【サヤ】

2020年5月1日

【サヤ】

街の意外な場所からたけのこが生えるように箱入りマスクが出てきたので、いずれ儲けの鞘が取れなくなって量も価格も均衡に向かうだろうと買物帰りに思い、どうして「鞘」というのだろうと調べたら当て字で、もとは差也（さや）と書いたらしい。これならよくわかる。

パチンコは学生時代にちょっとだけやったが、出た玉を金に替えるため輪ゴムで束ねた「ライターの石」を抱えて路地裏の交換所へ向かう男たちをよく見た。ああいう交換媒体を特殊景品という。「ライターの石」以外にもいろいろ笑える特殊景品があったらしい。道端に並べられた箱入りマスクが「ライターの石」に見えた。

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