馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

Dr.Richardsonと スタードライブ・スクリュードライバー

2010-12-25 | 整形外科

Pc230753_3 Dr.Richardsonが普及させようとしているLCPは、

プレートにロッキングスクリューがねじ込まれることになる。

左のは人用のチタン(タイイニューム)製LCP。

ステンレス製の方が強度があるので、馬にはステンレス製を使うべきだとDr.Richardsonはおっしゃる。

ステンレス製のロッキングスクリュー(LCPに使う専用ネジ)は、六角レンチではなく、スタードライブと呼ばれる、雪印型のドライバー孔になっている。

専用の器具は、スタードライバー先だけで8万円以上する。

おまけに、LCPにロッキングスクリューを強く締めすぎないように一定以上の力がかからないアタッチメントと専用ハンドルも併せると、とんでもない値段(約30万円?)になる。

Dr.Richardsonによれば、

「ステンレス製のLCPとロッキングスクリューは思いっきり締めても構わない。

チタンのように溶接現象は起こらない。」

とのことだった。

これは良いことを聞いた。

Pc230751_2ならば、ホームセンターで売っている大工道具のスタードライブ・ドライバーで良いはずだ。

こちら850円。

これを聞いただけでもDr.Richardsonの話を聞けた値打ちがあったというものだ;笑。

                 ////////////////////

Dsc_0293 大荒れの天気で、

やがて雪になった。

本格的に冬が来たようだ。


16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
hig先生こんにちは。 (kinako)
2010-12-26 12:19:54
hig先生こんにちは。

このプライスダウンは嬉しいですね!
(そういう話題は職業上大好きです^^/)

やっと投稿ができました(忙しい年の瀬にごめいわくかしら・・^^;)
返信する
>kinakoさん (hig)
2010-12-26 18:51:56
>kinakoさん
 プライスダウンというか・・・笑。

 お~っ、投稿しましたか。楽しみですね。
返信する
こんばんわ。hig先生。久しぶりのコメントです。 (vilip)
2010-12-28 01:13:14
こんばんわ。hig先生。久しぶりのコメントです。
日高の講演会には、犬の調子がおもわしくなかったので結局行けず・・・(泣)。残念でした。

最近、『ウォブラー症候群』or『馬尾症候群』の可能性が出てきてしまい、困っています(笑)。

一時期、素人ではありますが、飼い主としてこの病気を疑ったので獣医師に相談したのですが、何でもないよ。と言われそのまま放置してましたが、最近、違う先生に診てもらったら、可能性大だと言われました(笑)。

ウォブラーは馬でもあるようですね。やはり外科手術が最善の治療ですか?

今の状態は、後肢のナックリング、麻痺があるのか足をすって歩く、腰が下がる、後肢に力が入らないのか八の字に足が開く。馬も同じような症状ですか?

以前に首(頸椎)を痛がった。前足の脱力。重症筋無力症の疑いがあるので見極めが難しいですが(苦笑)。

今となっては全て頸椎からきてるような気もします。CT撮らないと駄目ですかね~。犬の場合の外科手術はあまり経過は思わしくないようですが、馬はどうなんでしょう?

小動物の獣医師の先生にも、hig先生のような素晴らしい整形外科技術をお持ちの先生に巡り会いたいものです(笑)。

良い先生がいたら教えてください(笑)。跛行診断が上手い先生に会いたいです(笑)。

長文失礼しました☆馬のことじゃなくてすみません。
返信する
>vilipさん (hig)
2010-12-28 03:44:20
>vilipさん
 それは心配ですね。
 馬もウォブラーはたいへん多いです。人を乗せて運動することが要求されるのでなかなか難しいですが、欧米では頚椎固定手術が行われています。
 CT・MRIが望ましいのでしょうね。
返信する
すみません。割り込みします。 (ゆめ)
2010-12-28 07:43:05
すみません。割り込みします。
犬のウォーブラーや馬尾などの脊髄疾患は今はMRIが主流ですが、中には動的CTが必要になることもあります。対して重症筋無力症は画像診断では診断できません。確定診断は筋電図になります。多くの場合筋電図まで行わないですが…。
重症筋無力症以外治療は大体が手術です。
なかなか大変だと思いますが神経の得意な先生が見つかると良いと思います。
割り込み終了します。お邪魔いたしました。

hig先生、今年一年大変お世話になりました。来年も何卒よろしくお願いします。
返信する
hig先生&ゆめ先生、コメントありがとうございます... (vilip)
2010-12-28 17:21:32
hig先生&ゆめ先生、コメントありがとうございます!!

重症筋無力症の方は、確かに筋電図検査は行わず、投薬で効果があるかどうかみて診断を特定しました。アセチルコリン抗体検査等も(-)でわからなかったし、巨大食道症もなかったので。

しかし、前肢の脱力があったので多分、重症筋無力症でしょうとなりました。

最近になって、後肢の不安定さ、腰がふらつくのでウォブラーや馬尾を疑い始めたところです。

頸椎を骨セメントで固定した処置をした場合、次から次と骨がづれていってしまうんだよなぁ~って言われましが、そういうリスクもあるものなんですかね(笑)

神経科、ヘルニアとか得意な獣医師の先生を受診しようと思います。いろいろアドバイスありがとうございました。

大変助かりました(嬉)。
返信する
>ゆめさん (hig)
2010-12-28 18:07:51
>ゆめさん
 有用なコメントありがとうございます。
返信する
>vilipさん (hig)
2010-12-28 18:09:18
>vilipさん
 難しい病気だと思いますが、良くなるといいですね。
返信する
hig先生。今年?途中からコメントさせていただき、... (vilip)
2010-12-31 03:02:45
hig先生。今年?途中からコメントさせていただき、馬の事じゃないのに沢山アドバイス下さり、ありがとうございました。

そして『ゆめ先生』もありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

今日、神経科を受診しました。やはり、後肢の右足に筋力低下&軽い麻痺がありました。投薬で様子を見まして、来年早々、CT造影検査します!

手術器具もある病院も限られてるんでね~この大きさの犬ならもう、馬と一緒だよ~っていわれました(笑)。器具って高いんですね(汗)。

がんばって手術費用稼ぎます(笑)。保険に入っていて良かったと本気で思いました(笑)。

また、参考として色々教えて下さい。宜しくお願いします。いろんな先生の意見を聞くのがとっても為になります。感謝しております。

皆様、良いお年を!!

返信する
>vilipさん (hig)
2010-12-31 05:42:34
>vilipさん
 わずかでもお役に立ったなら幸いです。犬のことはわかりませんが。
 この大きさの犬なら、馬と一緒? 300kgくらいはあるんでしょうか?;笑

 良い年をお迎えください。
返信する

コメントを投稿