魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

ここ一番

2024年07月19日 | 自動車人間学

大谷翔平は意外に、チャンスに弱いと言われている。これは残念ながら事実だろう。
大谷は自動車人間のエンジンだが、エンジンは「ここ一番」に弱い。
日頃、勉強の良く出来る人が受験に失敗し、周囲を驚かせることがあるが、たいていはエンジンだ。エンジンは安定的にエネルギーを発散し、よく務めを果たす。瞬発的な反応が良く、素早く対応し、多くをこなす。とにかくマメで、大谷翔平も野球をしながら愛想を振りまきゴミを拾う。二刀流を可能にする一因に、このマメさは欠かせない。二つの仕事の準備と処理を、いとも簡単にこなしていく。
これはエンジンのエンジンたる所以で、パワー発揮がエンジンの仕事だ。

ところが、シャーシのような自己中力?や根性はなく、ハンドルのような運任せ人任せの悟りもない。また、ボディーのような信念もない。あくまで、力任せ勢い任せが能力なので、責任が掛かる「特別な」シチュエーションに置かれると、エネルギーが過剰に掛かってエンジンがバックファイアを起こしエンストしてしまう。関西で言う「かかって」しまうのだ。
大谷はバランスのとれた性格なので、ほとんどこういうことはないのだが、シャーシのように自己中になれず、責任を感じ過ぎてしまうところがある。
勢いに乗っている時や、WBCのように自分自身のこととして戦っている時には余計なことは考えないが、プロとしての責任ある場面では、かえって余計なことを考えてしまう。

一般に、どのエンジン人間も責任ある場には進んで出たがらない。なので、トップに立ったり超有名なエンジン人間は「成り行き」でそうなっている。大谷も自己顕示欲はなく、とにかく作業をこなすことに喜びを感じている。
大谷自身、このこと(無用な責任感)に気づいているだろうが、そこが人間で、わかっていても直せない。監督の言葉やメンタルトレーニング、あるいは半ば諦めて居直れば力を発揮出来る。
以前、エンジン人間の南こうせつが、「神田川」が大ヒットしてとにかく歌いたくなくて、歌手活動そのものにまで支障を来したようなことを言っていた。本人にも理解できていない不思議な話だが、おそらく、期待を重く感じたのだろう。エンジン人間はとにかく特別なことが苦手だ。


大原翔平

2024年03月24日 | 自動車人間学

大谷の通訳、水原一平が窃盗で球団から解雇された。女房ができたら、女房役がいなくなった。
大谷翔平と水原一平は、ピンクレディーの魚座ミーと乙女座ケイの関係で、真反対の星座同士、カニ座と山羊座で因縁の関係だ。真反対は通常、相性が悪いが、立場関係が決まると掛算で能力を発揮する。選手と通訳では競合しないから、必要以上に役に立った。大谷翔平は大原翔平のように活躍した。時々聞こえた通訳は絶妙な意訳が多く、通訳と言うより二人羽織のマネージャーのような役割を果たしていたのではないだろうか。

だが、この二人は相性が良いだけに、微妙なズレが大きな問題を含んでいた。
大谷翔平は午未空亡のクール現実派、自動車人間ではエンジンで、バランスがとれた高級車のような性格だ。一方、水原一平は辰巳空亡のホット理想派、自動車人間では同じくエンジンだが、尖ったスポーツカーのようなクセ強で、どちらかと言えばシャーシのように、イレ込むところがある。加えて今年、辰年は空亡だから裏目。
金銭感覚も、大谷が極めて計算高く堅実に稼ごうとし、馬鹿な消費や博打をしないのに対し、水原はムード派でお金そのものに溺れる。大金を見ると舞い上がり、強くなったような気がする。
そして、二人の致命傷は、言葉の意味の違いに互いに気づかないことだ。干支空亡のホットとクールは思考基準が違うため、全く同じ単語を互いに違うイメージで話し、大事件が起きるまでは誤解に気づかない。
※干支と空亡→「干支の話(1)」「干支の話(2)」20150720

今回、大谷が水原の不始末を承知で金を立て替えたなら、大谷も当事者になるから、水原が責任とるしかない。実際、大谷は巻き込まれただけだろう。これが相性良過ぎの不幸だ。合理主義の大谷さえ情に流された。
しかし、水原がもう少しアメリカ的知恵者なら、こんなことにはならない。取りあえず金を払わず、欺されたと提訴し、裁判に負けた時点で、大谷から借金して支払えば、誰も傷つかなかっただろう。ただ、二人ともエンジンだから、誰かに相談する前に、取りあえず「行動」した。プーチンのウクライナ突入と同じだ。
エンジンは、走る前に大きく深呼吸だ !!!


