魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

法令遵守

2024年04月25日 | 占いばなし

10代の頃、人相の本を読んで「早く自分も法令線ができるといいなあ」と憧れた。
ところが、近年、「ほうれい線をすっきり解消!」とか、「ほうれい線を作らない秘訣」とか、人相の観点からは想像もつかないフレーズが飛び交っている。
先日、口腔医療の専門家が、近年は堅いものを噛まなくなったために、身体全体に悪影響が起こっている。「食レポで、『柔らかくておいしい』などと言うから、柔らかいのが美味しいとスリ込まれている」と、笑いながら怒っていた。

産業革命パラダイムの中で、現代人は「売らんかな」に身も心も毒されている。身体中の毛を剃るかと思えば植毛する。日焼けクリームを売っていたかと思えば、日焼け止めクリームを売り始める。
派手な恋愛ルールや結婚式、葬式は、結果的に恋愛忌避や結婚減少、葬儀の簡素化を生んだ。すると今度は、長生き健康サプリであたかも死なないような宣伝をする。
枚挙にいとまが・・・と言うより、世の中この時代、すべてこの水の中で暮らしている。だから、みな本来あるべき姿に気づかない。「自分探し」と思ってみても、水の中では見つからない。

法令線
「深いしわが刻まれる」と言えば、苦労や試練を経験した表現だ。40を過ぎたら自分の顔に責任を持てとは、行状が悪いと悪いシワの配置になり、人相が悪くなるからだ。
法令線は、人生経験によって築かれた人格の深さに比例する。むっと歯をかみしめて、耐えて考え、そして笑っていると自然に生まれる。
法令線があっても人格者とは限らないが、善悪にかかわらず、確固たる自分を持っている印になる。
その法令線を、有ってはならないものと認識する社会は、自分を持たない人、覚悟を持たない人が望まれる社会ということだ。
これでは、いくら「自分探し」をしても、どこにも見つからない。

昔の人は、今のように学校でたたき込まれる知識や、絶えずささやき続ける誘惑の言葉がなく、各々が毎日、経験の学校で学び、シワを刻み込んでいった。
そうして生まれる憧れの法令線を遂に得たが、もう、顔中がぐちゃぐちゃになっていた。


本領発揮

2024年03月01日 | 占いばなし

大谷翔平が結婚。いかにも大谷翔平らしい。これも人生設計に書いてあったのだろうか。
カニ座の男は家庭を晒すことを拒否する。したがって、トレンディで自己顕示欲の強い人とは結婚しない。しても、家庭に入ることを要求する。成功例は関口宏で、逆がサンマだろう。関口が血液型A型で、サンマがB型だったことも影響している。
大谷はB型だが、結婚については親から強く言われていたと言うし、それ以上に、自分の仕事についての目的意識が強かった。B型で下の子の野球選手では、長嶋茂雄、イチローが典型例で、星座は異なるが野球小僧、野球オタクだ。

カニ座は天球図の天底に位置し、足下=家庭や先祖を原点に、自分の社会的地位(山羊座=父=長=北斗)を目指す。
占星術で見ると、人は自分の原点には無自覚で、180゜の対峙する星座を目指すが、結局は、元の星座らしい人生を送る。したがって、カニ座の大谷はナショナリストであり、親の意向を守り家を守る、型どおりの堅夫で亭主関白だが、それだけに、妻の不妊など「家」に関わる想定外のことが起きると維持できなくなる。

それにしても、戦士、職人として、虚構の世界を徹底的に拒否する生き方は見事としか言いようがない。誰でもがマネできるわけではないが、芸能界以外で、自分の目的に専念したい人は見習うべきであり、また、良い前例にもなるだろう。
これも、外と内を使い分ける二刀流だ。


三碧辰年

2024年01月01日 | 占いばなし

えー、毎度バカバカしいブログを一筆・・・と、正月らしく落語風に書いてみたものの、どうにも冗長なので、元の文体に戻したら、内容まで変わってしまった。

と、言うわけで・・・
辰年の正月だが、本当に辰の影響が始まるのは立春だから、まだ卯年だ。世間が辰年の話題で盛り上がるのを観ているのは何とも落ち着かない。まあ、11月のクリスマスセールのようなものだと思うことにしている。

