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プレゼンの仕方が変わった

未唯へ

 今週から、金曜休みなので、図書館は、新刊書が並ぶ3時にスタンバイです。土日に休みがなくなるので、いつ読むかです。悩みましょう。

 明日は6月分の反映です。会社のPCでしかできない作業です。家のPCが壊れたのはきついですね。そのほかの作業は今日中に終えておきます。

 やはり、ポメラ入力の時間と条件を確保しましょう。あいち環境塾のときも道具にします。

プレゼンはイメージで

 スタンフォード白熱教室第8回で感じたのは、プレゼンの様相が変わってきている。A3でもパワーポイントの時代ではない。

 発表する方も受ける方も感覚的になる。芝居のセンスも重要です。イマジネーションです。言葉で伝えることは、創造では無理です。ロジックを元に、起こる世界を示すことです。

 日本での教育ではまるで対応されていない。PISAの点数が悪いはずです。どう表現するかはコミュニケーションの基本です。

 白熱教室のやり方に一番、近い世界は幼稚園での発表会です。さまざまなメディアを使いこなして、一番言いたいこと、聞きたいことを表現していた。型を破るのが目的になっている。企画の基本です。

 同様な考えで、アメリカの創造的な企業の職場は空間は埋めるものではなく、発散するモノになっている。グーグルにしても、Facebookにして、スタッフの採用から、型を破ることが基準になっている。

 プレゼンのためのパッケージも様々なモノが出てくる。道具を味方にすると、能力は上がります。20年前の研究開発部署でのR&Dプレゼンで初めて、マックの画面をスクリーンに写して行った。その時に動画を使った。こんな世界になることを皆に実感してもらいたかった。

環境問題とは

 環境問題は人間の問題です。だから、自分たちで解決すればいいんです。技術でも自然でもない。本当は、私のように、人間から離れたモノには関係ない問題です。本当はね。その分、本質が見えているし、答に近いところにいる。

 結局、環境問題は市民との関係をどうするかです。カルンボーにしても、コペンハーゲンにしても、ハメリンナにしても、エスポーの環境学習施設・スーパー・図書館にしても、TGALの考えの基に、市民との関係を作り出していた。


老人ホームの母親

 老人ホームに1時間居ても、ほとんど話さない。テレビの方を見て、編み物をしたりしている。私は持っていったお菓子を食べながら、ひたすら本を読んでいます。

 老人ホームは本当にあのままでいいのか。来週から、木・金になります。老人ホームは金曜日の午前中を原則にします。まあ、曜日の感覚はないから関係ないでしょう。

無印は原点に戻って

 無印は原点に帰らないといけない。省エネのためには、無愛想な大きな団扇を作ることです。何もないのが無印です。そして、極端であることです。Tシャツも同様です。ユニクロのようなコラボではなく、会社に着ていけるようなものです。

コーヒーショップに求めるもの

 スタンフォード白熱教室最終テーマは、「コーヒーショップに何を求めるか」でした。これが企画の最終かと思った。それを学生は真剣に行っていた。コーヒー好きの人へのヒアリングからはじめていた、

 本当はヒアリングのときの姿勢が重要だと思います。去年の販売店へのヒアリングを思い出しました。存在を賭けて、聞き出すことです。

 私もそのテーマを考えてみた。スタバのサードプレイスの概念はありがたい。では、2.5thプレイスを考えよう。バリスタとの会話はもっとほしい。注文するときに、「トール・エクストラ・ラテ」ではなく、TELで通じるようになった方がいい。

 バリスタは、お客を注文するもので覚えている。「トール・エクストラ・ラテ」の人ではなく、TELの人の方が親しみがわき、会話のネタができる。名古屋では「グランデ・ドリップ+マカダミアクッキー」です。省略すると、GD+MCです。訳が分からないか。
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電気自動車充電設備をインフラにしていいのか

未唯へ

 今は何も残す気がない。本を読むのも面倒くさい。車の中でエアコン当たっているのが一番です。部屋だと文句を言われるし、エアコン自体が効かない。だから、ブログしかない。

 何でもチケットで、グランデエクストラコーヒービターキャラメルフラペチーノ580円を頼みました。あっと言う間に飲んでしまった。資料チェックにはならない。グランデドリップの方がいいです。

 朝食はセブン-イレブンで買ってきたそうめんを茹でたのですが、おいしくない。そうめんつゆが薄いのと、氷がないのがダメな原因でしょう。

会社の状況

 ソーシャル社会になって時に、企業はどういう役割をするのか。この会社が進めている情報系進化の形ではない。組織に縛られないで動きましょう。

 徐々に、TMと話す機会を増やしています。パートナーとの絡みを使っています。私のことは気にしていないから、どんどん攻めます。知りたいことは知りたい。好奇心です。単に答を私が持っていることを知らせたいだけです。そうしておきましょう。

