6月に橈骨完全骨折をORIF;Open Reduction and Internal Fixation した当歳馬。
10月にはいって、内側に当てていたナローLCPを抜いた。
そして、5ヶ月足らずの日、メインの頭側ブロードLCPを抜きに来た。
手術台に載せてから、念のためにX線撮影する。


骨癒合はたいへんよろしい。
先に抜いたプレートに入っていたscrewの孔もほぼ埋まっている。
骨は成長して相対的にプレートが短くなっている。
プレートの上に骨が乗っかり出している。
minimally invasiveにプレートを抜去した。


仮止めに使ったscrewは抜かないことにした。
もうscrew head も埋まっているだろう。

橈骨の自然な形状も失われていない。
肘関節を形成する橈骨と尺骨に段差もなく、肘関節も良好だ。
橈骨と尺骨も骨癒合せずに済んでいる。
今までに5頭、当歳馬の橈骨完全骨折を手術した。
最初の1頭は、器具や器材の準備も充分ではなく、手で回すドリルで手術した。
それでもbeginner's lack か助かって競走馬になり、何勝もした。
2頭目は新生子馬で、ナローLCP2枚で固定したが、プレートが折れてダメになった。
3頭目は反省を生かして、LCPの骨折線近くはscrewを入れず、その隣の孔には皮質骨sccrewを使った。
LCPは強固な固定ができるが、その分プレートに大きな力がかかるので破損の恐れがある。
その馬も競走馬になり、賞金も稼いだ。
4頭目は、今まで一番体重が大きい子馬だった。2.5ヶ月齢になっており、推定体重170kg。
順調な経過だった。もう調教開始されているはず。
そして、今回が5頭目。
かのNew Bolton Center からの文献では、22年間に橈骨骨折を27頭手術して15頭(56%)が助かった。ということだ。
だから、5頭やって4頭助かったというのはとても良い成績だ。
30年やってきて、子馬の橈骨ボッキリ骨折は、「治せるようになった」、と言える。
I' m proud of it !!
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とうこつ・・・とうこつ・・・・おらのとうこつどこだ?・・・・ムニャムニャ・・・zzzz