦後の食糧難時代に育った世代は、食べられるだけで嬉しかった。
バブル時代から、グルメ番組が盛んになり、いかに希少で特別かと美食を煽り立て、一方で「賞味期限」が過ぎると店頭から商品が廃棄処分され、膨大な食品ロスが生まれた。

当時、牛丼屋でご飯を少なくしてくれと言うと、困惑した顔で「値段は同じですよ」と念を押された。食べられなければ残せば良いじゃないか、と思っていたらしい。
また、某和食チェーンのCMで、「残りを包んでください」というオバサンに店員が顔をしかめる下りがあった。オモシロ話のつもりなのだろうが、飽食の時代と言われた当時、世の中全体で、およそ食べ物に対する敬意が失われていた。
そんな時代に流行った「グルメ番組」とは、まさに「バチ当たり」番組であって、テレビは人心を「薬漬け」にして荒廃させる、外道の売人だった。

近年、SDGsでようやく食品ロス問題が注目されるようになった。
戦時中戦争を煽ったマスコミが、敗戦のその日から戦争批判を始めたように、近頃は、SDGsが、食品ロスが、ともっともらしく吹聴しているが、一方で、未だにグルメ番組を流している。
コロナネタが飽きられると、家畜飼料が、食料が、卵代がと、新ネタの叩き売りを始める。円安で値上がりした食品は、豊食を煽り、外国飼料で美味い安いを充満させた結果だろう。肉を食べられさえすれば良いのなら、日本中に雑草が生い茂っている。

温故知新
何でも昔を懐かしむ年寄りだから言うのではない。食料、家、生活、社会インフラ・・・今の混乱を原点から見直す上で、何も無かった、高度成長期以前を振り返ってみるべきだろう。今、大変なことになると心配していることは皆、高度成長期後の特殊な状態が失われることだ。
不必要なものを前提にそれが無くなることを心配すれば、心から卑しくなっていく。

卵も砂糖も贈答品の代表で、牛乳やバターは贅沢の象徴だった。今やスーパーの片隅で見向きもされないスコッチは、名前を聞いただけで畏れ入った。
牛肉のすき焼きなど、本当に特殊な世界の話で、庶民の贅沢は、今流行のジビエで、誰かが獲ってきたウサギや山鳥の鍋だった。卵や鶏肉のために、少しの土地があれば、ニワトリを飼っていたので、朝になると、本当に一番鶏がコケコッコーと鳴く声が聞こえた。

老朽化で修理や取り壊しに悩む、小さな橋のほとんどが、村の人が総出で架けた丸木橋で、大きな川には渡し船も至る所にあった。材木の切り出しも、鉄道やトラックの入れる道も少なかったから、木馬道や筏が主流で、非常に危険な仕事だったが、古来よりの木材搬出ルートが確保され、森林が資源確保の場として生きていた。

今更、昔の日本に帰れというのではない。今の状態を前提に心配や不満を言うより、原点は何かを見つめ直して、新しいあり方を創造すれば、日本には無限の可能性がある。
ジビエや地方移住を流行のノリでするのではなく、日本人が、人間がどう暮らしてきたかを考えた上で、日本のニューフロンティアの開拓者になってほしい。
日本の実体は、枯れた虚飾に覆われた荒野だ。Boys be Ambitious


濡れ手に

2023年02月21日 | 日記・エッセイ・コラム

上野のパンダ、シャンシャンが中国に送還されるので、多くの人々が涙ながらに見送った。返還と言われているが、日本で生まれた在日二世なので、送還だろう。よく解らない。
そんなややこしい話はどうでも良い。動物愛護、中国の魂胆など、様々な観点から考えても、無理なパンダ飼育は止めて欲しい。
パンダの経済効果云々もよく言われるが、あくまで内需だろう。目に見えない損失の方が大きい。