意地暴走

2023年06月14日 | 自動車人間学

大谷翔平はこのところ、打撃絶好調だが投手としてはホームランを連発されている。得意のスイーパーを狙われているようだ。しかし、なかなかスイーパーを引っ込めない。調子が悪いわけではないのだろう。伝家の宝刀を抜きっぱなしだ。
これは自動車人間・エンジンの悪い癖で、異変が起こると強引に突破しようとする。
エンジンにはハンドルもブレーキもない。ただ、ひたすらガンバるのが信条だ。
「押してもダメなら、もっと押せ」と、意地になる。

しかし、ホームラン被弾ぐらいなら愛嬌だが、エンジンの「意地」が大きな災難をもたらしているのが、ウクライナのプーチンだ。
旧ソ連の遺産手法を、情況の変化も見ず、考え直すこともせず、同じ事をやろうとして、止められ、却って意地になって突っ込んだ。本気で突入する気はあまり無かったであろうことは、作戦の稚拙が物語っている。
このウクライナ戦争の、陰の共犯者はバイデンだ。
バイデンは、プーチンと話し合う姿勢は見せず、ただ、止めろ止めろと圧力を掛けた。
エンジンはバカではないから、静かに話せば考え直す。しかし、想定外の事態には爆発する。脅しのつもりで拳を振り上げたら、周囲が異常に騒ぎ立て、引っ込みがつかず振り下ろした。

エンジン体質の中国
一方、中国はエンジンのような国だ。エンジンは走っている時の自分の勢いは止められないが、他人事には常に「便乗」策で臨む。
エンジン人間の悪い癖の一つに、「ついでに頼む」がある。自分から意を決して依頼したり、提案することはないが、誰かの動きには自分も便乗しようとする。
誰かが買い物に行くからと、動き出した瞬間、「スーパーに行くなら。ついでに○○買ってきて」と、今の今まで一言も言っていなかったような要望を出し、「そんなの、自分で行けよ」と喧嘩になったりする。エンジン人間は自分が頼まれたら喜んで買ってくるから、断られるのが理解できない。言葉やルールではなく、情況で動くからだ。

中国の出方は、常に自分からは提案せず、相手の動きに合わせて態度を決める。米中接近、日中国交・・・全て、相手方の動きに熱烈歓迎!かと思えば、尖閣からフクシマ処理水まで、相手の動きや偶然に便乗し、それまで一言も言っていなかったようなことに、突然、突っ込んでくる。
これまでも何度か触れているが、東京都のドンとか言われるような、いつの間にか実権を握っているような人は、エンジンだ。自分から主張せず、事態に絡むうち、中心に座っている。プーチン、菅直人もそうだが、便利なアシスタントがナンバー2から実権を握るのは、中国台頭の過程と同じだ。人はこれを中国のしたたかさと呼ぶが、魂胆あってのことではなく、マメさの結果だから、意図や考えを探ろうとしてもムダだ。

中国の取説
エンジン体質の中国と付き合う上で重要なことは、今回のプーチンのように、とっさの事=想定外に意地になる。「できないのか!」と言われると「やりますッ!」というのがエンジンであり、「違反です!」と言われると「何でやねん!」と逆ギレする。
朝鮮戦争で、中共軍が死に物狂いで参戦したのも、米軍が想定外の進撃をしたからであり、南シナ海で、無人島を片っ端から要塞化しているのも、国際法違反だと言われたからだ。静かにしていれば、中印国境のように現場での攻防戦次第になるが、目立った事態には死に物狂いになる。そして、その勢いを自制できない。第二次大戦後の中共の戦争は天安門事件も含め、その場の勢いで「やっちまった」戦争だ。
つまり、正面切って中国を止めようとすると「キレ」る。理解不能の目立つ事態にはとにかく「キレ」る。中国人が街中で突然喧嘩を始めるのも、この文化ゆえだろう。

では、日本は何体質か。強いて言えば、ボディーだ。全て体裁に始まり体裁に終わる。外から見ると神秘的で感じは良いけど、何を考えているのか解らない。決断力は無いのに、突然、突飛な行動に出る。
ボディーとエンジンは全く相反する性質、動と静なのに、互いに無いものを持っているから、引き合う。ただし、常に、エンジンから動き出す。日本の中国進出はエンジン体質の「軍」が、ボディー体質の日本を握っていたからだが、中共は始めから興亡の大地で生まれた軍政権だ。
中国侵略をあえて進出と呼ぶのは、右翼的浄化ではなく、そもそも何の考えもなかった成り行き暴走だったからで、現在の中共の動きも、何の戦略もない戦術の積み重ねによる「成り行き暴走」だ。無論、プーチンのウクライナにも何の戦略もない。

エンジンの人や、エンジン体質の中国と付き合うには、突然、言い出したり、反対したりしてはいけない。徐々に慣らして、ジワジワと線路の先を移動させておくことだ。
急発進、急停車は事故の元

