運動会で早く走れる靴、子どもなら誰でも欲しいだろう、そう思ったら少し意見をされた。その靴はトラックを左回りする時に有効な靴だから、直線を少しだけ走る低学年には不要だ、という。徒競争は大の苦手だった。徒競争の前になると裕福な家の級友が持ってくるサロメチールをふくらはぎに塗った。スーッとするいい感じになる。それで足が軽くなったように思うが結果は変わらなかった。
もうひとつの早く走れる秘策、それは「馬糞を人に見られずに踏め」という話。馬糞といっても見たこともない人もあろう。今の荷運びは目的と場所に似合った大小いろいろな車がある。子どものころのそれは車の変わりに、馬が長い荷台の車を引いて運んだ。その荷車を馬車と呼んだ。カッポカッポという馬の足音はのどかだった。もちろん馬は農作業でも活躍した。
馬は尾っぽをひょいと上げところかまわず糞をする。その量は少々ではない。こんもりと盛り上がったそれはあちこちで見かけた。いまならご近所迷惑や道を汚したと社会問題になるだろう。馬は走るのが早い、その糞を踏むと早く走れるという子どもならではの情報は広まっていた。地方ならではの面白さを感じる。一方、農家ではその糞が大切な肥しにもなった。
吉香公園のバラ園。ボランティアの人らが1年中手入れされ、その季節には見事な花を咲かせ、訪れる人を楽しませている。いま、春の開花に向けて手入をされている。剪定されたバラの根っこに茶色のふわっとしたもが撒かれている。それが馬糞でバラの養分に変わっていく。今の世、あれだけの量をどこから調達されたのだろう。そんなことを思いながら、馬車に乗せてもらって下校したころのあれこれを思い出す。
いたのだが 機械化によって現在は農耕馬は
いない‥ 北海道は馬産地(日高地方)だが
競走用(競馬)のサラブレッドだ。
我が地域の農家では昔風の「堆肥」はほとんど
作られていない‥一部で「有機農業」をする人
は網走管内や宗谷管内から「牛フン」を買って
きて稲わらで「堆肥」を作る‥
北海道と農業規模は比べることは出来ませんが、こちらでも農業は機械化が進んでいます。
そんな中で馬糞を目にし驚きました。
多くの人との出会いはいろんな豊かさと出会えます。有難い事です。
宝石が無料で手に入るのです。
足が支えるものが重すぎますが
随分踏んだので走ってみましょうか?
施した宝石からは花が咲きます。
ヨーイドン、踏みしめた効果は花開きます。