本を読むこと

 本を読むのは簡単です。何を言いたいのかを探るのではなく、自分が何を求めているかを探るのです。答えは自分の中にあります。

あいち環境塾推奨図書

 あいち環境塾から推奨図書リストが送られてきた。塾生に尋ねて来るでしょう。「本はどのくらい読まれますか」。その時に、「一日3冊ぐらいです」と答えましょう。2000年3月から今までに借りた本は13500冊です。平均すると、一日3冊は間違っていない。

 あいち環境塾の推奨図書を豊田市図書館のサイトで、NDC番号、出版年月を調べた。2005年前の本が多かった。2000年前だと閉架図書です。

 推奨図書というのであれば、この3つは最初から情報として、提示すべきです。まさか、買えというのか。それとも、講義の時に貸与してくれるのか。2005年前の本が役に立つのでしょうか。リーマン・ショックもSNSでのチュニジア革命もない世界です。だから、適当にしておきます。ではどうしたらいいの、というポイントがあまりにもなさすぎます。

豊田市中央図書館

 豊田市図書館は学生の多いこと。テスト前です。よけいに図書館の温度が上がっている。推奨図書を探すのに、汗をかきました。苛立ってきます。下段の本は見えません。座り込んで探しましょう。視力が弱い人に親切ではない。

 先週、本の破損で審議になったことの結果としては、弁償です。680円です。コーヒーがついたのは、3ページです。そのうちの1ページの5分の1が汚れていてだけです。

電気自動車充電設備

 近所のサークルKに電気自動車用の充電設備があるのを見つけた。200Vの口だけがあり、コインとか取説はありません。店の人に聞いてくれになっています。

 ヨーロッパでは、バッテリーを共有化して、バッテリー交換スタンドのインフラを作っている。この方がシェア世界に合っています。モノの移送だけですむので、ソフトパスが頑強になります。日本のやり方では、電気が止まったら、充電スタンドは役に立たない。車を保有して、家で充電することしか頭にない。固定電話の発想です。市民へのディスカッションなしに、メーカーは勝手に決まるのか。

スーパーにはレジ袋がない

 納豆とダノンはセブン・イレブンで買いましょう。理由は簡単です。レジ袋をつける世界だから。スーパーで買って、裸で持ち歩くことをスーパーが意識しない感度には呆れます。

スタバの風景

 スタバの周りの風景が変わらない。だから、私の場所を変えます。男ばかりですね。元町のスタバの周りの「草」はもじずりですね。お茶をやっているときに、「茶花辞典」で調べたことがある。

 スタバの客でTシャツが目立ちます。休み用のTシャツをユニクロで見てきましょう。予算は500円です。

孤立は人間の基本です

 「好かれる・嫌われる理由」の本に、嫌われる=孤立することで書かれている。孤立をそんな風にみることはおかしい。孤立は大切なことです。孤立の原因として、「どうしてそんなに張り合おうとするのか」「あなた自身の目標を見つければ、人付き合いが楽になる」「名誉と金で空しさを埋めていないか」が書かれている。時代遅れのステレオタイプです。孤立になりたくない人間がいかに縛られているか、理解していない。
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豊田市中央図書館で27冊借りてきた

朝、10時から図書館です。テスト期間中に入っているので、

豊田市中央図書館で借りてきた、27冊です。

 913.6『覇権中国大戦』沖縄諸島攻防戦 本筋がなかなか出てこない。中国による、北朝鮮と韓国の戦いの結果、目論見が外れて、北朝鮮の首脳部・民衆は中国東北部に脱出したシナリオは面白い。多分、そうなるでしょう。

 019.9『自己啓発の名著30』 OCR化

 304『現代文明論講義』ニヒリズムをめぐる京大生との対話 OCR化

 331『グリーン資本主義』 あいち環境塾推奨書 グローバル「危機」克服の条件 OCR化

 519『低炭素経済への道』 あいち環境塾推奨書

 519.12『環境法入門』 あいち環境塾推奨書

 816.5『東大入試に学ぶロジカルライティング』学部とロースクールの問題を題材にして、ロジカルで説得的な文章を書くコツを体験できるように構成。 どう見ても、受験用ですね。

 021.4『わたしはこんな本を作ってきた』編集者=小川哲生の本

 648.22『世界屠畜紀行』 アメリカ、インド、エジプト、チェコ、モンゴル、バリ、韓国、東京、沖縄。世界の現場を徹底取材 エジプトのらくだは面白い

 367.1『不惑のフェミニズム』上野千鶴子 やはり、フェミニズムは古い概念です。

 519.81『里山の環境学』 あいち環境塾推奨本

 519.1『続 これが正しい温暖化対策』プレッジ・アンド・レビューによる将来枠組み プレッジ・アンド・レビューとは、各国が温暖化対策を、国際的に誓約し、互いに精査を行って、各国の自発的な政策強化に反映するしくみ。だけど、それで決まるものでしょうか。市民レベルからのアップが必要。

