覚悟


LEICA X1

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大き目の地震があった。
震度4・・くらいか。
5に近いかもしれない。
震源が近いのか、揺れがシャープだ。

何人かが外に飛び出して行くのが見えた。
僕は、とりあえず揺れる中でパソコンのデータを更新してから、扉を開けて様子を見た。
地震よりも建物の発するきしみ音の方が恐怖心をあおる。

母親は電車に乗っていたら、急停車したという。
Mrs.COLKIDは有楽町の交通会館にいて、少々怖い思いをしたようだ。
家族がそれぞれ違う場所で、同じ地震と遭遇した。

母親は日本橋のデパートで、3月11日の地震の時の話を店員さんから聞いたという。
非常に大きな揺れで、その方は立っていられず床に座り込んだ。
きしむ建物の中で、どうやら自分はここで死ぬようだ・・と店員さんは思ったという。
その場で死を覚悟したのだ。

東京の中心部でさえ、大勢の人がそういう体験をした。
その覚悟は、少なからず人の生き方に影響を与えるはずだ。
あの日を境に、関東以北の多くの人が、今までの自分とは違う自分になったのではないか。

交通機関が麻痺し、大勢のお客がデパートに取り残された。
デパートではそれらの人々に場所を開放した。
中には家から迎えが来て、帰宅の途につけた人もいるが、帰る手段を失った従業員とお客約1000人が、そのデパートで一夜を明かしたという。



今日の時計は、フレデリック・コンスタントのパスエイションのビジネスタイマーに、モレラートのチェルボのダークブラウンを組み合わせたもの。
オリジナルのベルトはクロコダイル型押しカーフだが、これもなかなか出来がよくて、デザイン上もよくマッチしており、変えるのが惜しいほどのもの。
カン幅は22mm。

多機能だがクォーツでそれほど高価ではない時計。
より地味なシルバーの後継機種が現行品として売られているが、このモデルは日本ではあまり見かけない。
ゴールドにアイボリーの派手な文字盤が、日本のセンスからかけ離れているのが面白くて、英国のeBayで安く落札した。

褐色に輝くアラビアインデックス、日付と曜日を示すダイヤル、ムーンフェイズ、それに赤い針先は前にも書いた週番号(今年何番目の週か)を示している。
その上角度によって青く輝く針と、なかなか豪華であるが、秒を表示する機能は持たない。
ゴールドのケースは一見派手であるが、腕につけてみると意外にシックで悪くない。
日本の時計では到底ありえないような貴族趣味を味わえる。

実はこのモレラートのベルトも日本では手に入らない機種だ。
以前紹介した鹿革のティントレットと同じものと思われるが、22mm幅は日本では売られていない。
チェルボ(牡鹿)の名で販売されているものを欧州から輸入した。
しぼが多く非常にしなやかで触感のいいベルトである。
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