カラスの情報


Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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カラスがカーカーと鳴きながら飛んでいった。
なぜあんな声を上げながら飛ぶのだろう・・と皆が不思議に思う。
多分それで、カラス何故なくの?・・という歌が生まれたのだろう。

カラスが意味もなく鳴くとは思えない。
恐らく仲間に何か伝えたい情報があるのだろう。
高い知性を持つ生物で、情報を伝達するための言語を持っている。
しかもある程度全国のカラスに共通のものだという。
普段から互いに会話しながら生活しているのだ。

夜中にカラスが鳴くのを聞くこともある。
真夜中過ぎに、どこかからカーカーと聞こえてくる。
何でこんな夜遅くに・・・
よほど緊急の用件を伝えたいのかと思うと、少し不吉なものも感じる。
まさか夜中に突然一曲歌いたくなったとも思えない。

たとえ真夜中だろうと、重要な情報は知らせなければならない。
寝ていても緊急時は起こしてOK・・というコンセンサスも、仲間同士で取れているはずだ。
それほどの情報であれば、我々人間も共有したいものである。
カラスは自由に飛びまわっていて、常に高いところから見ているから、近辺の情報を誰よりも早く入手しているはずだ。
大雨で川が決壊したとか、自動車が事故を起こしたとか、様々な情報をもたらしてくれると思われる。

以前、北海道のヒグマの猟師の本を読んだ。
そこに猟にカラスを利用する方法が書いてあった。
熊を仕留めて解体する時に、集まってきたカラスに肉片を投げてやる。
カラスは喜んで食べる。
中には要領が悪く、餌にありつけないカラスもいるので、満遍なくすべてのカラスに行き渡るよう、ちゃんと意識して投げてやる。

そういう公平さをカラスも感じ取り、よく懐くのだという。
カラスを味方に付ければこっちのものだ。
やがて猟を手伝うようになり、群れが一緒についてくる。
上空から熊を見つけると、ここにいると旋回して知らせてくれるのだという。

ヒグマは頭のいい動物で、離れたところから人間をみつけて、藪などにそっと隠れて様子を窺っている。
ところが上からその位置を知らされてしまっては、堪ったものではない。
さすがのヒグマも対処のしようが無く、猟師にみつかって撃たれてしまう。
知性の高い生物と共存の関係を構築すれば、極めて有効な情報が得られるということだ。
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