東北や北海道で台風が暴れまくっているかと思うと、今日も、熊本で地震があった。
明日は関東大震災を記憶にとどめる防災の日だ。
本当に、日本は災害地獄のような島だ。地震の活動期に入ったと言われる昨今、震度5と聞いても何の驚きもない。外国なら、震度5でも、多くの死者が出る。
震度5でも日本で多数の死者が出ないのは、やはり、この環境に弛まず立ち向かってきた日本人の努力の成果だ。日本人は、自分で自分を褒めてあげても良いと思う。
しかし、その今も、異常気象で、前例が通用しない災害が起こり、巨大地震のエネルギーは蓄積されている。一時たりとも気を抜けない。地震の安全地帯と信じていた熊本で、今のような地震が起こる。日本のすべての土地が安全地帯ではない。
災害解説していた専門家が、「川があるから現在の地形ができている。今も自然は生きている」と、話していた。
火山で山を造り、川と地震で崩している日本は、火攻め水攻めの地獄釜だ。
既定路線を変えられない日本
日本人の努力は褒められるが、この地獄の釜で、それでも懲りもせず原発を捨てようとしない愚かしさは、決して褒められない。
台風には、「不要不急の外出はしないで下さい」と、アナウンスされる。日本の原発は、不要不急のゴリ押し発電だ。
東日本大震災のフクシマで、日本は新エネルギー先進国になれるチャンスに出会ったが、5年経っても、先進国どころか、執拗に原発を推進している。
これは、第二次大戦で、航空機戦争時代を証明して見せた日本が、負けが込むほど思考停止し、武蔵や大和の巨艦巨砲にこだわって、結局は追い詰められた状況と同じだ。一端始めると、誰も止められず、終いには、非現実的な信仰のような行動を取る。
技術の可能性をふんだんに持ちながら、原発に拘る日本に対し、技術のない中国は、新エネルギー技術に積極投資して、それなりの成果を出している。
戦争は究極のサバイバル戦だ。結局は行動文化が勝敗を決める。
ビジネスも全く同じであり、良いモノを極めるより、雑でも使える物の方が売れる。
零戦に勝てなかったアメリカは、重くても馬力のある戦闘機で、人命軽視の零戦に乱射で対抗した。神業の高性能より実用性に拘る文化だ。
現金な中国人も現実的だ。役に立ちそうだと思えば、こだわりなく方針転換し取り入れる。早トチリだが、失敗すればすぐ方針転換するから、始めることに躊躇がない。このあたりが、日本人と真反対だ。
自然エネルギーに注力して、過剰生産に至っているぐらいだ。
原発停止していた5年間。日本は新エネルギーに、中途半端な関わりでゴマカシながら、原発の再稼働を狙っていた。結局、雰囲気が悪いから死んだふりをして、そろそろ良かろうと動き出したのだ。基本路線を変えられない日本に、絶望を感じる。
大きな代償を払いながら得た、せっかくのチャンスを、結局、潰してしまった。
そうこうしている内に、技術のない中国のような国に、主導権を握られることになるのだろうか。