何度も言うように、AIBOよりパンダのPANBOを作って欲しい。世界制覇は間違いなく、濡れ手に粟の大稼ぎが出来る上、中国の謀略も打ち砕ける。
改めてお願いします
→「覇権商売」20210821


表層雪崩

2023年02月18日 | 日記・エッセイ・コラム

このところ強盗が流行っている。オレオレ詐欺が難しくなって、暴力的手法に切り替えたと言われているが、この騒ぎの連鎖反応もあるようだ。大きな事件があると、必ず模倣犯が続く。
情報の受け止め方は様々だが、情報を吸収せず、単なる刺激として反応する半端者がいる。
金が欲しい時に、「強盗!」と聞いたら、「なるほど!」と同じ行動に走り、何も考えないから当然、失敗する。

模倣強盗を観ていると、決して犯罪を奨励するわけではないが、「もう少し、考えたらどうか」と情けなくなる。
人を傷つけ、自分も傷つき、奪ったお金が5万円も情けないが、全く奪えずに逃走する。こういうのは粗暴犯でも模倣犯でもなく、無能犯であり、ある種、情報社会の犠牲者とも言える。ニュースを聞かなければ、思いつきもしなかっただろう。
犯罪に優劣もないものだが、誰も死傷しない分だけ置き引きや空き巣の方がましかもしれない。

犯罪は誰でも追随するわけではないが、ネットの騒ぎは、即反応という点で、全く同じ模倣犯だ。
何か憂さ晴らしは無いかと思っている時に炎上を見て刺激され、ネットを探し回り、少しでも炎上ネタに似たような発言があれば、「あのぅ・・・ですよ」と、慇懃無礼低姿勢風の借用語や、レッテル貼りで攻撃する。(鼻からの罵詈雑言は流行らない)
自分の頭で考えない模倣犯同様、見よう見まねのお気楽攻撃で、逆炎上に陥ることさえある。

嘘と誠の表層雪崩
誰かが「ネットはゴミの山だ!」と吐き捨てていたが、ネット浮浪者でなくても、世界の知性と言われるような人々さえ、情報には翻弄される。卑近な例がコロナ、ウクライナだ。
結局、思想が情報によって形作られる限り、世界は情報の表層雪崩から逃れられない。ファクトだろうがエビデンスだろうが、嘘も誠も一気に大事件のエネルギーに変わる。

こうした。情報による表層思考から逃れる道を、2500年前の賢者達はさまざまに説いたが、その後、それが活かされたような歴史は見かけない。
ただ、それを理解した人々は、それぞれ、静かに表層雪崩から逃れたであろうが、それは歴史には残っていない。


EV詐欺

2023年02月14日 | 日記・エッセイ・コラム

「自動車はEVの時代だぜ!」そんなムードが世界を覆っている。
電気が環境に良いのは、化石燃料の短所と比べるからで、EVそのものは、発電と電池の側面で、とんでもない代物だ。原子力と大差ない問題を抱えている。
EVトレンドは中国の仕掛けた巨大詐欺だ。内燃機関で勝てないので、既存企業が手を付けない分野に店を広げて、「こっちの水はあ~まいぞ」と、大声で叫びたてている。
化石燃料が問題視されているのを逆手にとって、格好の宣伝材料にしているが、ちょっとしたことを吹聴して、自分に都合のいい取引をするのは商売の常だ。

そして、残念なことに、人というものは、詐欺に引っかかるようにできている。
動物は情報で生きている。人は五感情報より知識情報を優先する。自分の知る知識を前提に何か言われると、そこを起点に思考するから、うまく構成されていれば、理にかなっていると納得し信じる。
血の色は赤いから、赤い模様の服を着ているのは殺人犯だ、と思う人はいないが、殺人の動機や人物への不信感をあれこれと吹き込んでいけば、なるほどと思う人が出てくる。そこに曖昧さや恐怖心を植えつければ、思考停止し、「あいつが犯人だ!」の一声で走り出す。