エンジン」20230329


マカロン

2023年04月13日 | 自動車人間学

フランスのマクロン大統領が、習近平と会って、「EUは米中に巻き込まれるべきではない」と発言し、中国は喜び、欧米は怒った。
欧米にしてみれば、ウクライナと台湾は繋がった問題だが、中国は一緒にされては困る。
中国はウクライナを「北朝鮮六カ国協議」のように利用し、台湾は内政の核心利益として欧米に手を出させず、やりたいようにやりたい。
マクロンは結果的に、習近平のこの思惑を「後押し」した。

フランスの伝統的な独自路線と言ってしまえばもっともらしいが、ナチスに占領されていたのは何処のどなたですか?と、欧米は言いたいだろう。
マクロンの理想の「話し合い」はプーチンには全く通じなかった。
何でここまで「××」なのだろう。

自動車人間で見れば話は簡単だ。マクロンはゴリゴリの「シャーシ」で、習近平も「シャーシ」だ。どちらも顔を合わせることを最も重視する。だからプーチンに会いに行った。意味も無く!?
ところが、プーチンは「エンジン」で、結果と事実を重視する。何の結果も無しに、圧力だけを掛けてくる「シャーシ」には耳を貸さない。ちなみに安倍元首相も「シャーシ」
しかし、「シャーシ」同士のマクロンと習は、互いの熱い空気に意気投合した。
そして、どうにも場違いなマクロン宣言が出たが、総批判されると、直ぐ訂正した。脈絡もなくコロコロ変わるのも「シャーシ」
これは、習とマクロンで挟んだマカロン劇か、中米に挟まれたマクロン劇か、まったく笑劇だ。

プーチンを説得できるのは、面子でも理想でも情熱でもなく、利害=駆引きだ。現実に交換材料を提示するのも大切だが、それがどのように利があるか説明することも大切だ。強引に言いくるめるのも、本人の信じていることを否定するのも逆効果だ。
しかし、いずれにしても掛け違えたボタン。手遅れ


エンジン

2023年03月29日 | 自動車人間学

ウクライナ戦争は、まさに「プーチンの戦争」だが、実は意図せぬ戦争だ。
惨憺たる情況を生み出しているが、最も困惑しているのはプーチンだろう。
プーチンは自動車人間の「エンジン」だ。エンジンの典型例には菅直人元総理や文在寅がいる。
エンジンはマメ人間だ。内にこもらないから、陰険さがなく悪意はない。何でも行動で解決しようとするから、多くの人には有り難い。上司や異性からも好まれる。
理屈には行動で対抗する。あれこれ議論している間に、取りあえずの結果を出している。
イデオロギーや計画で動かず、パチンコ玉のように、行き当たりばったりで障害をクリアしながら進んでいく。

プーチンも菅直人も文在寅も、お手伝い参加からいつの間にかリーダーになっていた。看板の代表がいなくなって、ナンバー2から入れ替わる形だから、自分自身には主義や自己主張はない。肉体美カレンダーは芸能人感覚のサービス精神だ。
エンジンのリーダーでは他に、麻生太郎、森喜朗もそうだ。ちなみに鈴木宗男もエンジンだが、決して悪意はない。悪意の犯罪は少ない。狂気はある。
不言実行という点ではエンジンと一見よく似ているボディーの菅義偉だが、エンジンのように行き詰まりまで悪あがきせず、素早く撤退し好印象を残す。

エンジンには客観性がなく、とにかくガンバる。その結果、素早い撤退や失敗の後始末が出来ず、突撃を繰り返し、火ダルマになって自滅する。軍人にはエンジンが多く、オウム真理教の幹部達もほとんどエンジンだった。プーチンも他ならぬKGB志願だ。
また、「進む」ことしか知らないから、考え直したり方針転換が出来ず、強行突破しようとする。
ウクライナ戦争は、このエンジンが禍した。

逆効果
ボディーのバイデンがプーチンを引き留めるために、「戦争しようとしてるだろ!こんなに知ってるぞ!」と大声で繰り返したのは、ボディーの自分なら印象を重視するから、そんなに知られているなら、ちょっと作戦を考え直そうと思うからだ。
ボディーはどう見られるかで動くから、なるべく手の内を知られないようにする。
しかし、エンジンのプーチンは自分の「やる気」を重視するから、そんなに知られているなら、手を打たれる前にやってしまおうと、走り出す。
プーチンは、ギリギリまで圧力を掛けて、ゼレンスキー政権を潰すつもりだったが、騒がれたので「やっちまった」!

