COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
話しまくる人
D800E + PC-E Micro NIKKOR 45mm F2.8D ED
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マッサージを受けた時の話。
カーテンを隔てた隣の台から、女性の話し声が聞こえてくる。
のべつ幕なしに、ペラペラと早口で話す女性だ。
ラジオのコマーシャルで、そういうのがあったが、本当に自分のことだけを一方的に話しまくるのだ。
その話の合間にボソボソッと、別の男性のくぐもった声が入る。
最初はずいぶんよく喋る女の先生だなと思った。
しかもえらく特徴のある話し方だ。
しかし聞いているうちに、女性の方がお客で、男性が先生であることがわかってきた。
話の止まらない女性に、相槌を打つかのように、先生が答えてあげているのだ。
マッサージ師という職業も大変である。
それにしてもよく喋る女である。
いつ息をするのだろうと思うくらい、絶え間なく話し続ける。
最初は面食らったが、聞いているうちにだんだん腹が立ってきた。
何しろ、内容が恐ろしくくだらないのだ。
何かのパーティで彼氏が自分を皆に紹介したが、あれは仲間に私を自慢したかったに違いないとか、そういう話をしている。
こんな自意識過剰の騒々しい女を、誰が自慢なんかするものか・・と言いたくなった(笑)
この奇妙なアクセントのある話し方は、近所のお店で何かものを売っている人のようだ。
普段若い子を相手に商売しているのか、捲くし立てるように一方的に話す。
仕事から離れても、そのリズムから抜け出せないで、話しまくることが日常化しているようだ。
一種の職業病であろうか。
ちょっと病的とも思える話し方を聞いていると、精神病の一種ではないかと思えてきた。
ここは単なるマッサージかと思ったが、精神疾患も診てくれるのだろうか。
患者にどんどん話させるのは、カウンセリングの手法だ。
心と体はつながっていると言うし、話させてストレスを発散させるのも、治療の一環かもしれない。
腰が痛いとか、脚が痛いとか、ふくらはぎが痛いとか、女性は自分の筋肉が痛いところを先生に訴えだした。
普段立ちっ放しで仕事をしているので、体のあちこちが痛いのだという。
口の筋肉はそうとう丈夫そうに見えるが・・・
その時、先生が「痛いのはここでしょう?」と、ちょっと意地悪そうに言うのが聞こえた。
「ギャー、イタタタタタタタタタタ・・・ギエエエ・・・」
カーテンの向こうで、ひときわ大きな声で悲鳴が上がった。
僕は台の上に顔を伏したまま、思わず失笑した。
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