十二支と九星が重なるのは、最小公倍数の36年だから、36歳と72歳は本当の年男年女で、108歳を迎える人は少ないから、72歳が一般に最後となる。希少な歳だが、あまり良い歳にはならない。元の要素がダブるので、よほど元運の良い人には良いことがあるが、少しでも悪い要素があると、日頃見えないことが突然、現れてくる。あるいは、日頃は好結果になっていることが過剰になり、むしろ禍になる。

したがって、かなり要注意の歳になる。何でもないことまで悲観的に考えて、わざわざ、問題を起こしてしまうこともあるので、この歳に思い立ってやるようなことは、出来れば先送りにした方が良い。
36歳(女は数え37の厄)は実は厄より怖いかも知れない。現代では、72歳も現役だから、同様に、厄年のようなつもりで、行動は控えめにした方が無難だろう。と、言っても衝動は抑えられない。後で、「あ、ホンマや」と思うのが関の山だ。なお、プーチンも小池百合子もこの年生まれ。
ただ、万事塞翁が馬と言うこともあるから、日頃隠れている悪要因が露わになり、改めて、注意深くなることは悪いことではない。

ともあれ、立春以降は三碧の辰年となる。同じ辰年でも5種類あるから、全く同じというわけではないが、三碧と重なった36年前と72年前の辰年を振り返ってみると、
1988年(昭和63)は、バブル真っただ中。1952年(昭和27)も、朝鮮特需のバブルが続いていた。両者に共通するのは実体経済は既に止まっていたことだ。つまり、実在しない龍が、三碧(雷)の稲妻と轟きの中を昇っていく、お祭り騒ぎの歳になる。

日本の資金源
辰年は、星座で言えば牡牛座に木星が来る年だ。牡牛座は食べるための稼ぎを表すが、天秤座の日本にとっては真逆になり、相続問題、つまり他人の収入問題になる。他人の生活問題が日本に影響する時だ。朝鮮特需も80年代バブルも、他人の事情が影響し、それに悪ノリした祭りであり、後の双子座(巳年)で「勉強」させられることになる。
では、日本の本来の収入源は何かと言えば、サソリ座(戌)であり、日本経済はこれで生きていくことができる。

サソリ座は「死と再生」であり、既存のものを創り直すイノベーションが日本の収入源になる。もちろん、マンガやアニメも現実に対する創り直しであり、あらゆる芸術もこれに当たるが、芸術そのものは日本の個性だが金にならない。金になるのは骨董品の方だ。
オリジナルではなく、形骸の方が金になる。アニメも鉄腕アトムは金にならなかったが、様式化された後のアニメやグッズの方が金になる。
また、「核」やエネルギーもサソリ座だから、日本こそがエネルギーで稼ぐことが出来る。化石燃料時代、何も無い砂漠に突然石油が湧いてアラビアンナイトを享受する中東のような潜在力を、日本は秘めている。ただし、何時誰がそれに気づき、実際に何を掘り起こすかは日本人(政治と経済)次第だ。


皆お好き

2023年12月22日 | 占いばなし

田中、中曽根、安倍と、一白政権については何度か書いたが、今回も例外は無かった。
必ず不可解な「裏取引」が問題になる。安倍政権中にも情実がらみの疑惑が多発したが、死してなお、キックバックが残った。

一白政権は、戦前の近衛内閣を始め、非常に人気するが、必ずとんでもない置き土産が残る。太平洋戦争、日本列島改造、リゾート開発、アベノミクス・・・当初は日本中が沸き立つが、祭りの後始末は国民が負う。
これは、一白の特性である「お為ごかし」のせいだ。と、言うと語弊があるかも知れない。本人は、決して悪意があってのことではなく、皆を喜ばせて、自分も気持ちよくなりたいサービス精神で動いているからだ。

一白は、職業で言えば、サービス業、それも風俗だ。あまり表だって動くような世界ではなく、日陰に日陰に集まっていく。堂々とやれば良いことでも「内緒、内緒」と、あえて秘密にする。「ここだけの話しやけど」とか、「実はね」と言えば、何でもない話でも特別な気がするが、そういう世界を好む。
人体で言えば、九紫が頭なら一白は股間だ。日常的に見せて歩いていれば特に関心を持たれないが、最後の砦のように隠しているため、覗きたくなる。盗撮という犯罪まで生まれる。

