会合


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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今日は吉村昭関係の研究会の会合があった。
吉村氏の出身地である日暮里のホールで行われ、午前中は年一回の総会、午後は映画鑑賞会が行われた。
電車より早いかと思いタクシーで向かったところ、20分ほどで到着した。

初めて出席したが、案の定、僕は一番若い部類に入る。
吉村氏が僕の父親と同い年なのだから当然か。
総会では、今後の会の運営について活発な意見が交わされた。

昼食は非常に充実した時間となった。
たまたま隣に座られていた年配の方といっしょに近所の小さな食堂に入った。
その方は学習院時代から吉村昭氏や津村節子氏と文学活動をされていた作家の方で、貴重な写真や文献などを見せていただいた。
吉村作品にも何度か登場される方だ。

ご存知の通り僕は吉村作品はすべて読んでおり、本に書かれた氏の身近なエピソードは基本的にすべて知っている。
その後読んだ、氏の近くにおられた方が書かれた思い出話なども、多くは氏のエッセイなどに既出のものであった。
ところが今日の話の中には、初めて知ることも多く含まれており、非常に興味深くお聞きした。

午後は一般客を対象とした吉村作品の映画鑑賞会で、その前に会場の設営を行った。
短い時間で椅子を出したりポスターを貼ったりで汗をかいた。
Mrs.COLKIDがすました顔で、お客として映画を見に来ていた(笑)
映画は僕の生まれる前に作られた「密会」(1959年日活作品)という作品で、予想していたより面白くて惹きこまれた。

上映後、文芸春秋の元編集者の方の講演があった。
吉村氏や津村氏との長い付き合いから生まれたいくつかのエピソードが語られた。
編集者の立場から見てきた、作家として生きていくことの難しさや、実際に現場で起きた出来事など、なかなか興味深い事実を知ることができた。
亡くなってからも、このように集まりのある作家は非常に限られるそうで、「今日は吉村さんもきっと喜んでいる」という言葉が印象的だった。

映画が終わり、会場を片付けたところでお開きとなった。
その後Mrs.COLKIDと食事をして帰った。
写真は一枚も撮らなかったが、充実した日曜日であった。
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