大陸勢の嘘の伝統は、北方の略奪が商に姿を変えて、獲ったもん勝ち、売ったもん勝ちの文化になり、騙すより騙される方が悪い、信のない、駆け引き文化になっている。
もちろん、全ての人が悪意を持ってそうしているのではない。しかし、文化として、世の中とはそうしたものだの常識を誰でも知っている。
だから、文化を体現する為政者は、ロシアのように嘘で戦争をし、中国のようにどんな小さなことでも大声で吹聴して、駆け引きの材料にする。
短い間にコロコロと言葉を換える、今回の偵察気球の顛末は、その生態を余すところなく演じており、ショーとしては実に面白い。

怪我を攻める
他国の信用を失墜させ、自国を優位にしようとする宣伝は、相手が自らの問題として捉え悩み、治療しようとしている傷を、ことさらに吹聴する。
顔が大きいと悩んでいる人に、「この人の顔はホームベースだ!」と反論を封じ、自分は美人だ、こうなるには私の小顔器具と化粧品が最高です!と宣伝する。自分の顔の方が大きくても平然と言ってのける。
何か欧米を非難する時の常套句は、「覇権主義」、「帝国主義」、「冷戦思考」、「反自由貿易」であり、日本に対しては「侵略の歴史」となる。甚だ、言いにくいのではあるが、日本の侵略は中国4000年の歴史の中で、どれほどの大きさだったのだろう。そして今、チベット、モンゴル、ウイグルに対して、そして海洋方面で、中国共産党は何をしているのだろう。

こんなずさんな中国宣伝でも、宣伝費がかからないから便乗しようという欧米の自動車業界が、こぞってEVシフトに乗ると、日本でもマスコミが「乗り遅れるな、日本は何をしているんだ!」と騒ぎ立てる。
水素エンジンが良いかは分からないが、少なくともEVの、発電と電池の問題を解決する糸口にはなりそうだ。このままEVシフトを続けると、二酸化炭素とは別の環境問題は必至だ。今日、大問題のガソリンエンジンが一世を風靡した100年前を思い出し、金儲けだけの宣伝には乗せられるべきではないだろう。
逆宣伝が出来ない、職人日本に歯ぎしりしながら、一度も乗ったことはないがトヨタの誠意と幸運を祈りたい。


オレなら

2023年02月12日 | 日記・エッセイ・コラム

中国の偵察気球について中国は、「民間が」と言っていたかと思うと、「撃墜はケシカラン」と怒鳴りつけ、今度は「党中央も知らなかった」と言いだした。
中国は本当に偉「大」な国だ。
日本には、「大男総身に智恵が廻りかね」という言葉があったが、中国は「大きいことは良いことだ!」と、周辺国を次々と呑み込み大中華を目指している。そして、自ら「総身に智恵が廻りかねた」と暴露した。しかも、それが言い訳になると思っているほど、ずさんを当然とし、「大きいこと」を自慢?する。大きくすることだけが目的の国は、風船を膨らませて他国を侵し自爆する。

大中国は昔から眠れる獅子と恐れられる一方、張り子の虎疑惑がある。何でもかんでも手を広げ、管理できずに消えていき、また次の張りボテを膨らます。
毛沢東は中華人民共和国の建国後、大躍進政策で大穴を開けると、文革と共に死んだ。
出直して、経済大国として質的に拡大すると、また習近平のような妄想家が国境を広げ始めた。
仮に習近平が、本当に偵察気球について知らなかったとすれば、これは統制できなくなった軍が暴走した戦前日本の関東軍だ。もう、習近平にも止められない。とすれば、外交的手段はない。
かと言って、安易な経済制裁は旧日本軍のように暴発する。

