馬は瞼をどこかにひっかけて切ってしまうことがある。
たいていは上まぶた。
鎮静し、眼窩上孔でブロックすれば立位で縫える。
この日は、耳介神経ブロックと浸潤麻酔も併用した。
まず眼瞼のまつげが生えている側を縫って留める。
そうしないで、V字の底から縫ってくると、だいじな眼瞼縁がずれてしまいがちだから。
眼瞼結膜へ糸を出してはいけない。
角膜が擦れて傷ついてしまう。
どこにひっかけたか探しておかないと、傷が治りかけて痒くなって、また同じところに擦りつけて、また怪我する馬が居る。
瞼はたいせつな眼組織の一部。だいじな働きをしている。
干からびていても、凍っていても、汚れていても、縮こまっていても、切り取ってはいけない。
血行豊富で、縫合してやれば癒合する。
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この春は今のところ分娩事故や難産や疝痛は多くないのだと思う。
休み明けで戻ってきたら、子宮穿孔と、横隔膜ヘルニアと、結腸捻転再発、が退院していった。
忙しさの印象は、当番の”当たり”によってちがうんだけどね;笑