当歳馬が尺骨骨折した。
骨折線が開いていないので様子を観ていたが、2回目のX線撮影をしたら開いてきた。
診療の予定がつまっているので、夕方に手術することにして来院してもらった。
発症して1週間になるというのに、子馬は左前肢をまったく着けない。前に出せない。
橈骨神経麻痺もあるのか?と疑ったが、手術してみないとわからない。
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一番近位に皮質骨スクリューを入れて、
完全には締めないでロードポジションにしておいて、
遠位から3番目のスクリューもロードポジションで入れた。
2本のスクリューを締めたら、骨折線はほとんど完全によった。
当歳馬の尺骨骨折では、強くコンプレッションをかけないほうが良いと経験から知っている。
内固定しているあいだに尺骨が成長できなくて、尺骨と橈骨でできた肘関節面がずれる。
骨折線の両側の残りのscrew holes に皮質骨スクリューを入れた。
遠位のスクリューは尺骨の対側皮質にも効かせるが、橈骨には刺さない。
7ヶ月齢未満の馬で尺骨と橈骨を固定してしまうと、肘関節にずれが生じる、とAOのHPにも書かれている。
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近位から3番目と4番目のholes にはわざと斜めに骨折線を貫くように入れた。
lag screwにはしなかった。
が、対側皮質にも効いているので、骨折線をしっかり固定してくれるだろう。
角度を変えてX線撮影し、近位の2本のスクリューが肘関節に到っていないことを確認した。
尺骨骨折内固定でやりがちな失敗なのだ。
私はやったことはないよ;笑
他人がやった失敗を術後のXrayで見たことがあるだけ。
頭-尾方向でも撮影して、スクリューが尺骨からはみ出していないことも確認した。
尺骨骨折内固定でやりがちな失敗なのだ。
私はやったことはないよ;笑
成書に注意が書かれているし、尺骨骨折内固定にLCPを使いにくい理由になっている。
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麻酔覚醒起立後、子馬はかなり左前肢を負重できるようになっていた。
痛みが取れたのだ。
自力で肢を前へ出すこともできる。
神経麻痺はなさそうだ。
来院時は、腕節の伸展を保つためのスプリントを着けて来たのだが、肢を使いにくかったのだろう。
立っている時間が長い成馬だと、橈骨神経麻痺や尺骨骨折で腕節の伸展を保ってやることは意味があるかもしれない。
しかし、子馬は寝ている時間が長いし、筋力がないので、尺骨骨折で肘から遠位の伸展をスプリントやキャストで保つ意味は少ないと思う。
おかしな倒れ方をしたら、橈骨や上腕骨を骨折する危険もある。
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尺骨骨折のプレートは、6-8週間で抜去する。
それも肘関節面のずれを最小限にとどめるためだ。
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厳寒期や雨宿りのときに、玄関フードに入れてやっていた。
でも、夏は温室状態になってしまうので、家を設計するとき、北側に裏玄関を作って裏玄関フードをつけることにした。
基礎もちゃんとした方が良いです、と言われ、
断熱しないと結露します、ということで、
高さがあるのでウッドデッキも付いて、
で、考えたら7-80万かけたイヌ小屋ができたのでした;泣笑
また、記事とは別に、柳骨折の場合、整復など処置なしで、元の自然な形に戻って治癒する生体の仕組みがあるのだろか、と漠然と考えたり。
オラ君、快適そうですね。
グラスファイバーキャストでも重くなるので、ロバートジョーンズバンデージを巻いて、それに添え木をつけます。
相棒はまだこの高級犬小屋に慣れません。冬を越せば、暖かさがわかると思います。
バンテージと添え木、応急処置だけではなく応用範囲広いのですね。
ゴル種って、快適さの条件に大好きな人といっしょにいることも大事なんだと思うことがたくさんあったな。オラ君もそうかなぁ。
LCPを使いたくなるのは骨折部位が橈骨上から超えて行くような場合なのですか。
不動産まで作ってしまうといよいよペットロスの危惧がありますね。。
地域の獣医療ステートは既存の責任能力で決まりますね。
渡り鳥もそれを目の当たりにするからキャピタルに住みたくなったりするのでしょうけれども、結局それはやはりキャリアでしかなく、そのやり方がアイデンティティなんですね。
独り言でした。
相棒も人大好きです。「こっちこい」と吠えるので、番犬になります;笑
相棒も人大好きです。「こっちこい」と吠えるので、番犬になります;笑