つまり、一白は性の世界だ。性行為は文化であり、機械的な生殖ではない。その社会の価値観に基づいて選択の興奮が起こる。選ぶべき相手と納得して許容し、逆に、あってはならない掟破りに、新しい遺伝交配の期待が高まり興奮する。
いずれにしても、人は文化基準があるからこそ好悪を感じ、性の扉も開く。
一白の政治家は、この文化基準を満たす、究極のポピュリストだ。

心地よい庶民的な弁舌で本音トークを醸しだし安心させ、意表を突く政策で興奮を起こす。会った途端、タッチトーク攻めで膝から股間に手を伸ばすようなやり方だ。
昔、「オレなんか、出合って五分だよ」と豪語していたナンパ師がいたが、確かにそういう天才はいる。
しかし、この手の速攻は後先を全く考えていない。つまり、その場で落とすことしか考えていない。逆に、やられた方も「やられた」ことに気づかない。「お前は既に死んでいる」とは、こういうことだ。

一白政権による大厄災が起こっても、国民は誰も「やられた」とは思わず、「近衛さんは良い人だったのに、お気の毒に」とか、「やっぱり、田中角栄は天才だ」と慕い、罪を暴く人を憎む。欺されている人は、振込を止める銀行員に逆ギレする。
ただ、一白には、欺そうとして電話を掛けてくるような悪意はない。ひたすら喜んで貰うために、借金をしてまで接待し、その付け払いがいつの間にか国民になっているだけだ。
無い袖を振る好印象は、曖昧な秘密主義でまかなう。誤魔化すことが天性だから、正々堂々とやれば良いことまで隠し、これが結局、安易なルール無視になる。

安倍政治の置き土産、キックバック騒動は、元々は、その場しのぎの法律を作ったことにあるのだから、不都合なら堂々とルールを変えれば良かったのだが、面倒を避ける一白体質が安直な裏工作を生んだ。アベノミクスも本丸の規制緩和や新政策のない金融祭りに終わった。
正に、飲んで誤魔化す風俗政治だった。
♪ ただ 秘密の匂いたちこめるだけ(二重唱)


ブギウギ

2023年11月27日 | 占いばなし

『ブギウギ』がウケている。日頃は見ない朝ドラだが、服部メロディーに彩られた戦前戦後の芸能界の空気が楽しく、毎週録画してまとめて見ている。
笠置シズ子も服部良一も、何度かドラマ化されているが、今回は仮名でフィクションも交えているので、より面白い。

笠置シズ子は五黄の寅で、五黄は元来、「家族」をキーワードとする波瀾万丈の人生になり、さらに「寅」も波乱なので、五黄の寅は強烈と言われる。
実父も笠置シズ子と同い年で、やはり波瀾万丈の人生の同じ時、大阪にいたので、ことに興味深い。
服部良一は三碧で、三碧は雷の象意があり、光や音のように瞬間的なもの、映画や音楽に関係する。音楽では坂本龍一も三碧だ。

笠置シズ子と服部良一は、自動車人間でいえばどちらもボディーで教祖的であり、日干支は奇しくも両者とも「癸未」の申酉空亡で、両者とも自分の生まれ月が空亡している。
笠置シズ子は自分自身がジレンマを抱える人だが、服部良一は自分の世界にしか関心のないオタク型の人だ。いずれにせよ、どちらも器用な人ではない。これが幸いし戦争責任の責めから逃れることになった。
これに対し、「エール」の古関裕司は自動車人間のハンドルだから柔軟性がある職人で、コンピューターのように求めに応じて作曲することができ、軍歌でも「君の名は」でも作曲した。器用な作曲家と言えば筒美恭平もハンドルだ。

服部と笠置の大阪コンビの背景には、関東大震災がある。関東大震災で、東京の芸術芸能の関係者がみな関西に流れ、戦前は関西文化が主流になっていた。
今は逆に、関西の芸能人が関東に流れることで、結果的に関西弁ブームが起こっている。大阪万博があっても大阪ブームにはならなかったが、異なる背景でも、天王星84年周期としてはやはり戦前が来ている。


