みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

神が語る人生

2021年05月20日 | 歴代誌第一

歴代誌第一 17章

 教会の20周年を記念しての冊子の編集、版下の制作を再開しました。直接お目にかかったことのない方の文章に接すると、これまで知らなかった発見があり、自分の視野の狭さを修正させられます。

 「自分は杉材の家に住んでいるのに、神の箱は天幕の下」という現実を見て、神を愛するダビデが神の家を建てたいと願うのは、当然のこと。そのような願いに神がどのように答えられたのか、というのがこの章が伝えることです。

 7−10節は、神がダビデの人生について語られたことです。そして、そこでの主語は「わたしは…」。「わたしはあなたを、羊の群れを追う牧場から取り、わが民イスラエルの君主とした」ということばは、ダビデの人生を一言で表しています。

 人はある年齢に達し、あるいは何かを成し遂げた時に、わが身を振り返ります。「あの時は大変だった」とか「辛い中よくがんばれた」などとして、自分の努力や苦労のあとをたどれるのは、喜びでさえあります。しかしそれは、自分の達成感を喜ぶ、自己満足へと引き込みます。自分のこれまでを神がお書きになるとしたら、どのようなものになるだろうか、神が語る人生という視点で書く必要を、ここから覚えました。

 10節後半の「主があなたのために一つの家を建てる」ということばに目が留まります。これはダビデ王家の確立についてのことばです。ダビデは神の家を建てようと志しましたが、神はダビデの思いをはるかに超えて、先の先を観ておられるのです。このことばは、歴代誌の初めの読者たち、捕囚から帰還してイスラエルを建てあげようとした人々をどれほど励ましたことでしょう。

 「神のために」と意気込むときがあります。しかし、それをはるかに超えて神は「私のために」事を為してくださるのです。


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