意図せぬ戦争だったのは、ロシア軍の不合理な作戦に現れている。ロ軍の兵士は戦争になるとは知らされてなかったし、国民に大義を周知していなかった。ただ、突入して大きな犠牲を出し、力任せに前進を繰り返す。日本の軍人が始めた太平洋戦争での「バンザイ突撃」そのものだ。
プーチンには収集策が無い。森、麻生、菅政権のバタバタ終末や鈴木宗男の収監ならまだ穏やかな話だが、プーチンは玉砕でしか終われない。
プーチンを止めるには、別の目標を与えるしかないが、もはや手遅れだ。もし説得できるとすれば、ハンドル人間だが、日本の岸田首相ハンドルではそんなことが出来る器でも立場でもなさそうだ。


逆境の人

2022年12月26日 | 自動車人間学

ワールドカップで、森保一監督の評価は大きく変わった。結果次第でコロコロ変わるファンの評価はこれまで、「決断が遅い!」と散々だったが、金星二つで続投指示に変わった。
一方、岸田総理の就任時の支持率は、「何もしない」ことで期待値が膨らんだが、世界の荒波の中、「何もしない!」と一気に下がった。「検討する」と言うばかりで何もしないのに、突然、軍事費増強を言い出すと、アッと言う間に決めてしまった。

この二人は、自動車人間の「ハンドル」だ。それも、乗用車タイプなので、常識人で、非常手段や裏の裏をかくと言ったことはできない。同じ「ハンドル」でもスポーツ車タイプなら、裏から考え始める。
「ハンドル」は他の機能と違い、「何をどうするか」ばかり考える機能だから、行動が遅くなる。色々なことが解れば解るほど「決断」ができなくなる。ハンドルを切るのは一瞬だが、運転している時は行く先や標識、道路状況など、ありとあらゆる事を観察し思考しながらジッとハンドルを握っている。隣に座っている人には、ただジッとしているように見える。

よく、作家などは原稿の締め切りに追われるが、作家もハンドル的な人なので、仕上げを悩み続けているからだ。一般にハンドルの人は、遅刻かギリギリ間に合うことが多い。
遅刻の多いハンドルだが、意外にせっかちで、一気にやろうとする。ハンドルを切るのは一瞬だと思っているから、なかなか行動を起こさないが、動き出せば一気に決行する。名作が数時間でできるのは、それまでの慣らし運転があるからだ。

岸田総理の軍事費増強は単なる思いつきではなく、悩み続けていたことだから、やるとなったら一気呵成で、見ている人には理解できない。
ハンドルは軍人向きなのだが、実際の軍人はエンジンの人が多い。エンジンは快活で行動力があり、命令の実行は勢いよくやるが、行動に頼りすぎ、猪武者になる。また、訓練やドリルは良くやるので成績優秀で、兵学校のエリートなども多い。しかし、英雄となるような軍人は意外に劣等生が多く、見た目もパッとせず問題だらけの人が多いが逆境には強い。戦争は常に逆境だ。なお、プーチンはエンジンなので逆境に弱い。

森保一監督も決断が遅れることが多く、敗因と叩かれたが、逆境に強いハンドルなので、「負けて元々」のような逆境になると真価を発揮する。死地に活路を見いだせば英雄になる。「満を持して一気に反撃する」のがハンドルだ。森保監督の場合ハンドル乗用車タイプながら改造車になっており、スポーツ車のような動きをする。常にギリギリの1点差勝ちや、今回の金星のように、後半、異常な攻撃シフトをとったことなど、肉を切らせて骨を切る。まさに一か八かの桶狭間戦法だ。

なお、黒田東彦日銀総裁もハンドルだ。しかもスポーツタイプなので奇策から入る。
 


ボディー

2021年01月25日 | 自動車人間学

菅首相の支持率がガタ落ちになってきた。首相になった時、「むっつり」で心配した、「前政権の借金が一気に回ってくるだろう。いつも割を食う東北人らしく、気の毒だ。」が現実になってきたようだ。
今、批判されているのは、前政権の方針をかたくなに守ろうとしていることで、戊辰戦争の二の舞、安倍慶喜に巻き込まれて敵役にされた菅容保だ。

口数の少ない東北人は、蝦夷征伐の古代より、いつも西に奪われる
加えて、菅総理の個人的な性格も災いしている。
「むっつり」で、エンジンのような行動をとると少し触れたのは、「自動車人間」の五タイプの一つ「ボディー」は、エネルギーが偏ると「ボディーS」に変わることがあり、菅首相を詳細に観ると、この極端なSタイプに変わっている。

「自動車人間」の性格解説の中で、「なかには、驚くほど行動的で、エンジン人間のような人もいます」と記したのは、まさに菅首相のようなケースで、さらに、ボディーの雰囲気として、「Sタイプになると完全に自分の世界にいます。・・・なんとなくにこやかなのが普通ですが、「ムッ」と不満そうな感じの人もいます。いずれも内面にはいり込まれないためのバリアです。」と説明している。
菅首相の不人気の理由の一つは、愛想のない言葉に、「ムッ」とした雰囲気も働いている。
かといって、この状況の中ではどんなお愛想も通用しないから、愛想だけでは腹も痛くなる。