 519.8『いのちのつながり』 香坂玲 あいち環境塾推奨書

 368.61『38人の沈黙する目撃者』 有名な記者というだけです。

 361.42『日本人は何故大人しい?』「陰陽」で読み説く「日本人」 OCR化 この大人しさを突き詰めるよりも未来に活用しましょう。

 543.5『息子へ。』 飯野賢治 要するに、原発反対です。やさしい言葉と思いで訴えている。

 543.5『原発・放射能クライシス』このままでは日本が滅ぶ 原子力ルネサンスの幻想はすでに失われた

 319.1『アメリカはなぜ日本を助けるのか』体験的日米同盟考 3.11の内実は出てこなかった。

 914.6『言葉の力』「作家の視点」で国を作る 猪瀬直樹 未来型読書論

 304『象の背中で焚火をすれば』 原子力の危険性を、以前から私は言っていた、ということです。

 499.04『ドラッグストアQ&A』薬・健康食品・化粧品・ベビー・生理用品の情報BOOK

 147『宇宙の風』 私達人間は、死んで終わりでしょうか

 493.74『「好かれる理由、嫌われる理由」の心理学』孤立しないための34のヒント 人間関係がもつれる原因はささいな行動の中にある

 748 6『家族【イエ・ラブ・ゾク】6』ドコモ

 010.4『平成22年度全国図書館大会奈良大会記録』 来年こそ、自費で参加しましょう。

 335『伸びる会社VS危ない会社に見わけ方』5000人の社長にあった プロが教える! 震災後の価値観に変えていく企業が伸びる 極端に美人の受付嬢のいるオフィスには要注意

 017.02『コミュニケーション力を培う学校図書館』オーストラリアに見る 図書館研究視察団による報告。26名で8日間、プリスベン市、シドシー市に派遣
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「あいち環境塾」チューター推奨書籍

「あいち環境塾」チューター推奨書籍が届きました。本は貸してくれるのでしょうか。まさか、買うようなことはないですよね。

それにしても、古い本が多いですね。

 519.81『里山の環境学』
  1905/06 武内和彦 編, 鷲谷いづみ 編, 恒川篤史 編 東京大学出版会 里山に関する全般的な勉強によいかと思います。
  自然と人間が共生する場である里山や里地を未来に伝えるために私たちがなすべきことはなにか。科学、市民、行政などさまざまな立場から、グローバルかつローカルな視点で、これからの里山とのかかわり方について論じる。
 519.8『いのちのつながり よく分かる生物多様性』
  2009/04 香坂玲 中日新聞社 生物多様性を理解する上で非常に読みやすい本だと言えます。
  私たちの生活を支える大きな恵みの体系「生物多様性」のすべてが分かるレクチャーブック。生物多様性締約国会議の現地レポートを交えて、生物多様性にまつわるさまざまなトピックについて解説します。

 環境白書(http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/)
  環境白書はインターネットで全て見られます。キーワードで、「生物多様性」や「里山」で検索してチェックすることを推奨します。

 518.52『グッズとバッズの経済学~循環型社会の基本原理』
  1999/11 細田衛士 東洋経済新報社 
  需給バランスによって、モノの価格はプラスにもマイナスにもなる。プラスの価格のモノ「グッズ」とマイナスの価格のモノ「バッズ」の存在に焦点を当て、経済学の視点からリサイクルの基本原理を考える。

 519.04『なごや環境夜話』 チームマイナス10%/編著
  人間が好き、人生が好きだから、今できることを今したい、今できることを考えたい-。竹下景子、柳生博、柴田昌治などの著名人と「チームマイナス10%」のメンバーが、環境への取り組みについて語り合った記録。

 519.12『環境法入門(第3版)』
  2003/05 畠山武道、大塚直、北村喜宣 日本経済新聞社

 『生物多様性と企業経営』
  サステイナブルマネジメント第6巻第1号 環境経営学会

 501.6『誤解だらけのエネルギー問題』
  浜松照秀 日刊工業新聞社
  エネルギーの資源から消費(エネルギー便益)までを見渡して、さまざまな誤解を解き、あるべき姿を示唆。エネルギー政策、省エネ・CO2削減等、将来のエネルギー需給システムのあり方を「需要サイドの観点」から徹底検証。
 519.1『続 これが正しい温暖化対策』
  2008/06 杉山大志 編 エネルギーフォーラム社
  地球温暖化は、生態系への悪影響が懸念される深刻な問題。温暖化問題とは何か、適切な政策のあり方とは何か、それはどうしたら実現できるのか。温暖化対策の基礎をわかりやすく解説する。

 331.04『なぜ経済学は自然を無限ととらえたか』
  中村 修 日本経済評論社
  有限の自然、地球の上で、無限の成長はありえない。具体的エネルギーや資源に関するデータと議論から、経済学者が論じる「成長」の矛盾を明らかにする。経済学に対して科学的に批判し、成長神話の呪縛を解く。