占い宗教

2023年06月19日 | 占いばなし

「あなたの前世は・・・あなたの来世は・・・」
こんな「占い?」を結構多くの人が信じている。
前世や来世やあの世が、あるか無いかは知らない。お楽しみ、娯楽ならばあっても良いと思うが、何かの判断の根拠にするなら無責任だ。
こんなことを言えば、占いをよく知らない人から、「目くそ鼻くそではないか」と言われるだろうが、少なくとも、占学と前世占いとは別ものだ。これは優劣ではなく、次元の問題だ。

是非はともあれ、「占学」は古代の星や事象の観測から導き出した法則に則ったもので、直観やひらめきによる、霊やあの世や透視術とは異質のものだが、「占学」を知らない一般の人にとっては区別がつかない。何かわけの解らないものを根拠に、今ここに存在しないものを語るのは同じだからだ。つまり、どうでもいい。
もちろん、どちらも、現代の正統な知見から外れているが、「何かわけの解らない根拠」という点では、一般人にとってのAIと何ら替わらない。解らないから信じる世界だ。

占いと宗教
「前世や来世」は宗教観の上に存在し、占学は素朴な探究心の上に存在する。
前世や来世は、現世を生きる為に想定されたもので、生の安心を得る「心の世界」だ。
一方、占学は行動を決定する為の手段であり、原始の学問だ。
宗教は心の世界だから、仮説を立てたり実証することはなく、信じるか信じないか、いかに心安らかに暮らすかが目的であり、教えの為には死ぬことさえもいとわない。ちなみに、「名も無く貧しく美しく」など日本の美学も、一つの宗教と言えるかも知れない。

占いは元来、あくまで物理的解決が目的で、飢饉や戦争をいかに克服するかを探る手段であり、その目的においては「呪術」も同類のものとなる。
ただ、「呪術」は徹底して目的思考だから、役に立つなら神も仏も天然摂理も全て利用するので、宗教にも占いにも関わっている。
解決策としての東洋の占いは、呪術で効果を求める一方で、精神面にも着目し、それが陰陽五行や易のような哲学にもなった。

宗教と占い哲学との境界は難しいが、仏教にも中華思想にも一神教の神が存在せず、自然の摂理を前提とする人間観は、占い哲学にも生きている。
一神教は神と人間との関係、つまり人間自身の自問自答だが、仏教や占い哲学は環境に向き合う人間の、相対的なあり方を考える。

ここで面白いのは、西洋が神との関係を考えるのに対し、東洋は関係そのものを実体と考えることだ。西洋は自己の内面から他の存在に気づき、神を他の存在としている。東洋は先に外界の自然環境を認め、自然の一部である自分自身の存在に気づく。日本神話の神も先ず無の中に現れるが、聖書は始めから神が存在し神が自然を創る。
西洋は内面から発想し、東洋には先ず外界がある。これは、血液型で言われるA型気質とB型気質に通じる。そして実際、血液型分布は西欧はA型、アジアはB型に偏りがある。
A型とB型が交わるのがインドと日本で、何故日本にA型が多いのかは解らないが、同じアジアでも大陸との文化に違いがある。

占学においても、西洋の占星術と東洋の干支術では、真逆と言っていいほど考え方が違う。
西洋は惑星そのものが影響し、東洋は干支の関係が作用する。このことを西洋占星術の専門家に解説したが、なかなか理解してもらえなかったことがある。干支術の初心者もよく誤解する。
医学などでも西洋医学は個別に治療し、東洋は全体的なバランスを創ろうとする。

東西の違いはあるものの、「天国地獄」や「前世来世」を語るのは、少なくとも占学とは全く関係が無い宗教世界だ。そして、占いが必ず当たると信じるなら、それもやはり信仰になる。
占学は今も試行錯誤があり、100%の答はない。
「必ず当たる」「恐ろしいほど当たる」と言う看板は、「出血大サービス」同様のビジネスフレーズに過ぎない。
誰も、血を流している商店主を見たことはないだろう。