東北の悲哀
いつも西にやられる東。会津東北戦争も、気の毒だった。
ここで本当に心配なのは、相対比として、西日本と東日本が、中韓の大陸勢と日本との関係に似ている事だ。
愚直、実直はいつか解ってもらえると信じているうちに、第三者を巻き込んで悪者にされ、貶められ、終いには、哀れみの対象にされる。対等が成り立たない、極端な差別文明の中韓に、負けるわけには行かない。
ただ、中国とは力のバランスがとれる限り君子の交わり、「同士とライバル」の関係が成り立つが、歴史的冊封国朝鮮には、夫婦のような関係しか成り立たない。
日本全体には、渡来人の血があるのだから、第三者を巻き込む力を覚醒し、進行中の情報戦争に打ち勝ってもらいたいものだが、何よりも、今が(情報)戦時中である事を、どれぐらいの日本人が意識しているかが問題だ。

 


マメ勝負

2016年08月16日 | 自動車人間学

東京都議会のドンと言われる人のことが話題になっていたので、どんな人か見てみた。
内田茂という人は、自動車人間のエンジンだ。
中国共産党のことを書いたばかりだが、鄧小平以降はすべてエンジンが仕切ってきた。政としての政治は、人望や展望によって成り立つが、地方政治のように、目先の問題だけ処理する仕事には、むしろ、行動力、マメさだけが求められる。

中央集権における地方政治は、誰も人格など求めない。目先の問題をいかに手早く処理するかで評価される。国会議員の先生の行動はよく見えないから、見た目の良さや何となく立派そうな人が求められる。実質より印象や信用が大切であり、そのパフォーマンスを政(まつりごと)と呼ぶ。役に立つのか立たないのか解らないのが「祭り」だ。

地方議員に求められる処理能力の高さ、身近な愛想の良さは、まさにエンジンのものだ。東京都のドンと言われる人は、国会議員のような思わくの塊ではなく、現実処理の速さで、結果的に誰も追いつけなくなったのだろう。表に出てエエカッコするより、トットと事を処理するので、隠れた存在のように思われたのだろう。
たたき上げと言われているが、同じくエンジンの鈴木宗男の例もある。とにかくマメなので、国会議員も抵抗できなかった。しかし、エンジンは、国会議員の先生としては品がない。

表に出るとすぐ足下をすくわれる例としては、森喜朗、麻生太郎、菅直人のエンジンの例がある。
選挙のある民主主義国家ではエンジンは安定トップには成れないが、選挙があっても事実上の譲位で政権を握り、マメな謀略と情報統制でコントロールし、映画スターのようなパフォーマンスをするプーチンは、タレントとして人気している。
エンジンの能力はサービス精神だから、森喜朗も、麻生太郎も、菅直人も、鈴木宗男も、始めからお笑いで行けば、別の展開があったかも知れない。しかし、目立たないところに引っ込むと、俄然、活躍する。

選挙のない中国では、政権内での実行力がものを言うから、エンジンが国を牛耳り続けることが可能になる(民主国家では不可能)。実際、今の習近平にしても、地方での実績が評価されてのものだ。
エンジン政権がどの様なものになるかは、中国を見ればよく解る。素早くマメに動くから、次々と結果を出すが。展望や理想がないから、やることなすこと品がなく、明らかに間違った路線でも、行き着くところまで突っ走る。エンジンはむき出しのパワーだが、政治は人心の納得だ。

 


軍隊思考

2016年08月12日 | 自動車人間学

尖閣に大挙押し寄せた中国漁船部隊と海警に、ギリシャ船が衝突し、漁船が転覆沈没。中国海警は間に合わず、日本の海保が救助した。
世の中は、実に面白いことが起こるものだ。
まるで、ミニ元寇の神風だ。中国が覇権を示そうとしたことが却って裏目に出る。
日清戦争の海戦もそうだった。中国の傲りが裏目に出た。

中国海警は漁船に乗り込んだりするパフォーマンスで実効支配をアピールしようとしたが、結果的に、日本の管轄が証明されてしまった。
中国のメディアは、サッカー予選の日本のオウンゴールを、日本はお笑い担当だと揶揄したが、中国は世界政治のお笑い担当だ。

中国共産党とは、一体どういう体質なのだろう。
とりあえず、明らかなことは、軍事国家であることだ。軍事力によって政権を握り、軍事力によって国境を広げてきた。そして、歴代の国家代表とは、中国共産党中央軍事委員会の主席だ。
この軍事国家を打ち立てたのは毛沢東だが、路線変更により今日の経済繁栄をもたらしたのは、事実上の二代目、鄧小平だ。
鄧小平路線と、それ以前は明らかに変わった。それまではイデオロギー志向であり、鄧小平以降は現金志向だ。