 519『低炭素経済への道』
  諸富徹、浅岡美恵 岩波新書
  刻一刻と進行する地球温暖化。いま必要なのは、CO2の排出を大幅に削減し、なおかつ経済を向上させる、新たな成長戦略だ。低炭素化による、経済の大いなる可能性と将来ビジョンを示す。

 331『グリーン資本主義-グローバル「危機」克服の条件』
  佐和隆光 岩波新書
  世界同時不況と地球温暖化のかかわりをどうとらえ、打開への道をどう描くか。「経済のためにこそ環境を」という思想のもとに、脱石油・低炭素社会への展望を示し、新しい経済システムとしての「グリーン資本主義」を提起する。

 332.107『「人口減少経済」の新しい公式』
  2004/05 松谷明彦著 日経ビジネス人文庫
  戦後日本が初めて経験する人口減少は、経済社会において規模縮小にとどまらない多様な変化をもたらす。個人の生活から企業の経営、地域経済、政府のあり方まで、必要な変革を描き切る。豊かな明日への処方箋。
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なぜ、虚構は消えないのか

『民族という虚構』より

なぜ、虚構は消えないのか。大脳生理学の実験や心理学の研究が示すように、思考や感覚が脳内で生まれる時点ですでに虚構が介入する。様々な錯覚のおかげで知覚が可能になっているつまり、精神活動の基本プロセスにすでに虚構生成機能が組み込まれており、虚構なしに人伺は生きられない。オリバー・サックスの患者がバラの花に対して見せた反応を思いだそう。確信に至るとき、データの集積と合理的判定を超える何かが生まれている。との質的な飛躍を埋めるのが虚構である。理性から信仰への飛躍がここにある。

貨幣や贈与の機能にみるように、集団現象にも必ず虚構が介在する。そして虚構のおかげで、個人心理の現象と社会制度との間に循環構造が成立し、システムが安定する。微視的な脳の仕組みから、巨視的な歴史・社会現象に至るまで、虚構と現実は不可分に組み込まれている。

道徳や正義も虚構の産物だ。哲学者に判断できない難題でも、我々素人には簡単に答えが見つかる。それは、歴史や文化を貫通する根拠が存在しないからだ。普遍的真理が存在しないからだ。

政治哲学の有名な例を出そう。電車が来だのに気づかず、工事を続ける人がいる。電車はブレーキが故障し、このままだと、工事に従事する五人が死ぬ。危険に気づいた駅員は転轍機を操作して、電車の進行方向を変えようとするが、そちらの線路にも工事関係者が一人いて死ぬのは確実だ。駅員はどうすべきか。五人を救うために一人を犠牲にすべきか。あるいはそのまま放置して、五人が死ぬにまかせるべきか。

次の状況と比較しよう。五人の患者が死の瀬戸際に瀕している。移植手術以外に、彼らを助ける手段はない。患者の二人は肺が必要であり、他の二人はそれぞれ腎臓がいる。そして残りの患者は心臓移植をしないと死ぬ。その時、偶然来院した健康な男性の血液検査の結果が知らされる。五人の患者との免疫適応度が非常に高い。健康な男性をI人殺して臓器を摘出すれば、五人の患者を救える。医師はどうすべきか。一人を殺して五人を救うために転轍機を操作する事例と、どこが違うのか。哲学者はいろいろな提案をする。しかし、専門家の間でさえ合意は得られていない。

ウィリアム・スタイロンの小説『ソフィーの選択』に劇的な場面が出てくる。アウシュヴぃッツでのこと。強制収容所前で「選別」を待つソフィーは、男女二人の子供を連れている。そこを通りかかったナチの軍医は、彼女に恐ろしい提案をする。「子供のどちらか一人だけなら助けてやる。どちらかを選べ」。初めはこの理不尽な選択を彼女は拒否する。しかし、「もういい。二人とも向こうに送れ」と部下に告げる軍医の声を聞いて、ついにソフィーは発作的に、「娘を連れて行きなさい」と叫んでしまう。こうして、息子の命を救うために娘が犠牲になる。

ソフィーはどうすべきだったのか。この状況で彼女に与えられたのは二つの可能性しかない。一つは、どちらかの子供を犠牲にして、残る子供の命を救う道。もう一つは、選択自体を拒否して、子供が二人ともガス室で殺される道だ。ソフィーは選択をし、一人を救った。子供が二人とも殺されるなら、一人でも救う方が合理的だ。しかし、当人にそのような発想はできない。彼女は一生、凄まじい良心の呵責に悩まされる。

ナチスードイツの降伏時、対独協力者として一万人以上のフランス人が、裁判を経ずに処刑された。無実の人間が混じる可能性を知りつつも、レジスタンスの指導者は処刑を許した。そうしなければ、復讐や内戦が各地で起き、もっと多くの犠牲者が出る恐れがあったからだ。

