いぶろぐ

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わたくしの戦後70年談話(ほんっとに談話)

2015-08-15 12:12:38 | この国の憂鬱
戦争にはいろんな側面がある。
だから一面だけをとらえていたずらに美化したり、
逆に自虐的に全否定したりするのは、
あまり賢明な態度とは言えないですわね。

ただ、あれこれ能書きがくっついてるけど、
「政府及び軍部が、稚拙な外交施策の末に、
 到底勝ち目のない戦争を始め、充分な補給のアテもなく、
 誰が責任者なのか曖昧なまま、その場しのぎをくり返し、
 同調圧力の下に、死ななくて済んだはずの国民をたくさん死なせた」
のには違いないと思う。

だから僕は「英霊」とか、
「国を護るために散った」とか、
「平和日本の礎」とか、
そういう表現にどうしても違和感を感じてしまうんだよね。

決して、戦争で亡くなった方々を侮辱するつもりはないし、
本気で国を護るために、
命を惜しまず戦った人々がいたことも否定はしない。

でも、僕はやはり「誤った国策の犠牲者」というのが
最も正確な表現であるように思う。
戦地での死没者230万人のうち、
6割の140万人は、餓死・病死だってんだから。
祖国を守るために侵略してくる敵と戦ったというよりも、
充分な武器弾薬・食糧・医薬品の補給もないまま孤島にばらまかれ、
味方のハズの上層部に見殺しにされた感じだ。
戦時中は「将校・下士官・馬・兵隊」なんて言われるほど、
兵士を軽んじてたくせに、
終わったら全部ひっくるめて「英霊」だなんて、欺瞞だよ。
彼らへの純粋な敬意だとは到底思えないな。

民間人の被害だってそうだ。
サイパン陥落の時点で完全に勝負ありでしょう。
国内が全部B29の爆撃可能範囲に入っちゃって、
防空力なんかないんだから、日本中が空襲に遭うのはわかりきってた。
その後の東京大空襲も、沖縄戦も、原爆も、ソ連参戦も、
全部こうなるのはわかってたはずなのに、
「ならないといいなぁ〜」で放っておいた結果でしょ。
こういうの未必の故意って言うんじゃないの。

こう言うと怒る人多いんだろうけど、
国が彼らを「無駄に」死なせたのは客観的事実。
その後ろめたさをを「英霊」なんて美辞麗句でごまかしてるだけ。

いまの安倍政権にも言っておきたいけどね、
そもそも国を護るというのは、
明白な侵略に対して武器を取って戦うなんていう
勇ましいものばかりじゃなくて、
外交手腕で戦争を避けるということこそが最上策でしょう。

こういう前科(戦争犯罪とか侵略とかいう意味ではなく、
危機に当たっての致命的な外交能力の欠如や、
国策としての戦争遂行能力の低さね)がある国に、
安全保障法制とかきちんと運用できるのか、疑念は払拭できないよね。

最近の原発との「戦い」を見たって相変わらず。
「隠蔽」と「希望的観測」と「敵の過小評価」と
「美辞麗句」による「同調圧力」。
まさに大本営そのまんま。まったく進歩がない。

そして何と言っても全員無責任。
普段威張りたがるクセに事に当たって誰も責任を取らない。
国立競技場ひとつまともに作れない国だもんね。

どんなに立派な談話(法律)でも、
読んでる(運用する)のがあの嘘つき宰相(とこの国の政府)じゃあ、
なんの説得力もないなあ。

中国・韓国がどうのじゃないんだよな。
やはり同胞含めアジアで2000万もの人間の命が失われた、
そのことについて謙虚に受けとめ反省する姿勢を示すべく、
お詫びをすべきだよ。
亡くなったすべての方と、
愛する彼らを失ったすべての人々に対して、だよ。

欧米が悪いとか日本は悪くないとか、関係ない。
そういう姿勢を世界に示すべきだよ。
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