いぶろぐ

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残念だけど

2008-08-22 23:57:17 | いぶたろう日記クラシック
まあ、勝てるわけはないわな。

もちろん、星野ジャパンのことですよ。
向こうは兵役免除かかってるから必死でしょ。
兵役って選手生命に大きく響いちゃうもんね。
こちらは勝っても何にもないのに、
負けるとマスコミに何言われるかわからんという
重~いプレッシャー。
動きも固くなるでしょう、そりゃあ。
おまけに代表にあれだけケガ人抱えてりゃあ、ね。
悔しいけど仕方ないね。
めったやたらに批判しても始まらない。
ただのいち野球ファンにすぎない、
ど素人の無責任な意見だけど、
僕なりに、その理由を考えてみよう。

勝利至上という条件で考えるなら、
監督の人選として星野というのは疑問符が付く。
確かに彼は人間心理の機微を心得ているから、
部下のモチベーションを上げてチームの良い雰囲気を作るのはうまい。
だから長期的・戦略的に見た組織づくりには長けているけれど、
決して短期的・戦術的に「勝てる監督」ではない。
事実、日本シリーズでは勝ててない。

彼のハッパに応えて、選手たちが張りきって臨む、
「星野のチーム」の強さはそういう精神的な結びつきの生み出す、
無形の力にあるわけで、
いわば「執念」「勢い」「侠気」みたいなものが最大の武器でしょう。
だから、それを上回る大きな障害があると、勝てない。

例えば重すぎるプレッシャー。
2003年阪神の「監督が辞任する、必ず勝って日本一にならなければ!」とか、
今回の北京五輪の「最後の五輪、絶対に金メダルを!」とか。
例えば気持ちだけではどうにも出来ない物理的な事情。
つまり川崎、阿部、西岡らのケガ。
あるいはケガ人を無闇に使うとペナントレース復帰時に影響して、
チームに迷惑をかける…とか。

今回は気持ちの部分での繋がりを重視して、
敢えてケガ人も含めてチームを構成したわけだけど、
まあ、多すぎるよね。
上原や成瀬のように、ペナントレースで不調だった選手は
「気持ちの切替」で乗りこえられるかもしれないけれど、
ケガはなかなかそう単純にいかないもんね。
痛みは堪えて出場することはできても、
無意識のうちに身体のどこかがケガをかばって、
フォームの微妙な崩れを生んだりするのは避けられないから、
必ずしも結果を出せるとは限らない。
今回はその賭けに敗れたということなんだろうね。
星野監督の功績はといえば、
最初に言った「勝っても何にもない」を打ち消すくらい、
選手たちに強烈な勝利への執着を醸成した、ということでしょう。
おかげで、たいへん盛り上がった。
これはこれですばらしいことだ。

だから、
勝ちさえすればそれでいいというもんでもなくて、
やっぱりオリンピックはクーベルタン男爵の言う、
「参加することに意義がある」もので、
結果はどうあれ盛り上がって楽しめたんだからいいじゃないか、
ということであれば、
星野監督はベストの人選だったということになると思うよ。
実際僕も、楽しんで見てたし、
金メダル以外は価値がないみたいなオリンピックの見方は好きじゃないし。

でも一方で、やるからには勝って欲しいと思うのも人情なワケで、
だとしたらやはり僕は野村監督の指揮する日本代表が見たかった。
相手を徹底的に研究して、弱点をあぶり出し、
彼我の戦力差を熟考の上で最善の戦術を編み出す。
その点では日本一、いや世界一の監督でしょう。
舌禍の絶えない人だから、人望に問題があるかも知れないけど・・・(笑)。
日本球界最高の頭脳といっても過言ではない名将ながら、
これまで弱小チーム再建にばかり腕をふるってきた人だから、
彼の戦略に則ったベストメンバーで指揮を執ったとき、
どんな野球が見られるのか、想像だに楽しい。

実現は…難しいだろうなあ…。

ともあれ、残念でした。
以上、久々の更新でした。
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