妊娠中絶・脳死・臓器移植・クローン・安楽死・死刑制度など、どれをとっても合理的根拠は存在しない。議論を尽くすことは大切だ。しかし、どこまでいっても究極的な根拠は見つけられない。この答えが正しいと、今ここに生きる我々の眼に映るという以上の確実性は、人間には与えられていない。判断基準は否応なしに歴史・文化・社会条件に拘束される。道徳や規範は、正しいから守られるのではない。共同体に生活する人々が営む相互作用の沈殿物だから、それを正しいと形容するだけだ。その背景には、論理以前の世界観が横たわる。倫理判断は合理的行為ではない。信仰だ。

カントは神の存在を前提する。この仮説なしに道徳は理解できないからだ。我々は、社会が個人とは別の存在であることを前提する。そうしなければ、道徳の根拠が失われるからだ。義務を結びつける拠点がなくなるからだ。(……)現実の世界において我々以上に豊かで複雑な道徳的実在性を持つ主体は、私にはIつしか見つからない。それは集団だ。いや私はまちがっているかもしれない。同じ役割を果たしうる主体がもう一つある。つまり神だ
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創発基点型 走りながら考えよ!

『経営戦略パーフェクトセオリー』より

創発基点型 走りながら考えよ!

組織形態・各社員が常に考える「学習する組織」を作る

 従来型のピラミッド組織は、上意下達の指示命令系統であれば有効に働きますが、逆に意図せざる成果を生むようなスタイルではありません。したがって必要となるのは、現場側に権限を委譲する組織スタイルです。意図せざる成果を生むには、現場に一定の権限委譲をし、社員1人ひとりが常に考えるような「学習する組織」を実現することです。

試行錯誤しながら知恵を絞り、意図せざる成果を生み出す

・不確実性の高い状況では効果的

 基本思想は、「走りながら考える」の一言に尽きます。実行と同時に、リアルタイムで考えるという戦略です。どんな会社でも将来はわからない以上、こうした試行錯誤は何らかの形で無意識で行なっているはずであり、それを戦略手法として実施するということです。

 したがって、現場サイドによる事後的な戦略ということになります。現場で試行錯誤を行ないながら学習し、新たな知恵を創り出し、それによって「意図せざる」成果を生み出すということです。きわめて直観的な色合いが強い手法ということがいえるでしょう。

 活用場面としては、やはり不確実性が高い状況ということになります。不確定要素の大きい先端的業界ではとくに有効でしょう。もちろん、どんな会社であっても将来が確定しているわけではないので、究極的にはすべての場面に使えるということになりますが、時間もコストもかかる手法のため、留意が必要です。

・創発基点型のデメリット

 ●どうしても非効率になる

 1点目は、効率という点ではどうしても悪いものになるということです。試行錯誤を繰り返すということですから、時間もコストもかかって当然です。社員間のノウハウ共有によって知識を創造するということになりますから、人材も余裕をもたせておくことが必要です。失敗も許容しなければなりません。

 立ち上げ段階のベンチャー企業であれば、余裕も何もない中で、「いいからがんばれ!」と人の2倍も3倍も働くということで対応していくわけですが、それはいつまでも続けられるものではありません。

 継続的にこの戦略手法をとるとしたら、組織として資源の余裕をもたせるという意思決定をしなければなりません。先ほど、経営資源に余裕を持たせて柔軟性を生む組織スラックという概念を説明しましたが、「冗長性」ということが、この戦略タイプの特徴でもあるわけです。効率性とは正反対の思考が必要ということです。

 しかし、「意図せざる」成果を生むために余裕をもたせるという意思決定は、経営者としては、実際問題なかなかとりにくいはずです。目先の収益を落とすという判断はなかなかとりにくいものです。社外の投資家や取引先からは、批判が寄せられるかもしれません。その意味で、この戦略を貫くには経営者には相当の覚悟が求められるということになります。

●無秩序になることもある

 2点目は、ただの無秩序に陥る可能性があるということです。前提となる環境条件をセットしたらあとは現場サイドの創発に任せるという形になります。成果主義もとりませんので、事前に明確な成果で縛るということもしないわけです。下手をすると、誰も責任をとらない中で無秩序に堕すだけということにもなりかねません。

 そのため、こうした手法の有効性に疑問を呈する研究も少なからずあります。たとえば、クロスファンクショナルチームのように多楡匪をもったグループワークも、メンバー間の人間関係を重視しすぎることによって、決して革新的なものを生むことにつながらないという研究結果もあります。

 そこで必要となるのが、経営サイドの関与です。いままでは、前提となる環境条件をセットしたらあとは現場に任せるしかないと書いてきましたが、そうはいっても完全な放任であっては、「意図せざる」成果は生まれないということです。

 むずかしいことをいっているのではありませんし、妙なマネジメントの仕組みを作ることを求めているわけでもありません。適宜ミーティングの状況をヒアリングする、たまにはミーティングに顔を出してみる、メンバーを飲みに連れて行く、そんなことで十分です。そのようなちょっとしたコミュニケーションがきわめて重要なのです。

