進歩


SIGMA DP1 Merrill

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国家間の問題に対して、国は徹底して損得勘定で動く。
正義に基づいて動くわけではない。
普通の感性では理不尽と思われることでも、国のためになるなら、平気でやってのける。

どんなに汚いと言われようと、蔑んだ目で見られようと、国益を守るためには土下座でも何でもしてのけるのが政治家である。
あいつらは嫌いだとか、正義に反するとか、感情に基づいた発言をするのは民衆である。
それを政治家が口にしたとしたら、それなりの計算の上での発言であろう。

太平洋戦争勃発の直前、米国には日本は開戦するわけがないと分析する研究家もいたという。
国益を守るのが国家の務めであり、プライドや感情のために、勝てる見込みがないとわかっている戦争に突入するという、国家レベルでの自殺行為に走るなんて、常識では考えられなかったのだ。
引っ込みの付かなくなった日本のために、うまく治まるよう道を作ろうとさえした。

中には、日本が子供に近い行動をとる可能性があると指摘したアナリストもいたという。
長い鎖国の影響がいつまでも残り、国際的なルールを理解しておらず、空気も読めない。
また無理矢理開国させられたことで、精神的に傷を負い、不安定なまま成長してしまった・・という分析だ。
そして結果としてその通り、自滅的な戦争に突入してしまった。

民衆は、本質的には当時からあまり進歩していないように思う。
政治家のほうはどうなのだろう?
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