Youtubeにはいろいろためになる動画もある。
ただ、牛の骨折治療についての動画は少ないようだ。
いくつか見つけた。
HOW TO CAST A BROKEN LEG vlog 233
これは農場で、子牛の中足骨骨折をキャスト固定する様子。
それ以外の部分も長いけど。
私は、このキャストの巻き方が良いとも上手だとも思わない。
農場で獣医師ひとりで、DRも持っていないとありがちな処置かな。
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Fen Vet Webisode 44: A Cast of Friendly Heifers
こちらも同じ獣医さんのVLogシリーズ。
こちらは診療所へ運んで来られたので、診察台に上げて、X線撮影もして、助手も居て。
3週齢のシャロレー・アンガス子牛。
橈骨と尺骨が遠位よりの骨幹で短斜骨折(X線画像は10:30に)。
子牛の橈骨遠位の骨折はフルリムキャストで治せることがある。
ただし、関節に至っていない、成長板損傷がひどくない、良好に整復できる、粉砕骨折でもない、橈骨と尺骨が癒合してしまって障害を起こさない、などいろいろ条件が付く。
この診療所は、複数の獣医さんが居て、小動物もやっている(小動物が主?)MiXPracticeという形態だ。
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こちらは別な獣医さんの動画。
Cow Fracture Repair
数日齢のレッドアンガス。
脛骨遠位骨幹の長斜骨折だが、実は螺旋骨折から派生していて、亀裂が近位骨幹へ延びている。
「ありがたいことにオーナーが内固定手術に同意してくれたので、1枚か2枚のプレートで手術する」
2枚のLCPで内固定手術している。
内固定手技については、私はDiscussionしたい点がいくつかあるけど・・・・笑
この診療所も小動物主体のようだ。
きれいで、助手さんがたくさん居て、小動物用手術台の上で吸入麻酔で手術。
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家畜診療の内容だけでなく、
環境や社会構造や経済状況や、
獣医学教育のレベルや、
考えさせられることはいろいろあるのだけれど、
肢が折れちゃった子牛を目の前にしたとき、獣医師として自分にできることは何か、考えたい。
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すっかり牛の骨折の話題が続いた。
私は38年、家畜共済の獣医師として働いてきた。
「禄を食む」
というやつだ。
私の仕事のほとんどはサラブレッドの二次診療だったけれども、
日本の牛の臨床にも何か残していければ、と思って牛の整形外科について考えている。
今日から那須へ行くんだけどね。
寒いな~
北海道よりましか;笑