老いたライオンアメリカは、昔取った杵柄とばかり、周りの狐や狸を巻き込んで経済包囲網を形成しようとしている。恐らく、現段階なら軍事衝突も可能だと踏んでいるのだろう。あの時も、当時としては老いた民主党大統領だった。
しかし、世界情況は酷似してはいるものの、似て非なるものだ。竜虎争えば人類は亡ぶ。
中国は日本ほど団結力はないが、軍が主導すれば、結局、特攻のような捨て身になる。
あからさまに追い詰め、戦闘ムードを煽り立てるより、ニコニコ話しながら、一つづつ牙を抜いていく方が賢明だろう。そういう意味では、トランプの言う「オレなら・・・」は、まんざら外れでもない。


屋根まで

2023年02月08日 | 日記・エッセイ・コラム

シャボン玉飛んだ~屋根まで飛んで壊れて消えた
童謡「シャボン玉」は、野口雨情が、生まれたばかりで死んだわが子への思いを歌ったものだと言われている。

日の丸ジェットが遂に消えた。日本人としては極めて残念だ。
関係当事者はもっと悔しいだろうし、経済的損失は想像も付かない。初飛行から何度も納期延期を繰り返し、遂に夢は「壊れて消えた」
素人にはどうなっているのかさっぱり解らないが、事業化ノウハウが無く、型式証明が取れなかったことが大きいという。
この顛末は、高度成長期後に日本企業が陥った悲劇の、集大成のように思える。

戦後生まれた企業は強い情熱で成功した後、優等生のサラリーマン社長が受け継ぎ、与えられたテーマを失点無く維持することだけを続け、勝負しない経営がジリ貧を招き、消えていった。
三菱は財閥系だから、維持の中に勝負の気概は込められているのだろうが、それでも、受験競争を勝ち抜いただけの優等生の時代になると、他の財閥系と同様に、隠蔽体質がボロボロと明るみに出始めた。
高度成長期は、サラリーマンでも戦争の生き残りで、捨て身の開発や経営が日本中に満ち満ちていたが、その後、粉飾決算が始まった頃から、保身と体裁だけに成り下がった。

三菱がジェット旅客機に手を出したのは、伝統とプライドだろうが、バブル後の日本企業の例に漏れず、事業は勝負ではなく、システムの管理運営だと考えていたのだろう。
もし、死活を賭ける勝負なら、先ず、結果から考える。勝つため何が最も大切なのか、ゴールから逆算し、勝負所を押さえて行く。
旅客機の勝負所は、買い手は当たり前だが、型式証明の認証が最大の山だ。YS11の時、どれほど苦労したかを「プロジェクトX」でも語っていた。
そして今回、断念に至ったのは、結局、認証問題だった。

事業化ノウハウが乏しかったと言うことは、認証の観点から開発されなかったと言うことだ。事故や故障ばかり起こしているボンバルディアでさえ、認証を通り、事業化している。どんなに美味しくても、曲がったキュウリは市場に出せないのなら、先ずまっすぐなキュウリを作る。不味くてもまっすぐなキュウリなら売れる。それがビジネスだ。
三菱ジェットはおそらく相当、美味いキュウリだっただろうが、規格が念頭に無かった。
日本の「ものづくり」は生きていても、それを世に出すプロデューサー、勝負師がいなかった。士農工商の伝統が「商」をおろそかにし、少しゆとりができれば、みな「士」=サラリーマンになりたがる。

決まった時に決まった大学に行き決まった時に就職する。二本差しならみな強い侍だと信じる。失敗すればプロジェクトの最中に、首をすげ替えるから、失敗から学ぶことが無い。強いリーダーシップは、失敗から鍛え上げられるが、それが無い、許されない。
システムの中で鍛え上げるゆとりは無いから、個々で試練を経た者が経営者になるべきで、昔の起業家はそうして育ったが、大企業は会社内で鍛えられると信じてきた。失敗は許されない優等生ばかりの企業内で。「ゆとりはダメだ」と言う人たちは、自分たちが何をしてきたか客観視できているのだろうか。

