霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

「木を植えた男」   

2007-02-13 18:55:23 | 景色
英語のテキストに「The Man Who Planted Tree」という薄い冊子があった。
前世紀初めのフランスで、一人の男が人里離れた広大な荒れ地に、誰から注目されることもなく黙々と木を植え続け、豊かな森を作ったというお話し。
この物語は、かなり有名らしく他のテキストでは「The Man Who Planted Hope and Grew Happiness」というタイトルで掲載されていた。

実話のように書かれているが実はフィクションで、それに近い実例を素に作られたようだ。
妻や子に先立たれ愛犬と暮らす羊飼いの老人は、「Hero」を目指した訳ではなく、単に木を植えることに歓びを見出していたように思える。
オジサンにはその気持ちが良く理解できる。
「美しい日本」という言葉だけが先行し、具体的な中身が見えない今の日本では、このような行為こそが求められているのではないか。

「団塊の世代」の大量退職時代を迎えて、2007年問題とか、逆にいつまでも居座ると若者の働く場を奪う、とか色々と議論が交わされているようだが、状況が許される人には、是非この物語の主人公のような生き方をお勧めしたい。
森林は豊かな自然を育むだけでなく、災害や水不足を防ぎ、川や海を豊かにする源。
山に木を植えたり、森林を保全したりする仕事は、世の中に貢献する歓びを味わいながら自分自身も満足できる最高の仕事だ。
「最後の食い逃げ世代」などと悪口を言われているので、後に続く世代に少しでも貢献できる良い方法だと思われる。



家の周辺の下草刈りや枝打ちが終わったので、少し足を伸ばして「霜後の滝」の下流沿いにある杉林に行って見たら、2mを超す高さの細い竹が密生していて、前に進むのもままならない状態となっていた。

木を植える場所は無いので、せめて「木を育てる男」を目指して奮戦している。
コメント (8)
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