ガムシャラ集団
自動車人間で見ると、毛沢東と死後引き継いだ華国鋒は「sハ」=スポーツタイプのハンドルだ。ところが、鄧小平を始め、それ以降の主席は全員「sエ」、または「エ」のエンジンで占められている。
つまり中国は、ハンドルから、エンジンに変わったのだ。ハンドルはプログラム志向、目的志向であり、理想設計図に従って動く。
これに対し、エンジンは状況対応で、ひたすら動くことで結果を出そうとする。対策の連続で、目先の利を得るには有効だが、ガムシャラに走り続け、崖から飛び出しても足が回転している。状況が見えなくなると、とにかく動き盲動する。

このエンジンの性質を理解して見ていると、中国の出方はすべて説明が付くし、次の出方も想像がつく。
エンジンは解りやすい物を信じる。行動、お金、人の反応など、あからさまな現実思考であり、名誉や知的満足、プライドなど見えないものなどどうでも良い。美しさより手応えを求める。ただし、意外にも芸術家や芸能人にエンジンは多い。これは、物を造ることや、人の反応を見ることを喜びとするからで、抽象概念を表現したいからではない。

また、軍人にはエンジンが多い。これは、現場志向、対策志向人間には、目的が解りやすいからだ。前戦では理念や理屈など関係ない。処理と対策で、結果あるのみだ。
命令一下、素早く立ち回り、結果を出す。オウムの幹部がほとんどエンジンだったことが、麻原の妄言を実現させることになった。

中国共産党の、常軌を逸した行動は、政治や外交が、人心の納得によるものであることを理解できないからだ。行動と力を駆使すれば、結果が出ると信じ込んでおり、ひたすら行動と対策を打ち出してくる。まさにエンジンだ。
批判言論は監視や抑圧で押さえ込もうとし、いい気で進撃した南シナ海で否定されると、さらに上回る力で押し切ろうとする。南でダメなら東にもと、さらに大規模な行動に出てきた。エンジンは、圧力と爆発で動くが、圧力が掛かるほど爆発する。

エンジンには、ボディーやハンドルのような情緒や理念がなく、何事も物理思考だから、何でも金で解決すると考える。高速鉄道の売り込みを始め、南シナ海問題では、大量の裏金や経済援助でカンボジャやラオスを味方に付けた。
過剰生産で行き詰まり、サービス産業に転換しなければならないと知ると、大量の資金を投入して、映画やアニメ産業を拡大しようとする。しかし、検閲前提の文化成長など成功するわけがない。

これも、何度も言うことだが、尖閣での最初の魚船体当たりはハプニングだ。しかし、共産党は「これは有効だ」と、南シナ海でも東シナ海でも、一つ覚えで使い始めた。エンジンは、やり方を一つ憶えると、それが行き詰まるまで同じことをする。
またエンジンは、一端起こした行動に自分でブレーキを掛けられない。軍人が実権を握ると、原爆まで突っ走った日本帝国のように、歯止めがきかなくなる。

突っ走っているエンジンを止めることはできない。止めるには、気づかれないように燃料を切るしかない。
燃料(資金)がない時には中共も暴走できなかった。
エンジンの暴走を止めるもう一つの方法は、誰も反応しないことだ。反応を見たがるエンジンは、聴衆が無反応になると、気が抜けてしまう。お笑いタレントが一番怖いものはスベる事だ。中国の行動に一々取り合うより、みんなが置き去りにして、他の土地で楽しく賑やかにやれば良い。

ベトナムもフィリピンも、中国の強引な行為に反応せず、国際社会に中国の行為を宣伝して、国際コンセンサスを築いていれば、南シナ海の大暴走までには発展しなかっただろう。怒り、物理的対抗をしたから、中国に暴走の大義を与えてしまった嫌いがある。
エンジンは、相手の反応に反応して動く。


故障原因

2015年12月13日 | 自動車人間学

以前、テレビCMで、「♪わたし大好きお洗濯」と言っていた。
実際、洗濯好きは案外、多い。とくに、洗濯機ができてから、こういう人が出てきたと思う。
何が好きなのかというと、おそらく、自分のやった事の成果が、ハッキリでることが快感なのだろう。
同じように、掃除好きも結構いる。ただ、レレレのオジサンの場合は、コミュニケーションが目的みたいだから、ほうきは適当に動かしているだけのようだ。

洗濯好きは、ほとんどが自動車人間のエンジンだ。エンジンの人には、「リスの観覧車」が要る。常に動いてなければ、病気になってしまうだろう。
昔の男の中には、奥さんが外に出ることを嫌い、しかも、大切にするために小間使いを雇い、何もさせないことを男の甲斐性だと思っている人がいた。

