はじめて北海道産業動物獣医学会へ行ったのは学生の頃、稚内だっただろうか。
稚内は遠かった;笑い。
就職してときどき産業動物獣医学会へ参加させてもらうようになった。
しかし、私は自分の発表を持たずに学会へ参加するのは好きではなかった。
他の人はがんばっているのに、自分は何をしているのだろう、と焦燥を感じるからだ。
数年のうちに、学会で発表したいことをまとめられるようになった。
しかし、学会へ行かせてもらえるのは数年に一度だった。
データや症例を集めて、まとめておいて、一緒にやった仲間や同僚に発表してもらったこともある。
関節鏡手術や、
Rhodococcus equi の調査や、
難産の後肢吊り上げ法は、
数年連続で賞をいただいた。
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学会はコンテストではない、とわかっていながら、
優秀賞が選ばれるなら、それを目指したい気持ちもあった。
渾身の発表、と思いながら賞にもれ、選考に不満と疑問を抱いたこともある。
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ところが、10年ほど前から学会幹事を仰せつかり、審査にあたることになった。
担当の会場の演題は全部聴かなければならないし、採点しなければならない。
あらゆる分野の発表を理解できるわけではないし、正直、興味がもてない演題もある。
集中力だってそうそうは続くもんじゃない。
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毎年、行かせてもらうようになったので、毎年、発表するようになった。
自分の演題に票が入って推薦されることもあったが、基本的には辞退してきた。
もう賞をもらって褒めてもらっちゃいけないだろう。
ただ、やった仕事そのものは認めてもらいたい気持ちもある。
ひどい蹄葉炎の馬を深屈腱を切って助けられるかもしれない、とか、
骨が折れた馬や牛をプレート固定で助けられるかもしれない、とか、
受賞して注目されることで普及につながるだろうという思いもある。
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北海道産業動物獣医学会では、本当によく学ばせてもらった。
この学会なくしては、今あるようにはやってこられなかったとさえ思っている。
私の一番のホームグラウンドであった。
たぶん、もう参加することはない。
お世話になりました。
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カバはその見た目とちがって、かなり活発で、ときとして凶暴な動物らしい。
旭山動物園のカバも、とても活発で、プールの中をグルグル泳いでいた。
カバ、最高~!