大スター

2023年05月27日 | 占いばなし

大谷翔平と吉田正尚が大活躍だが、二人ともカニ座だ。大谷は7月5日で、吉田は15日だから、吉田の方が少し後、3分の1後で影響が出る。
月の影響なら同じ日か翌日に感情が動く。木星の影響なら数ヶ月遅れ。土星なら一年遅れという具合だ。
大谷翔平の生日は壬辰で吉田正尚は丁酉、天地徳合と言われる相性だが、性格は真逆。
自動車人間では、吉田がシャーシの豪傑型なのに対し、大谷はエンジンのショーマンでサービス精神満点。ちなみに、吉田は習近平の性格に似ている。生日干支も同じだ。

一方、大谷はプーチンと空亡も同じ午未で、同じエンジン。「マメ」で愛想も良い生来のショーマンなので、メディア受けも良く、偶像化しやすいから、最早、神格化されている。だが実は意外にもお金が大好きで、無駄金は使わないが、お金が価値観なだけに、最大の誠意を見せる時には大金を使う。ヌートバーに高級時計をプレゼントしたのは単なる気まぐれではない。
ただ、これだけ儲かると案外、馬鹿なことで出費することがある。

お金にこだわるのは、午未空亡と子丑空亡だが、両者とも合理主義者で理論家だから理屈に合わないことが嫌いなだけで、ケチというわけではない。単なる情や見得ではお金を使わない。午未空亡の場合は悲観的なのでお金が無いことを恐れ、資格や公務員など保証を好むが、居直って作家や芸人で力を発揮する場合もある。ちなみに、ゼレンスキーも午未空亡。
逆に、子丑空亡は強気なので、常に何とかなると思っている。自分が頼りなので、無意味なバラマキをしないし、理由の無い奢りや贈答も好まない。当然、人を巻き込むことが不得手なので政治家にも向かない。孫正義の震災100億はいかにも妥当な金額だし、小池百合子、舛添要一も政治家ではなく職人タイプで、知事向きだが、桝添のセコさは落とし穴に落ちた合理主義で、つまりは政治家に向かない。
※干支と空亡→「干支の話(1)」20150720


日本の術

2023年05月22日 | 占いばなし

日本の株価が上がって、経済専門家は当初、「もぐもぐ」と、切れの悪い説明をして、上がる理由を色々探していたが、さらに上昇すると慎重派は沈黙し、無責任な声が大きくなってきた。
惑星の動きを見れば、慎重派が不安なのも当然だろう。

木星と天王星が牡牛座に来た
天秤座の日本にとって牡牛座は第8室に当たり、「死とセックスと相続」のサソリ座と同じ意味になる。天秤座は全ての位置が、基本の牡羊座の真逆になる。牡羊座の象徴句は「I am」だが、天秤座の象徴句は「You are」だ。つまり、他人事こそが自分事。
本来、第8室は「サソリ座=他者の生産活動」であって、その結果として表れるのが、相続などの事柄となる。生産活動の結果が受け継がれるのが「相続」であり、次の生産者を生むのが「生殖」であり、生の引き渡し後は「死」となる。

世界の生産活動は日本にとっての「頂き物」になる。その他者の生産活動が大膨張するのだから、海外勢の思惑投資で日本株が上がるのは当然で、当事者の日本の実態や実感とは関係ない。
一方、失った半導体技術の再興をと、海外企業誘致に注力している。
しかし、他者次第の日本だからビジネスとしては問題ないが、プライドを賭けた技術力復活という点では見通しが暗い。

もともと、日本の経済を表す第2室はサソリ座で、他人の財布を当てする貿易や娯楽、サービス業で、海外投資も効果的だ。
しかし、天秤座の日本の特質は活動宮のオリジナリティだ。活動宮は「個」、「祖」、「他」、「社」の四分野の原点を表す。天秤座は「他」の他者との関係だから、協力や社交で、既存の物、他者をさらにランクアップさせる力だ。したがって、お金を出して他者に協力してもらうのは逆で、お金をもらって他者に協力する時に力を発揮する。
また、他者のアイデアや試行を具体的に磨き上げて、新しい製品にする能力が日本の能力だ。
日本で商売をしようとして来る企業からは、新しい物は生み出せない。

