旅行で留守している間に、鎌倉在住の江島彦四郎先生から第六歌集「海濱独居抄」が届いていました。2006.9.27 に第五歌集を紹介していますが、その時上梓された「海濱居日常」に次ぐもの。著者は元医師であり、歌人で、私の所属する短歌結社・「高嶺」の指導者。11/6に主宰者の井上生二先生(10/25に歌集雀舌記を紹介) が亡くなられ、後継者です。
歌集のタイトルに海濱とあるのは、鎌倉の海岸に近いところに住まわれているからです。大正15年生まれの著者は7年前奥様を亡くされ、その後の孤独な日常生活を詠まれています。下に抜粋し紹介します。ハードカバー。237頁。
バッハ一曲ききて為事にとりかかる為事は一週間分の洗濯
杖もちて岬までゆく遊歩道また山頭火おもひいでつつ
葉を白くかへて群がる半夏生施餓鬼の寺の池の明かるさ
ひとり住み何年なりや夜にのむ薬の水の冷たくなりぬ
またの名を雪待月といふ霜月はわが生まれ月妻死にし月
心臓の震へが胸をつきやまぬ夜のひとりの眠り眠れず
窓にきて聞く蟲の音と雨のおと末期といふを思ひをりつつ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/9e/cd43296d7edaad68d015d797ab3948e4.jpg)
歌集のタイトルに海濱とあるのは、鎌倉の海岸に近いところに住まわれているからです。大正15年生まれの著者は7年前奥様を亡くされ、その後の孤独な日常生活を詠まれています。下に抜粋し紹介します。ハードカバー。237頁。
バッハ一曲ききて為事にとりかかる為事は一週間分の洗濯
杖もちて岬までゆく遊歩道また山頭火おもひいでつつ
葉を白くかへて群がる半夏生施餓鬼の寺の池の明かるさ
ひとり住み何年なりや夜にのむ薬の水の冷たくなりぬ
またの名を雪待月といふ霜月はわが生まれ月妻死にし月
心臓の震へが胸をつきやまぬ夜のひとりの眠り眠れず
窓にきて聞く蟲の音と雨のおと末期といふを思ひをりつつ
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