【社会の窓】

【社会の窓】

テレビのニュースを見ながら
「信教の自由ひとつとってもこういうおかしな議論になるのは、違う種類のものをひとつのことばを使って一緒くたにして考えるからだよね」
と言うと妻が
「そうそう!」
と言うので、ああ常識的な話が通じてよかったと思う。そういう家庭内の「よかった」を確認するためにイブニングニュースという 〈社会の窓〉 はある。

わたしは自分の内側からの私的なわたしと、他人という外側から存在を認められている公的なわたしとがひとつになっている。当然それぞれにおける 〈自由〉 の意味は違っているので、ことばという範疇のまちがいから立てた議論はそもそも議論にならない。そもそも範疇ということばは読めても書くのが難しい。西洋思想にあるカテゴリー( category )ということばがむずかしいので、日本語訳に苦労した井上哲次郎がむずかしい範疇という漢字を割り当てて、さらにむずかしくなっている。

2022/11/04
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私の 〈自由〉 は  〈社会の窓〉  に仕切られて内側に保証され、外側にあって他人の 〈自由〉 を侵害する 〈自由〉 は相互に制限されるべきである。たとえば、〈社会の窓〉 の内側では自由だけれど外側に出してポロッと見せたら罰せられるべきモノという区別がある。それは性犯罪という 〈社会の窓〉 によって禁じられ、試してみるまでもない罰則規定になっている。「これはおれの神だ、信じるのは信教の自由だ」と言ってもそれを他人に見せて振り回すことは許されない。家族同士であっても嫌だと訴え出れば変態は犯罪だろう。

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