橈骨と脛骨骨折の治療 by Dr.Ruggles
私は子馬の橈骨骨折をダブルプレート固定で治したことがあるし、脛骨骨折をブロードLCPで治したこともある。
が、これからもいつもうまくいくという自信も確信もない。
脛骨の近位成長板損傷はTプレートを使って子馬でも子牛でも治してきたが、Dr.Ricahrdsonには、
「Tプレートなんか捨てろ!」
と言われた;笑
では、Dr.Rugglesはどうしているのか。
とても興味深い。
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上腕骨と大腿骨の治療 by Nixon
つい20年ほど前の成書には上腕骨骨折や大腿骨骨折は内固定手術をするのが良いかどうかわからない、というようなことが書かれていた。
しかし、今やきちんと術前評価し、手術計画を立て、それを実行できるようになっている。
とんでもなく筋層が深いのだが・・・・・
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予定にあった「インターロッキングネイルによる髄内固定の使用」はあまりに先進的だということで省略。
代わりに、
難しい内固定を易しくする方法(CTによる”ごまかしcheating”) by Dr.Richardson
CTは複雑な骨折”面”を3次元で把握できる。
そのことで、内固定手術の術前評価、手術計画、術中評価が容易になる。
ポータブルCTがあればとくに。
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コーヒーブレイクの後、
(ドリルしているのは私の香港での相棒、インドのDr.、指導しているのはDr.Auer)
まずlag法で3.5mm皮質骨スクリューを入れて3つの骨体を1本に仮止めする。
それからLCPで固定する。
LCPはまずpushing and pulling deviceと呼ばれるLCPを骨に押し付けることができる器具を使って骨に押し付けてからLHSを挿入していく。
まあ、最初の2本は皮質骨スクリューを使って骨に押し付けてもいいのだけれど。
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この日は香港城市大学構内の中華レストランで昼食。
香港城市大学 City University of Hong-Kong はCornell University の協力を得て獣医学部を創ろうとしている。
さまざまな問題があって(中国政府の許可が下りないetc.;学生達がデモしたことへの嫌がらせ?)学部教育創設は遅れていて、まずは大学院からスタートするのだそうだ。
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私は香港へ行くと頭の上がいつも気になる。
ビルの壁にバラバラにつけられたエアコンの室外機。そして勝手に付けられたひさしやベランダや棚?
壁が剝がれた痕もある。
リスクがあっても前へ進むことで発展する。保証はない。う~ん、外科の世界だな;笑。
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香港で学んだことを生かす機会がいつあるのだろうかと、私でさえ思っていた。
今日、1ヶ月齢の子馬「上腕骨骨折」だとの連絡。
開腹手術を始めるところだったので、4時間後に来院してもらうことにする。
1歳馬の回盲部重積の開腹手術を終わって、子馬の肢軸異常の成長板阻害のスクリュー抜きを終えて、
上腕骨へのアプローチを本で調べ、香港のテキストをプリントアウトして読む・・・・・
もっと長いプレートが要る!あわてて滅菌物を追加する。
さてどうなりますやら・・・・