日本の生き方
他者を観察分析して、「自ら新しい物を生み出す意志」が無ければ、オリジナリティは生まれない。他国の企業が在ればむしろ邪魔になる。
日本の縮図は京都だが、他者が勝手にやって来るのを歓迎し、協力的に自由にやらせ、相手のお株を奪い上位に立ち、邪魔になったら、別の他者に駆逐させる。そして、様々な物が残る。
中国は、他者を呼び集め、その宿の主人が追い剥ぎになって、裸にして叩き出し、これは元々うちの物だと言う。これは中国が「祖」の活動宮で、伝来の大きな屋鋪を活かすのが生き方だからだ。
全てが他者頼みの日本は、「呼び寄せ」たら叩き出せない。向こうが勝手に来るのでなければ、自ら学びに行き、自分の部屋で試行錯誤して、新技術を生み出す。御用学者を呼ぶのは良いが、追剥商人を呼び込んだのでは、お株を奪う技術は育たない。


興味世界

2023年03月15日 | 占いばなし

B型の夫が、着心地が良く見た目も気に入ったTシャツを、まとめて買っといてくれと、買い物に出かけるA型の妻と娘に頼んだ。
すると、二人そろって驚き、「そんな!洗濯してない同じ服だと思われるやん!」
夫は、意味がよく解らなかった。「そうやし、何枚も買うんやろ!?」
大谷翔平が食事を誘われたら、牛丼で良いと言って、驚ろいたという記事を見て、B型気質を思い出した。
長嶋茂雄があれだけ奇人変人視されたのもB型気質であり、ユニーク、変わっていると驚かれた有名人の多くがB型だ。

B型は集中力があり、超人的な結果を出す人が多い。しかし、社会的な気配りには欠けている。社会的気配りに見えることも、実際の周囲の空気を読んでのことではなく、世の中はこうあるべき、こんなものという、知識を実行しているに過ぎない。だから、相手が期待する空気には応える気がない。
周囲の人間は、その個人の成果を見て、完成した絵の中の肖像画のように、「さすが大谷!」と、ヒーローらしい態度を期待するが、全く「らしくない」。すると、それが高邁なポリシーによるものだと勝手に受け止めて、さらに感心する。
野球のようにチームワークを主体とするスポーツでは、人間関係の気配りは教育されているが、それを乗り越えて頭角を現すようなB型は、やはり、自分の興味にしか関心がなく、立場や体裁には無頓着だ。

同じ服を着たいと思った、B型のおとうさんも、自分の着心地と自分のイメージに納得したので、ファッションを見せる為のものとは思っていなかった。
スティーブ・ジョブズが何型かは知らないが、多分にB型的集中力タイプなのだろうと思う。自分の興味を貫き、人の為に服を着るという感覚が無かった。
バック・トゥ・ザ・ヒューチャーのドク(エメット)は、正にこのB型的人格で描かれているが、古今東西、天才と言われる人のイメージは、天才と何とやらは紙一重で、世間意識が毛頭ない。
実績が上がっているうちは尊重されるが、直接接する世間の多くの人は苦々しく思っている。したがって、メディアなどでは「さすが、さすが」と祭り上げるか、面白人間か変わり者として扱う。イチローなども隙あらば叩こうというメディアの意識が丸見えだった。

世間が祭り上げてヒーロー視したりするのとは裏腹に、自分の興味だけで生きているB型的天才達(天才は様々)にとっては、世間の人の接し方が、不可解で迷惑でしかないだろう。


脱俗の道

2023年03月12日 | 占いばなし

「胎児」の魚座が、「新生児」の牡羊座に変わる現象は、その真裏、180度の「学生」の乙女座が「裁判官」の天秤座に変わる現象に通ずる。
混沌の魚座の真逆は、分析学究の乙女座で、正義の牡羊座の真逆は、判決の天秤座だ。
こうした表裏現象は、一つの現象の裏に隠れているもう一つの側面でもある。

魚座時代の近年の混乱で叫ばれるのは、ファクトとエビデンスであり、これは真反対の乙女座の分析学究の世界だ。つまり、ある現象に対して真反対の基準で対応することが注目される。しかし、これが表裏現象であると知っていれば、もっと重要な着目点を探すことができるようになる。「混沌には分析」という次元だけが問題解決ではないということだ。
占いは森羅万象を俯瞰して考える。将棋盤上の勝敗だけが世界ではないことが大前提だから、時代の空気を醒めた目でとらえ、解決策や生き方を探る。
したがって、その視点と話法は、その時代の常識から乖離している。
滝に打たれて修行するのも、山に籠って霞を食べるのも方法だが、占いの観点を究めるのも脱俗の方法かもしれない。


