去勢後の馬が患部から包皮までかなり腫れてしまい発熱した。
去勢から2週間。
5日間抗菌剤を投与し、もう後治療も終了していたが、突然腫れたとのこと。
肉芽が露出しているので、そこから感染したのかもしれない。
全身麻酔して、傷を広げ、肉芽は切除した。
膿ではなく漿液がかなり溜まっていた。
細菌検査では Streptococcus sp. が分離された。
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私の所では、正中1箇所だけをできるだけ小さく切開して捻転式去勢をしている。
傷を左右二箇所にしたり、傷をできるだけ大きくしたり、皮下織をむしり取ったり、すればするほど出血は多くなり、術後の痛みは大きくなり、そのことが術後の腸管脱出の要因にもなると考えている。
ただ、今回のように、傷が閉じて漿液が溜まってしまった症例があったことは記憶にとどめておきたい。
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釧路市湿原展望台の前に居た、野生?のエゾシカ。
人慣れしているのか、逃げるようすもない。
あれっ?と思ったら、右の飛節遠位がない。
それでも不自由なく暮らしているのか痩せてもないようだ。
私たち馬と牛の獣医師は、まだ断脚して患者を生存させるHow to は持ち合わせていない。
野生動物とは強いものだ。
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環境省湿原湿原野生動物保護センターを見学してから、温泉に入り、キャンプ場へ向かった。