日本の乳牛は140万頭。
そのうち80万頭は北海道に居る。
日本の肉牛は260万頭。
そのうち北海道には50万頭以上が居て、単独府県では一番多い。
しかし、鹿児島と宮崎を合わせると60万頭で北海道より頭数は多い。
そして、九州は北海道より狭いので、九州の肉牛の密度は北海道よりずっと濃い。
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北海道から宮崎へ直行便は飛んでいない。羽田で乗り換えて宮崎空港へ飛ぶ。
千歳から羽田への便はほぼ満席。
赤い帽子やTシャツの広島ファンの姿も多かった。
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持っていったドリルのバッテリーは、預ける荷物には入れられなくて、機内持ち込みにしろ、と言う。
本体についているバッテリーは預けて構わないんだって。ヘンじゃね?
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夜、居酒屋で「日本シリーズ入れて」と言ったら、「宮崎は放送しとらんとですよ。私も観たかとですけど。」
え~っ!!
地元TV局にお金がない、そもそも民放局が2つしかない、とのこと。
どげんとせんといかんな、宮崎。
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講義を聴いても牛の骨折を治せるようにはならない。
話を聞いただけでは内固定手術に自分で取り組もう、とは決断できない。
参加した獣医さんたちは10名ほど。実習するには最適の人数だった。
佐賀、大分、熊本、宮崎、鹿児島、石垣島から。
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午前中、簡単に基本を話してからプラスチック骨で器具の使い方と、スクリューを入れて締める練習。
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午後は講義で実際の症例について説明してから、解剖体で実践練習。
脛骨、橈骨、大腿骨、上腕骨へのアプローチとプレート装着箇所を説明した。
x線撮影して骨折の状態を把握する。
皮膚を切開し、骨折部位を露出させる。
整復して、骨鉗子で仮止めする。
ラグスクリューを入れて、仮固定する。
プレート装着位置を最終決定し、プレートを曲げて骨に沿うようにする。
プレートスクリューを基本どおりに入れる。
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内固定手術が手におえないような手術ではないこと、
内固定手術でこそ最も良好な安定した整復と固定ができること、
を実感していただけたようだった。
器具をそろえて取り組みたい、という参加者も居た。
「やってるうちに面白くなっちゃって」という感想もあった。
そう、好きになって、いつもそのことを考えているようになるのが上達する要件だ。
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コニカ・ミノルタのDRをデモを兼ねて使わせていただいた。
骨折の診断・評価・手術にはやはりX線画像は不可欠だ。
内固定手術器材はジョンソンアンドジョンソン・デピュイシンセスで提供していただいた。
そして、準備も片付けもやっていただいた。
感謝!!
本当はこれだけの実習に参加しようとすると、1日5-10万くらい参加費を取られる。国内でも海外でも。
今回は無料。
九州、沖縄で内固定手術で骨折を治してもらえる牛が増えることを願っている。
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フェニックスだけでなく、北海道とは生えてる樹がちがう。
そして、とても発育が良い。植物の茂りかたがちがう。
宮崎の人たちはまだ半そで生活。
羽田へ着くと、ほとんどの人は長袖を着ている。
千歳へ着いたら「寒っ!」と声が聞こえた。
駐車場に置いていった車に残していったダウンを着て、さあ家へ帰ろう。
明日から仕事だ。