加納高校創立100周年記念同窓会で隣席だった墨さんが歌人であったことから、以後、メール交換しています。このほど、所属される「あけび」から歌誌が贈られてきました。私も「月見草」を贈呈したので、交換ということになります。
あけびの歴史も古く、創刊は大正十年。私の所属する「高嶺」が昭和3年ですから、更に古いです。驚くのは、長歌まで多くの会員が詠まれること。他の結社では全く見られません。ここに紹介したくても恐ろしく長いので、冒頭のSさんの歌に留めます。丈六とは、一丈六尺の仏像のこと。截金は、きりがねと読みます。散文もなかなかよくて、万葉集にまつわる思い出などは、歌人の興味をそそられます。
仰ぎみる丈六さんのほほゑみに包まれにけり母の忌の日を
墓詣で怠り来りし戒光寺護摩木に記す母の菩提を
丈六の長き袂に残りゐる薄らに青き截金の箔
表紙は春の新宿御苑