昨日は、WFWP春の集いの講演会があり、大垣に出向きました。講師は元足立区荒川区の公立中学で教頭、校長を務められた野口先生。専門は国語。大垣は、芭蕉の奥の細道の結びの地。「蛤のふたみにわかれ行く秋ぞ」という結びの俳句の作られた地を訪問出来て嬉しいというお言葉です。
昨日は、母の日でそのことにちなむお話から。お母上を27年前に亡くされた時、あまりの悲しさから葬儀の日から一粒のごはんも喉を通らなくなり、水だけの生活でした。忌明けで一週間後に登校したとき、給食も食べられずそのままにしていると、クラスの皆も食べないと言うのです。先生のもとに37人全員が一口ずつひじきご飯を持ってきて丼2杯分になりました。嘔吐は隠れてすればよいと考え、食べられました。それが嘔吐もせず、それからは、家では水、学校では固形物の生活が続き、3ヶ月後には恢復されたそうです。子供たちの愛が命を救いました。先生をされていなかったから立ち直れていなかったかもしれません。
テーマは、「学校は愛の道場」。先生の生き様はすさまじいです。驚いたのは、学校が荒れていた頃、キリであたりかまわず突き刺す生徒に体を突かれ、怪我をして血だらけになり、「もう学校を辞めたい」とお父上に訴えると、「そんなことで辞めるな、死ねば良い、骨は拾ってやる」というお言葉。これには先生も辞めるわけにはいかず続けられることになりました。お父上も先生とか・・・
それにしても足立区の中学の荒れ方のすさまじさに驚きました。多くの教師は辞められたり転職されたりしたそうです。でも素晴らしい思い出がいっぱいあり、あるときはバスタオルでも拭ききれないほど、涙されたこともあるそうです。まだまだ聞きたかったのですが、東京からの日帰りではままなりません。地元で活躍しているセルフィーユの合唱、合奏もよかったです。帰宅すると次男からの母の日のプレゼントが届いていました。美しい赤い花を瓶に閉じ込めたハーバリウムは、初めて見るものです。
野口先生 セルフィーユ合奏
ラテン語の歌も 懇親会
母の日のプレゼント フランス菓子とハーバリウム ハーバリウム
昨日留守にしていたので今日届いた長男からのプレゼント