 「そんなこと当たり前だろ」とお叱りを受けそうですが、その当たり前のことが、忙しさにかまけてついつい忘れられがちになるものです。経営サイドのみなさまには、ぜひお忘れなきようお願いしたいものです。
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アフリカの大疑問 ソーシャル社会

『アフリカの大疑問』より

いま、政権を覆す「ソーシャルメディア」のパワーとは

 2010年から11年にかけて、アフリカ・中東のアラブ圏を中心に独裁政権の打倒をめざす民衆蜂起が相次ぎ、チュニジアやエジプトでは体制転覆が実現した。

 軍事力を後ろ楯にした強固な支配体制が敷かれていた国々で、いかにして民衆革命は成功したのか。
その大きな原動力になったのは、「ツイッター」や「フェイスブック」といったソーシャルメディアだ。ソーシャルメディアが、多くの市民が団結し、行動を起こすのに一役も二役も買ったのである。

 ツイッターは、インターネット上で140文字のごく短い情報を不特定多数の人人に発信したり、ほかの人の情報を読んだりできるサービス。フェイスブックは、アメリカのフェイスブック社の提供による、6億人もの会員を有する世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキングーサービス)で、会員同士の情報交換や画像・動画の投稿などが可能だ。

 これらソーシャルメディアの最大の特徴は、不特定多数の人々への情報発信が誰でも簡単にできる点にある。その伝わり方はウイルスの伝染の様子に似ているため、「バイラル(ウイルスのような)」効果と呼ばれる。

 こうした情報発信の担い手は、かつてはマスメディアだけだった。したがって、政府がマスメディアを支配し情報操作しているような国の場合、市民はなかなか真の情報を得られなかった。また、市民がまとまって行動を起こすにしても、政府の検閲にあって情報を共有できず、団結するのが難しかった。

 しかし、ソーシャルメディアの登場が事態を一変させた。ツイッターやフエイスブックは、携帯電話さえあれば、簡単に情報の受発信ができる。市民はこれを利用して情報を効率的にやり取りし、反政府の世論を作り上げ、盛り上げた。そして街に大挙して集まり、デモを繰り広げたのである。

 民主化運動をつぶそうとする政権側は、ツイッターやフエイスブックを利用させまいと、国内のインターネット業者に接続を遮断するように命じたり、利用者のアカウント情報を消去したり、居場所を突き止めるハッキング活動などを行なった。しかし結局、市民の情報共有を止めきれなかった。

 アフリカには、独裁的な国家が存在する。そうした国の指導者はソーシャルメディアによって市民が真実の情報を得ることを恐れているといわれる。ソーシャルメディアは、体制転覆をも可能にする、アフリカの人々の強力な武器になったのだ。

携帯電話の普及率が6年間で900%も伸びた理由

 アフリカやアジアを中心とした発展途上地域で大幅に普及率が伸びているのだ。
とくにアフリカの伸びがすごい。アフリカの携帯電話加入者数を見ると、2003年の約5300万人から09年には約4億6800万人にまで拡大している。なんと約900%という驚異的な伸びだ。しかも、これでも47%の普及率に過ぎないのだから、今後さらに伸びていくことはまちがいない。アフリカは世界でもっとも成長の速い携帯電話市場といえるのである。

 それにしても、なぜここまで急速に普及したのだろうか。

 その理由のひとつには、アフリカの固定電話の普及率がわずかI%に過ぎないことが挙げられる。固定電話の場合、電線網を張りめぐらす必要があり、設置コストが高くつく。そのため、なかなか普及は進まなかった。

 いっぽう携帯電話は、アンテナを立てて中継基地をつくるだけでネットワークを構築でき、アフリカの広大な土地でも容易にカバーできる。そうしたシステム上の優位性を活かして、携帯電話は普及していったのだ。

 ふたつ目の理由は、プリベイドカードの導入だ。お金を払ってカードを買い、払った金額分だけ通話できるというシンプルなしくみを導入したことで、低所得者でも手軽に携帯電話をもてるようになった。
そして3つ目の理由は、携帯電話を使った送金サービスである。アフリカでは銀行の支店網やATMの普及が十分に進んでいない。したがって、都会や外国へ出稼ぎに出た人が仕送りするさいには、手渡ししたり郵便を利用する以外に方法がなかった。それが携帯電話に組み込まれた送金サービス機能によって、手軽に送金できるようになったのだ。
携帯電話の普及は、アフリカの社会に大きな変化を生んだ。たとえば農村では、これまで多くの農家が仲買人の言い値で農作物を売っていた。
しかし、携帯電話で適性価格を知ることができるようになり、妥当な金額で取引できるようになったのである。
仲買人のほうも、事前に農家に買い付けの日程を連絡できるようになり、待ち時間が節約されるなどコストダウンにつながっている。
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アラブ民主化の原動力になったユースバルジ