ビジネス規格で負けた日本だが、「ものづくり」が死んだわけではない。ルールや規格と関係ない分野、宇宙や兵器では、規格外れの力を発揮するだろう。
宇宙ビジネスは言うに及ばないが、常識外れの「防御」兵器を開発し、核やミサイルを無意味化して、核兵器を葬って欲しい。先ずは、自動「地雷除去システム」からだ。


因習脱却

2023年02月07日 | 結婚コン

首相秘書官が、LGBTや同性婚に対し嫌悪感を漏らして更迭された。
同性婚は生産性がない」と同様で、叩いても叩いても出てくる。慌てて更迭すること自体、この政府あるいは政治家の、欺瞞政治が現れている。心にもない政策を行っているから、覚られまいと慌てる。
秘書官の言葉は、政官界の共有する本音だから、オフレコで気を抜くと溜息のように普通に出てくる。もしかすると、報道関係者も「だよな」「だよね」と、日頃話していて、秘書官は思いがけない、寝首をかかれたのかも知れない。
また、裏読みすると、実は自分自身がLGBTで、それを覚られないために過剰な嫌悪感を語ったとも考えられる。表現の過激さからすると、こちらの方が解りやすい。過剰な抑圧環境が、その反対の現象を生むことは多々ある。

いずれにせよ、政官界の本音は硬直的な非多様性だ。
なぜ政官界に非多様性が根深いのかは、おそらく優等生が多いからだろう。優等生はその社会の伝統的価値観を最も体現する人だ。
多様性を改めて取り上げなければならないほど、日本の、と言うより世界の伝統的価値観は因習に偏っている。
この点で、復古を目指すタリバンは正直だが、人権を取り上げる人々が、身も心もジェンダーと無縁かと言えばそうではない。むしろ自身の中にある偏見と闘っているから熱心ではないのか。「まあ、いやらしい!」と言う人は、大体その人がいやらしい。

一夫一婦をマネする母系ハイブリッド日本
裸に無頓着な江戸に来た欧米人は、人前で授乳する母親や混浴に驚愕し、シュリーマンは外国人を見に銭湯から裸で出てきた人々に囲まれて困惑した。南の島に渡った宣教師は裸を禁じた。つまり、エデンの園から追われた欧米人は裸に対する羞恥心と妄想が根強く、イチジクの葉が無ければならなかった。だから、彼らにとって、トップレスやヌーディストのように、過激に裸になることは、神からの解放か、逆に本来の神への回帰を意味する。
それと同じように、人権や女性の権利を訴える人は、自分の中にある潜在的因習を社会に強制されていると受け止め、社会を改めようとする。一人自分が自信や納得で生きていれば良いものではない。だから他国に対しても、様々な注文をする。反戦とはまた異なる運動だ。アメリカが人権を叫ぶのも、内戦までして脱却しようとした奴隷大国の内的葛藤があるからだ。

日本の政官界は、中華の男尊女卑の伝統で、欧米の「イチジクの葉」の価値観を見習った優等生であり、氏族の伝統や帝国時代の法秩序の概念から抜けられるわけがない。
であるにもかかわらず、神からの解放を目指す欧米自身の人権トレンドを、ようやく帝国主義のモノマネが身についたばかりの優等生が表面面だけ合わせようとしている。
いかにマネしたら良いかだけを考えているから、夫婦別姓どころか、本音がボロボロ出てきて慌てる。このニュースに先進サミットの6カ国は、「やっぱり、日本は・・・(後進国だ)」と、改めて納得している。

マネするなら精神を理解し、欧米の先を行かないからバカにされる。一夫一婦の婚姻制度そのものを廃止し、税制も全く違う概念にしたらどうか。律令時代からの家族単位の個人所得税など止め、食以外を全面消費税にすれば、結婚がネックの少子化問題も解決し、税に関わるややこしい手間も減り、国が活性化する。(所得税計算に一体どれほど経済ロスがあるか専門家は一度、計算して欲しい)

