ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

仮面ライダー剣 第25話

2020-09-22 07:29:32 | 仮面ライダーシリーズ
仮面ライダー剣 第25話

 私が知ってるスリップストリームと違う…な第25話は、橘さん&剣崎の先輩後輩コンビの活躍と虎太郎の決意の行方が描かれることに。珍しく睦月が出てきません。

 まずは剣崎と橘さんですが、完成させたばかりのブラックファングをウルフアンデッドに奪われたばかりか、恐らく昨晩共にブラックファング完成を夢見た仲間たちと戦う羽目に。明言はされていませんが、状況的にそういうことなのかなと。ここで躊躇わず倒せるあたり、戦う覚悟が出来ているのが伺えます。
 奪ったブラックファングでウルフアンデッドはパワーアップ!走行中には緑色の波動を出して剣崎たちを寄せ付けない!といった具合の活躍を見せていたわけですが、最終的に向かった先はサーキット。走行中のレーサーたちを襲って配下にするつもりか!?と思いきや…まさか追い越すだけで終わるとは思わなかったんだ(汗。しかもレーサーの皆さん、緑色の波動を喰らっても多少ぐらつくぐらいで転倒しませんでしたし、加えて先頭を走っていたレーサーはウルフアンデッドの真後ろに陣取ることでスリップストリームを発動!緑色の波動の影響を受けなくなりました!

 ……うん?あの、スリップストリームって、私の認識だと「前方車両の後ろについて空気抵抗を減らして加速する」的なの技術だと思っていたんですけど、何故に緑色の波動を避けられるので?「車両の真後ろには波動が発生しない」とかじゃなくて「スリップストリームがバリアのような役割も果たした」という感じになっていたような…うん、まぁ、結果的にスリップストリームで解決してるから、いいか!(汗。

 という一幕があったものの、話自体は至ってシリアス。
 橘さんはウルフアンデッドの正体にいち早く気づき剣崎の危機を救う様がカッコよかったですし、BOARD時代を思い出しつつもブラックファングとの決着をつける様もまた素敵。何よりも「BOARDはもう無い。だが剣崎。仲間ならいる。俺たちが理想を忘れなければ、良いんだ」「全ての人類を、守るために!」からのバイクに乗りながら変身!がめちゃくちゃカッコよかったですね。本当、ネタ的な面白さもありつつ、こういうカッコいいところもあるから「仮面ライダー剣」って人気なんだろうなとつくづく感じます。
 トドメのダブルライダーキックからの、名残惜しそうにブラックファングを見つめる様もまた印象的でした。

 また、回想シーンでは久々の烏丸所長の口から「発見されたライダーシステム」なる言葉が飛び出していました。てっきりライダーシステムは烏丸所長たちが作り上げたものだと思っていましたが、「発見された」ってどういうことなんですかね…

 
 一方で虎太郎は気絶したオーキッドアンデッド(人間体)を発見。どうするか判断を迷った挙句、何と以前自分を襲った相手であるにも関わらず車中に保護していました。ここら辺、以前始と対立していたにも関わらず彼を助けた剣崎を彷彿とさせますね。

 助けた理由は虎太郎自身にも分からない。彼女がアンデッドだということも理解している。「でも自分でもどうしようもなかったんだよ!」とのこと。オーキッドアンデッドもそんな虎太郎に興味を抱いたのか、寝こみを襲おうとはしていたものの起きた時にはその手を引っ込めたり、後に始が現われた際には虎太郎を気絶させるに留めたりと、どこか情が移っていたようにも思えます。
 生き残りを賭けて戦うアンデッドたち。オーキッドアンデッドは他者を利用することでライバルを減らしていこうと企んでいましたし、利用されたアンデッドたちも味方というわけではない。言うなれば周り全てが敵であるという状況において、虎太郎のように「何の見返りも無いのに他者を助ける」「敵であるはずのアンデッドに対して『信じたい』という」人物は新鮮に映ったことでしょう。
 確かに彼女も人を襲ったアンデッドですが、時間をかければ、もしかしたら虎太郎の「信じたい」という思いが届いたのかな…と切なくなる一幕でした。虎太郎を気絶させたのは、せめて自分の最期を彼に見せまいとする優しさだったのかもしれませんね。

 やたらと色っぽいカードさばきでオーキッドアンデッドを封印した始に対し「わかってる。バカさ、僕は。でも…でも信じたかったんだ!君のせいだ」「そうすれば、君のことも信じられると思った。アンデッドだけど…姉さんや天音ちゃんを守ってくれる、良い奴だって。だけど、やっぱり君は…好きになれない」と告げた虎太郎。
 
 始がもっと悪い奴ならば、虎太郎がオーキッドアンデッドを信じることも無かったでしょう。けれども、始のように人を守るアンデッドもいると知ってしまった以上、オーキッドアンデッドのことも信じたかった。変わってくれると信じたかった。しかしその道はよりにもよって始によって閉ざされてしまうことになった。
 始にしてみれば、虎太郎から制止を求められた時点で彼の意図を理解しろというのも難しい話ですし、その思いは今の始には理解しがたい行為。虎太郎の、やや一方的すぎる文句のようにも思えますが、それは始を信じたかった、好きになりたかったという思いの表れでもありますから、何とも難しい感情ですね…
 ただ「嫌いだ」じゃなくて「好きになれない」と言っているあたり、まだ望みはあるように思えます。好きにも嫌いになりきれない、どっちつかずの状況なんだろうなと。


 次回は状況を静観してきたエレファントアンデッドとの戦い。遂に登場ブレイド・ジャックフォーム!平成二期なら15話ぐらいで登場してそうですね。
コメント