『地球クライシス』より

アラブ民主化の原動力になったユースバルジ

お椀ボートを漕いだことのある人は、オールを支えている部分の両舷が外側に膨らんでいるのを知っているだろう。この部分のふくらみを「バルジ」という。人口ピラミッドは、本来の富士山のような形だったのか、ペビーブームや少子高齢化などで、かなりデコボコしてきた国が多い。とくに、若者(ユース)の人口か膨らんで(バルジ)くると、活動力、闘争力、情報力の旺盛な若者か増えることで、戦争や社会不安が増大するという。これは「ユースバルジ」理論としてもてはやされている。最近のアラブ諸国の激しい民主化の動きは、まさにこの理論かぴったりあてはまる。

アラブ諸国で民主化運動のドミノか発生するとは、専門家でも予想する人は少なかったのに違いない。だか、長期政権への不満、汚職の蔓延、コネの横行、失栗者の急増、貧富の格差、食料価格の高騰、といったさまざまな欲求不満が渦巻き、一触即発の状態になっていた。こうした社会的不公平や不安にさらされた「ユースバルジ」世代のエネルギーが、ついに臨界点に達した。

発端は二〇一〇年一二月半ば、野菜を売っていたチュニジアの失業中の若者か警察官に嫌がらせをされ、抗議の焼身自殺をはかったのがきっかけだった。これかインターネット、ツィッター、フェイスブックなどで広まり、若者がしだいに過激化してデモや暴動に発展した。二三年にわたって権力をにぎってきたベンアリ政権は、あっけなく崩壊した。

アラビア半島、東地中海、北アフリカに広がるアラブ圏は、民族ではなくアラビア語を共通言語とする国々である。情報の共有化が一挙に進んで、同じ不満を抱えるエジプト、アルジェリア、イエメン、ヨルダン、バーレーン、リビアなどでも民主化を求めるデモが連鎖的に発生した。

米国の全面支援で安泰と信じられていたアラブの盟主、エジプトのムバラク大統領も、ついに政権を投げ出した。ただ、リビアでは、政府軍と反政府勢力の抗争か激化して、市民の大量虐殺を恐れた欧米が政府の軍事施設を空爆して本格的内戦に発展した。

これらの国でも、反政府デモや抗議の焼身自殺か相次ぎ、警察や軍に対する不法逮捕や拷問などへの怒りが高まり、大規模な反政府デモに発展した。これの国々の多くは二〇世紀前半に植民地支配から独立した後、軍や軍人出身者が政権を握って民主化の動きを抑え込んできた。世界最大の油田地帯を抱え、西側諸国は東西冷戦時代に旧ソ連への対抗上、軍事政権や王族政権を積極的に支持してきた。

このために異常な長期政権がつづき、エジプトは二九年、リビア四一年、シリアは親子で四〇年も大統領の職にとどまり、サウジアラビアは一九三二年の建国以来サウド王家が支配してきた。

かつて、カーター米大統領の国家安全保障問題担当補佐官だったブレジソスキーは、次のように語ったことかある。

 「革命の時限爆弾のように、(若年化する)人口か中東を待ち受けている。現在、社会的に不安定な下位中流層出身の若者が世界全体で八○○○万~一億三〇〇〇万人いて、怒りと情熱と欲求不満と憎しみを互いに伝え合っている。学生か中心である彼らは、革命家としての出番を待っている。彼らか怒りを爆発させれば、それはネットを通じて一気に伝染するだろう」

ただ、権力者を追い出しても、これら多くの国には有力な野党が存在せず、民主的な国家が再建できるか不安が残る。大統領や国王らの権力者の首をすげ替えるだけでは、若者は納得しないだろう。イラクが好例だ。米国はイラク戦争のはてに旧政権党を排除して新国家建設を目論んだが、混乱は収まりそうにない。民主化したはずの中東諸国でも、独裁政権が倒れたあと、長期にわたって混乱がつづくことにもなりかねない。
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ソーシャルネット社会

未唯へ

 昨日は次期システムのことでシステム担当者と話していたら、19時を過ぎてしまった。残業2.5時間です。ゼロにするために今日・明日は早く帰ります。

 スタバでニーテェの『道徳の系譜学』を読むことにした。土曜日に図書館に返さないと。

ソーシャルネット社会

 このまま、超国家になるか、テロ国家になるかの境目に、ソーシャルネットワークのフェイスブックが出てきた。

 アラブ世界にソーシャルになれば、世界は変わります。新しい方向です。本当の意味の国民国家です。

 そこで、環境もクルマも考えていく時です。どうしたら、それに近寄れるかです。

 政治を見ても分かるように、組織は動いていません。官僚の組織は自己完結で、従来通りです。

 次の世界をどういうカタチにするのかを提案するには丁度いいかもしれません。

 エネルギーなどを使って、国家を存続させてきたものを、市民がそれを使って、どのように生きていくのか。

 ある意味では宗教国家に近いものかもしれない。暴力で組織を維持するのが、いちばん簡単です。外れた時に、新しい世界をどう作っていくかです。企業と行政と市民で、国家を作っていくしかない。