しかし、まあ、絶対にそんなことはできないだろうし、思いも及ばないだろう。
であるなら逆に、あらゆる世界の秩序常識から離れ、原始日本の母系社会を再現し、母系による家督相続で税制を考えてはどうか。これも、少子化には確実に歯止めがかかる。中華思想の男系以前は、女が自由に子供を産んでいた。男系に拘ると行き詰まる。

欧米式人権の進歩にもついて行けず、原始日本にも帰れず、産業革命パラダイムの後遺症に悩み少子化対策を考える。
日本に本当の政治があるなら、高度成長の穴埋めに頭を悩ますより、少子化時代に対応するビジョンとは何かを考え、それを実現する政策を打ち出す・・・はずなのだが。


風船爆弾

2023年02月04日 | 日記・エッセイ・コラム

3日は朝から笑わせてもらった。アメリカやカナダで中国の偵察気球が発見され、これが初めてではないと言う。
日本人なら、パッと「風船爆弾」を思い出す。ジェット気流でアメリカに行くことは古くからの常識で、風船爆弾がそれなりに成功した事実を、パクリ大国が学習していないわけがない。

それにしても、「何でもやってみよう!」の中国魂は、こんなことまでヤルかと、感心して大笑いした。日本軍が困窮して編み出した方法だけに金がかからない。その上、レーダーは分からないが、音もしない。ただし、今は戦時中ではない。
ダメ元ならヤル価値ありと、即決したのだろう。しかし、これもまた、相手のことを忘れている。傍若無人とは中国文化のことだ。自分の側からしか考えないし、ものを見ない。相手が気づくとは思っていなかったのだろう。

また、仮に気づかれても、何時ものように、「気のせいだから、騒ぐな」と叱れば良いと考えていたのだろうか。それでも、雰囲気がマズそうだから、「民間が失敗したものですぅ」と、北朝鮮の拉致と同じ「頭隠して尻隠さず」の言い訳をする。
日本人なら信じられない馬鹿話だが、大陸文化は「細かいことは拘らない」。なぜなら、最終的に白黒をつけるのは、現実の「力」だと考えているからだ。結局は、金と力しか理解できない。
だからこそ、そうではいけないと、道理を説く数多の哲学が生まれたのだろう。日本人はその書を読んで、なんと素晴らしい国だと信じてきたが、全くの勘違いだった。

しかし、それは、中国が悪いのではない。日本人が勝手に理想化してしまっていただけだ。逆に、中国も日本に対して仙境の蓬莱の島を夢見てきた。
日本人の理想は神仏のような精神世界だが、世界の理想は黄金のエルドラドや宝島だ。盗賊から宝を盗むシンドバッドも、インカを滅ぼしたスペインも、羊の群れを探す肉食動物だ。物欲こそが世界の原動力であり、マルコポーロが語った黄金のジパングも収奪帝国元から聞いた宝島だ。もちろん、収奪と言えば聞こえが悪いので商と呼ぶ。
三方良しの商は日本の理想だが、大方はサルカニ合戦のサルのように、力を背景とする。

日本人は主に農耕の大陸南部から来たらしいが、現在の中国は牧畜の北部が中心で略奪の騎馬民族の末裔だから、弱い者はみな家畜、羊の群れだ。稲を育てるような段取りや整合性など念頭にない。「あっちがダメなら、こっち」、奪って使うのが生活信条だ。これは中国に始まったことではなく、それが世界原理だ。肉牛を稲作のように育て上げて霜降りにして喜ぶのは日本人だけだった。それが美味ければたちまち世界で作り始める。一点物の芸術品ではなく、誰でも食べられる規格品としてだ。