心理負担

2023年03月09日 | 占いばなし


「H3失敗」で、星の配置が悪いと言ったが、星が故障を引き起こすのではない。
事件や事故は、みな人間が引き起こす。日航機の「逆噴射」事故で、このことに気づかされた。
今回の失敗も、先の補助エンジンに点火しなかった段階で、新しい仕組みや部品を取り入れたら、執拗な点検があるはずだが、果たしてどうだったのだろう。
専門家は、信頼性の高いH2Aと同じエンジンなのに、こんなことが起こるとは信じられないと言っていたが、当事者にもその過信があったのかもしれない。不具合は新しい信号送信システムで起こった。

星の配置が悪いと、先ず人の心が影響を受ける。焦り、驕り、過信、不注意は「細部の魔」を呼び寄せる。特に日本人のように、信仰心が強いうえ、集団の空気に流される風土では、全体がそうした精神状態に染まり、戦時の軍事作戦のように、少数の異論が考慮されなくなる。
異論が考慮されなかった福島原発は、千年に一度の天災で運が悪かったとも言えるが、自らの行動で結果を求める時は、用心してもし過ぎることはない。
ロケット開発の現場がどうだったかは知らないが、星の配置で考えれば、技術者が無能なのではない。何よりも集団を覆っていた心理負担の影響が大きいのではなかろうか。
♪ 風風吹くな シャボン玉とばそ

 


寅年寅月

2023年01月20日 | 占いばなし

今年の大河は、また徳川家康をやっている。三谷幸喜の鎌倉殿が面白かったので、今回はどうも見劣りがする。鎌倉殿も無理からのギャグなど、多少あざといところもあったが全体的にテーマはぶれていなかった。
今回の家康は逆に、意図に拘るあまり、キャスティングや逸話など、ディテールに頼りすぎている。台詞も大仰で、言葉の積み上げの表現ではなく、「あの家康」や「あの本多忠勝」が、を前提に狂言を回す。世紀末的楽屋落ちとでも言おうか、奇をてらうばかりで、斬新さや覚醒感がない。言わば手踊りで、シナリオが踊りすぎている。
まあ、長丁場だから、どう変化していくのかしないのか、見てみよう。

家康と言えば、ドラマで強調していたように、「寅年の寅月の寅の日生まれ」と言われている。弱小といえども殿様の子だから、生年月日は確かだろう。当時の太陰太陽暦で、天文11年12月26日生まれとなっている。これを西暦に直すと、当時はユリウス暦だったが現行のグレゴリオ暦に直せば、1543年2月10日になり、確かに、寅月の寅の日生まれになる。しかし、1543年は、節分も過ぎているから卯年だ。
それなのになぜ「寅年の」と言うことになるのか、ここが、年と時間の定義の難しいところだ。

月と日の干支は二十四節気と、営々と続けられてきた日干支で、動かしようがない。しかし、一日と、一年はどこから始まるのかは、まちまちの解釈で変わってくる。これについては何度か記しているが、取りあえず、この件だけを言えば、まだ旧暦の前年、天文11年の寅年が続いていたと言うわけだ。
四柱推命などの干支術で見る場合は、卯年と見るが、どちらを適用すべきかは、徳川家康の人生と対比してみる必要があり、面白い課題だ。

ところで、この家康の寅年は1542年で、還暦8回後の2022年と同じ「壬寅」年。しかも家康の日干支も「壬寅」日だ。しかも、しかも、現在の総理大臣、岸田文雄も「壬寅」日生まれで、水瓶座の家康の表裏に当たる獅子座。
辛抱強いとか、煮え切らないと言われた家康と、似ているのかも知れない。

P.S.
コメントありがとうございます
岸田総理の生年は、丁酉年、七赤ですが、生まれた日の干支(日干支)が壬寅です。生まれ年の干支は生まれた時代環境を表しますが、生まれた日の干支は、個人の気質、魂を表し最も基本です。
ちなみに、家康と岸田総理の生まれた日は「壬寅」ですが、毛沢東と習近平も同一の「丁酉」日生まれです。
もう一つ、ちなみに言えば、笑福亭鶴瓶と北野武も「丁酉」で、タモリと明石家さんまは「癸亥」で同じです。