私のミッション

 数学者である限りは、自分では変えないです。全体を見ていくのが私のミッションです。

次期の構想へ感想

 eの次期構想のビデオを再度見たけど、やはり、おかしい。販売店の体質を変える方に持っていかないといけない。

 タブレットでは何もできません。お客様との接点のスタッフとのコミュニケーションをを作り上げないといけない。メーカーとして、売るを変えていかないといけない。

 なぜ、その部分がないのか。それで「いい町・いい社会」ができるわけないです。

電算部に立場

 システム担当者の部分はなくなるでしょう。それを行ったからといって、電算部にとっては何のメリットもない。むしろ、新インフラとタブリます。

 タブレットそのものを、パソコンソフトを手製で作ろうというのは間違っています。データを外付けにして、クラウドのサーバセンターでやることでしか、答はない。

 そうでないと、電算部は能力が疑われます。元々、能力はないけど。

 その時に、ネットワークとタブレットとクラウドは一体化します。他に頼るものがないから、販売店の環境を替えないといけない。その前に人の意識を変えないといけない。
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プルの力で世界を変える

『「PULL」の哲学』より

世界を変える戦略を構築する要素

 世界を変える戦略が成功するには、三つの要素が必要だ。世界を変えるビジョン、世界を変えるプラットフォーム、そして世界を変える行動と資産だ。ビジョンは向かっていく方向、つまり軌道を決め、プラットフォームは参加者にとってのレバレッジとなる。そして行動と資産は、進化を加速させるのに必要な人材やリソースだ。

世界を変えるビジョン:軌道

 最初のステップは、参加者の意識改革になる。金銭などのインセンティブに関係なく、参加者が自主的に大きな目標に向かっていくようになるかどうかは、彼らの意識を変えられるかどうかにかかっているだろう。

 まずは、明確で、説得力のある長期の目標をかかげることがカギになる。この目標によって、参加者すべての目指す方向がはっきりする。どんな行動やリソースが必要かがわかるので、間違った努力をする心配がない。それにビジョンがはっきりしていれば、目標を達成したときの報酬も、明確にイメージできるだろう。

 大きなビジョンなので、細部まで決めておかなくてもかまわないが、目の前に迫った難しい選択で、どちらかを選ぶ根拠になれるくらいには明確である必要がある。軌道とはあくまで目標であって、そこにいたる過程ではない。

レバレッジを作るプラットフォーム

 世界を変える戦略の二つ目の要素は、活動を行う場所となるプラットフォームだ。プラットフォームがあるおかげで、参加者は、少ない労力で最大限の効果を上げることができる。今のように先が見えない時代では、プラットフォームが提供してくれるレバレッジ効果が、とてもありがたい存在になるだろう。先が見えないと、労力や資金の投資にも臆病になってしまうが、プラットフォームがあれば少ない投資で最大限のリターンを得られる。

 プラットフォームが提供してくれるレバレッジには、たいていの場合二種類ある。一つは、開発のレバレッジだ。これがあると、製品やサービスを開発するときのコストを削減できる。開発のレバレッジは、テクノロジーの分野で活用されることが多い。たとえば、フェイスブックのプラットフォームは、ソフトウェア開発者が集まって、ウィジェットと呼ばれる簡易アプリを開発する場所として力を発揮している。

 そしてもう一つは、交流のレバレッジになる。大人数で協力して何かをしたい場合、プラットフォームを使えば、人を集めたり管理したりする労力がかなり削減できる。

 たとえばグーグルのアドセンスは、自分のサイトに広告を掲載して収入を得ることができるサービスなのだが、これも、広告主、サイトの持ち主、潜在的な顧客を結びつけるプラットフォームと言えるだろう。このプラットフォームの真の価値は、すべての流れの手順が決まっていて、誰でも簡単に利用できるところにある。これも、最小限の投資で最大限の効果を上げる一例だ。

加速するための行動と資産

 中心となって変化を起こす会社が持っている資産と、その会社が取る行動。これが、世界を変える戦略の三つ目の要素になる。

 どんなに説得力のあるビジョンも、どんなに優秀なプラットフォームも、中心の会社に成功する能力がないかもしれないという不安が消えなかったら、まったく役に立たなくなってしまう。逆に、参加者にとっては、中心の会社が力をつけすぎることも不安材料になる。いずれ自分のマーケットを奪われてしまうかもしれないからだ。

 ここで中心の会社が行わなければならないのは、どちらの心配もないと参加者に納得してもらうことだ。そのために、自分の行動と資産を活用することになる。ここで失敗して誰も集まってくれなかったら、せっかくのビジョンとプラットフォームがムダになってしまうだろう。
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