「風船爆弾」を応用した偵察風船は、笑い飛ばしてはいけないだろう。今は、大がかりな技術よりハンディなものを駆使するドローン戦の時代だ。だからこそ、アメリカは黙って観察し、外交駆け引きに使う。
むしろ日本は、この「何でもやってみよう!」精神を見習うべきだ。斬新だけに拘らず、他山の石や温故知新で学べば、再び独創が生まれる。
ところで、今回は気球だったが、しつこく言うように、もっと飛行船や帆船に目を向けるべきだ。SDGsにも合致するし、昔とは異なる技術や利用価値が生まれている。もったいない。


歴史惑星

2023年02月03日 | 星の流れに

周囲が年寄りばかりだから、やたら、傷病の話を聞くが、やはり星の影響は顕著だ。去年あたりから牡羊座の人の病気や怪我が目立つ。木星牡羊座の影響だろう。あき竹城も牡羊座だ。
木星は吉星だが、吉凶にかかわらず自分の星座に惑星が来ると、エネルギーが湧くが年寄りにはストレスにもなる。また若者も、過剰行動の事故につながる。

一方、男性ホルモンの火星が昨年8月以来、ずっと双子座にいて、双子座のアメリカは血気盛んだ。8月ペロシ下院議長が台湾訪問し、中国に台湾包囲演習の口実を与え、日欧の友好国には軍事支援や経済封鎖協力に圧力を掛けている。中間選挙に民主党が善戦したのは中絶問題に若者(火星)が怒ったこともある。
カッカしているアメリカはあちこちに角を立てて回り、評判も落ちている。南米では脱ドル体制の動きがある。30年前に日本を潰した貿易協定当事者は先日、「半導体の衰退は日本企業の責任だ」(一理ある)と言っていた。半導体で協力を迫られた日本も、今更、アメリカに安心して賭けられない。しかも、米中貿易は減るどころか増え続けている。

また、2月1日にソロモン諸島に、これも30年ぶりに大使館を置いたと発表。やはり、中国に対する焦りだ(焦りも火星)。
アメリカは、とにかく勝手な国だ。とは言え、中国共産党の周辺国、弱小国への行状を観ていれば、中国共産党の傘下に下ることは決して出来ない。
牡羊座の木星は、日本にとっての結婚や客だから、このところ、各国が日本にやってきて忙しい。NATOまで来た。

火星は、まだ3月末まで双子座にいる。木星は5月半ばに牡牛座に移り天王星と同居する。牡牛座は1941年以来だ。ただし、前回は土星まで同居していた。
その土星は3月7日に魚座に移るが、既にその影響圏に入っている。魚座の土星はアメリカにストレスを掛けるから、アメリカの責任とイラダチは大きくなる。土星が水瓶座にいた過去3年間にアメリカは漠然と悟った。日本に半導体や軍事に協力させようとするのもその一つだ。
そして土星が、魚座に移ると、中国が悟る番になる。世界征服の不可能だろうが、問題は、だからどう出るかだ。1941年、八方塞がりと認識した日本はどうしたか。中国は日本より大きく、意思統一は簡単ではないし、異次元に現金な国だ。そこに期待したい。

ロシアの信じられないような愚行は、プーチンだけの責任でもなく、歴史的、地政学的な生態だろう。冥王星が来た国は新体制が始まる。冥王星の影響は既に水瓶座ロシアに始まっている。そして、3月に水瓶座入りする。この間、土星が水瓶座にあったことが引き金になった。冥王星は2008年から山羊座にいて、山羊座のインドが「いつの間にか」、世界的にも立場や方向性が変わったことは誰でも解るが、理由や形は誰にも説明できない。また、この刺激を最大に受けた180゜のカニ座・中国が、辛亥革命以来のピーク&ピークアウトを演じたことも、明らかになってきた。
これら歴史惑星(長期周期の外惑星)の影響は、このブログを始めた2006年以来、一貫して心配してきたことだが、これぐらいで済んでいることを神に感謝したい。今のところは。