奇しくも

2022年09月09日 | 占いばなし

プーチンと山上徹也は同じ日干支「丙戌」で、同じく自動車人間のエンジンだ。
山上の行動を見て三碧だと思ったが二黒だった。だが、傾斜は震宮傾斜で三碧的傾向がある。これで三碧と見えたのだろう。プーチンは言うまでもなく三碧だ。
プーチンは公人だが山上は容疑者なので、あまり、あれこれいわないが、
ただ、今この時点での両者の共時性は非常に興味深い。
共時性と言えば、エリザベス女王も安倍元総理も「庚辰」だ。
エリザベス女王と言えば、ジジイさえ物心ついた時から女王で、世界最大のクルーズ船がクイーンメリー号かクイーンエリザベス号か、混乱した記憶と共に脳裏に存在してきた。考えてみれば、最も長く同時代にあった君主であり、昭和天皇より長く、なぜか、そこはかとなく悲しい。


子供還り

2022年08月08日 | 占いばなし

人は、老いると衰え、子供のようになると言われる。
西洋占星術では、第四室(天底)~が幼児期や先祖を表し、人の原点とされる。同時に帰結点ともされている。また、生まれてからの一日を一年と見なし、月が巡る数、29-1年を一つの周期と考え、そこから同じようなテーマが繰り返される。つまり、5歳で起こったようなこと(同じではない)が、約33歳や、61歳ぐらいで起こる。
東洋では、六十干支をめぐり終えると、再び干支を巡り始めることから、60歳には赤い服を着て、再び人生を始める赤ちゃんの祝いをする。
この場合は、5歳で起こったことは65歳で起こることになる。

これは、大まかな周期で、実際にはその時の他の星の要因で、違う現象になる。確かなことは、「歳をとると子供の時のような状態になる」ということだろう。
子供の時、不幸だった人は不幸になり、幸福だった人は幸福になる。ただし、これは物理的な問題ではなく、心の状態だ。お金があっても不幸はあるし、無一文でも幸せな人はいる。

そうした、個人的な周期に加え、惑星、ことに天王星による84年の世相周期で環境が繰り返す。
先日、テレビタックルで北野武が、「俺たち団塊の世代がこんな目に遭うとは思わなかったよ」と世相を嘆いていたが、団塊の世代は戦争が終わった後で生まれたので、84歳まで生きれば、世の中は貧乏だけど希望に満ちた明るい時代が還ってくるだろう。それにしても、それまでが大変だ。


後門の申 2

2022年07月29日 | 占いばなし

「後門の申」を上げた直後に、テレビにディーンフジオカが映って、『この人、名前が思い出せないあの女優の男バージョンだなあ』と思った。福岡出身のモデルということは憶えていたので、検索した結果、吉瀬美智子と判明。スッキリした。
学生の頃、集まって飲んでいるときに、マイナーな俳優の名前を思い出せなくて二人で一晩中悩んでいる奴がいた。今なら、即座に解決する。便利な時代になった。

吉瀬美智子を見ると、2月17日生まれ。一方、ディーンフジオカは8月19日生まれ。
これが、まさに「後門の申」で、今上げたばかりの真反対に位置する人だ。真反対の中にある同一性とはこのことだ。二人の占い上のタイプも何から何まで真反対だが、見た目に共通性を感じる。常人離れした透明感のような雰囲気で、同類では石田ゆり子などもそうだが、パッと吉瀬美智子が思い浮かんだのは、やはり何か、言語を超えた共通点があるのだろう。しいて言語化を試みれば、「捨て身の自我」のようなものだ。

ところで前回、「前門の虎後門の狼」から、「前門のコロナ後門のサル痘」と書いたのだが、今と星の配置が同じ幕末明治にコレラが大流行して、「虎列刺」と当て字され、巷では「コロリ(と死ぬ)」と呼ばれた。コレラとコロナは全く桁違いの病気だが、世相史的には社会に与えるインパクトの面で、再来と言える。
だから、もし、コロナに漢字を当てるとすれば、先ず、「虎」でなければならないから、さしずめ「虎狼哪」というところなので、前門の虎をコロナにした。「虎狼哪」なら既に狼も含んでいるので、後門に狼はいない。