こういう旦那で奥さんがエンジンだったとすれば、奥さんは鬱になってしまうだろう。
旦那でなくても、母親が子供を抱え込んでしまう場合も同じ事だ。

実際に、相談を受けたことがあるから、それほど大昔ではないし、ご主人が金持ちだったわけでもないが、とにかく奥さん思いの夫で、買い物も掃除洗濯も全て自分がやってしまう。しかも、奥さんが勝手に外出すると、不機嫌になるので、ほとんど外出できない。悪いことに、この愛想の良い奥さんがエンジンだった。

何もしないで、一日中家にいるので、手芸などをやっているが、とてもそんなものでは足りなくなる。子供もいないから用事も無い。そこで、毎週のように家の模様替えをしていた。小さな家だから、模様替えと言っても、タンスとベッドとソファーの配置を入れ替えるぐらいで、ご主人が帰ってくると、常に家具の位置が変わっている。ところが、不思議なことに、ご主人はこのことには一切、文句を言わなかった。

しかし、いくら家具を入れ替えても、いい加減、飽きてくる。とうとう、病気がちになり始めた。

病気の相談だったが、事情を聞いているうちに、「角を矯めてエンジンを殺す」だと解ってきた。ご主人が模様替えに文句を言わないのは、現実主義のクールで、成ってしまっていることには文句を言わないからだ。
結局、ご主人が、妻思いで、何もしなくていいのは事実だが、してはいけない、出ては不機嫌になると思い込んでいるのは、奥さんの独り相撲ではないか。
奥さんの、「優しい夫」幻想に、奥さん自身が捕まっている。自分で自分を縛っている。

その辺のところを解説して、小さな事から一つずつ、拘束破りを試してみてはどうかと勧めてみた。
その後、初めのうちは、ご主人の驚き反応は有ったものの、何一つ止められるわけではなく、子供もできて、結局は、逆に、何でも奥さん任せの家庭になったそうだ。


指導者達

2015年11月20日 | 自動車人間学

トルコでのG20の合間に、シリア問題だろう、オバマ大統領とプーチン大統領が、通訳だけを介して、文字通り、差しの膝詰め談判をしていた。
映像が何とも真剣で、事態の深刻さと指導者のあり方の意味を感じさせた。
二人とも三碧であることで実現したと思われる会談だ。

三碧には、派手さはあっても重々しさはない。格式張らない会談が簡単に成立したのだろう。外交は何時もこうであって欲しいものだ。子供の頭をなでて親近感を振りまくより、よほど好感が持てる。

格式張らないという点では、一白は、可愛げで、且つ、教条主義的だが、やはり重々しさはない。現在、日独仏のトップが一白だ。
一方、英国キャメロンは七赤、中国の習近平は二黒だ。七赤は表と裏がある調子の良い水商売。二黒は見かけより多才で実力があり、タフだが品はない。ちなみに、韓国の朴大統領は四緑。四緑は人に付いていく。

ケネデイも双子座の二黒だったので、習近平とは酷似しているように見える。
しかし、ケネデイと習近平の違いは、自動車人間のエンジンとハンドルの違いだ。ケネデイのハンドルは情報と読みを重視するが、習近平のエンジンはあまり考えずとにかく行動する。
習近平なら、キューバ危機で核戦争が起こっていたかも知れない。

面白いことに、中国の近年の指導者はエンジンばかりだ。ところが、毛沢東だけはハンドルで、麻原彰晃の弟子が軒並みエンジンだったことを考えると、中国共産党の体質がいかなるものかが理解できる。


真空地帯

2015年10月02日 | 自動車人間学

維新の発起人の橋下市長は、国会議員とはやれないと、離脱再結成をするらしい。
詳細な経緯は良く知らないが、これは、自動車人間のガソリン気質が影響している。
ガソリンは、天才的集中力のため、他人の思考とは共存できない。
宇宙ロケットのように、特化された精密機器ほど、部品の使い回しが難しい。

ガソリンの経営者の下では、本人の思考にピッタリ一致した言動しか許されないため、部下は、ピリピリして過ごす。結果的に、独裁者になり、天才的思考がハマまっている時は破竹の勢いだが、一度狂い始めると一枚看板はもろく、一気に崩れ落ちる。
典型的な例がヒトラーだが、天才と言われる経営者にはよく見られる。

ただ、面白いことに、ガソリンが頭角を現すのは、意外と、独立独歩の目的意識を持ったたたき上げではない。初めは、主軸リーダーの、ちょっとした知り合いだったり、メンバーの一員だったりするが、いつの間にか、祭り上げられるような格好でリーダーになっている。
橋下徹の場合も、マスコミ媒体を通しての「人気」に乗っかって頭角を現したタイプで、ガソリンは、何らかの形で最初に引き立てる人がいなければ存在できない。ここが、エンジンでもシャーシでもない、形を持たない「気」のエネルギーだ。
ちなみに、石破地方創世相も、辻元清美も稲田朋美もガソリンだ。

