「そこらの草花のことが、絵入りで載っていて、いい本だ」と息子が言っていたので、「その本をくれ」と頼んでいたら、買ってくれた。
絵と文は、五味玖壬子という私と同世代の女性である。「原寸図鑑 ののはなさんぽ」(けやき出版)という本である。サブタイトルに、「多摩丘陵のいちねん」とあるように、私の住む多摩で、普通に見かけられる草花が、イラスト付きで、季節ごとに区分されて、紹介されている。
ここのところ、よく見かけるナガミヒナゲシのことも、ちゃんと載っていた。大手出版社の写真入りガイドブック(ポケット版)より、紹介に身近さを感じさせ、説明も丁寧だった。「自動車のタイヤによって種が運ばれているのではないか?」との説も載っていて、「そうかなあ」と思わせた。
その名を知って、改めて気づいたが、通勤の電車の窓から、線路脇に、道ばたに、このナガミヒナゲシのサーモンピンクの花がいやに目立つ。目立ちすぎと言っていい。花はきれいだけれど、ちょっと気になる。
ナガミヒナゲシはさておき、この愉しそうな図鑑「ののはなさんぽ」をポツポツ開いて見ようかと思う。