ヒトラーのような典型例は特別としても、政治は衆意を実現させるものだから、妥協と共存が基本であり、個人の天才は必ずしも生かされない。だから、結局は衆愚となり、それが極まると、リーダーシップの不在となり、そうした真空地帯には、突然、ヒトラーのような悪魔的天才が出現することになる。
今、政治の真空地帯が、アメリカを始め、世界中に蔓延している。


マメの助

2015年06月25日 | 自動車人間学

自動車人間の、「エンジン」の人は、「おマメさん」と呼んでも良いぐらいマメだ。
ただ、どのタイプも全く逆じゃないかと、思えるような人が必ずいる。
しかし、逆に思える人も、よくよく観察すると、本来の性質の変形として表れていることが解る。

例えば、マメのエンジンが、だらしなく何もしないとすれば、それは、やる気が過ぎて、何もしない前から、「もうだめだ、とてもできない」と、一人相撲で気疲れしていたり、やらなくても良いようなことばかり片っ端から手を出して、全部、中途半端でダウンしてしまっている場合もある。
いずれも、「とにかくやらなくては」が、動機になっている。

また中には、とんでもない馬力の持ち主がいて、良くしゃべり、良く動き、寝る時以外は、片時も止まることがない。まさに元気いっぱいのコマネズミで、周囲からは「うるさい!」「落ち着かない!」とひんしゅくを買うが、一向に気にしない。

テンポが合うのか、しょっちゅう連絡を取ったり会ったりしている「マメ主婦」同士の会話に参加した。この二人は、ともに強烈なエンジンだ。

最近太った、太ったと、自分がいかに太ったか、互いに競争していた。どう見ても二人とも、マッチ棒みたいで、60代の主婦の体型には見えないが、自分では、相当焦っているらしい。
話すうちに、内臓脂肪の話になり、
「わたし、内臓脂肪 6だけど、○○さんは?」
「えっ、うちの体重計には、そんなのないけど・・・」
あれこれ話しているうちに、家族で使う自分のナンバーだと思っていた「2」が、内臓脂肪だったと判明して大笑い、
それを聞いて、驚きあきれて笑うしかなかった。

「6」でもアスリート並みなのに、「2」は無いだろう!!!
普通なら信じられないが、エンジンの主婦なら、あり得る。
痩せるためには、スポーツやサウナより、「ちょこまか動き」が最も効果があると、聞いたことがある。
何があっても、すぐ動き始めるエンジンは、まさに「ちょこまか」だ。その上、この二人とも、普通乗用車に2000馬力のエンジンを積んだようなタイプなので、二人が話しているのに、他の人はついていけないぐらい早口だ。もちろん、動きも速く、そばにいるだけでもせわしない。もう少し若ければ、二人で「マメの助マメ太郎」の芸名でデビューできたかもしれない。

高尚な体重計には、アスリートモードというのがあるそうだが、この人達には、このモードが必要だ。

 


得てして

2015年02月13日 | 自動車人間学

九星で、現在の世界リーダーを見たが、実際にはそんな単純なものではない。
九星でも年干支や傾斜、神殺などもあり、細かく見れば実に多様だ。それでも、生まれ年の傾向は、やはり顕著に表れる。

さらに、占星術や四柱推命など、様々な角度から一つ一つ比較し始めれば、際限が無く、個々のリーダーの方向性や外交対応、相性など、言及すること自体に無理がある。
だから、逆に、単純な断面で考える方が、案外、全体の様相を的確に捉えることが出来る。

これもまた一つの断面だが、
自動車人間で見るとどうなっているだろう。

シャーシ 存在感= オバマ、安倍s、メルケルs
ボディー 人気取= オランドs、ポロシェンコ
エンジン 行動派= プーチン、習近平

こうしてみると、ハンドルがいない。ハンドルは策略やビジョンを考える部分だが、今の世界にはそれが無いことになる。
表向きはこの機能が出ていても、隠れた他の機能が補足する場合がある。サッチャーは表向きはシャーシだが、実際にはハンドルも強かった。逆に、ハンドルが強すぎて、おかしなことばかりしていたのが、金正日やブッシュだ。

ハンドルが無い政治家が動かす世界は、計画性が無く、悪意も無いから、良く言えば臨機応変だが、早い話、行き当たりバッタリだ。
状況次第、成り行き次第で対処するから、ビジョン、方向性が無く、どこに転がり出すか、誰にも分からない。
皆が善意で一生懸命やることが、とんでもない結果を招く。
世の中は、得てしてそういうことが多い。