春の朝爛漫の櫻

2009-04-10 | 【樹木】櫻
 地に、散った桜の花びらが見られる。
 だけど、僅かである。
 まだ、枝々には、いっぱいの花がある。
 花を見上げての夜遊もできる。
 「地に散った花びら僅かよき日かな」

枯木の幹のなかに

2009-04-10 | 【樹木】ETC
 アルベール・カミュの「異邦人」(窪田啓作訳・新潮文庫)を読んでいる。
 Ⅱ部の2まで読んだ。あと3、4、5の三つのパートでお終いになる
 Ⅰ部の3以降、生の植物が出てくることはない。
 Ⅰ部の5に、「林檎のような顔」、6に「菜っ葉服」などとの言葉がある。
 Ⅰ部の終わりで、主人公の男は、アラビア人をピストルで殺す。
 Ⅱ部の2に、刑務所暮らしのなかでの主人公の思いが語られている。
 「その頃、私はよく、もし生きたまま枯木の幹のなかに入れられて、頭上の空にひらく花をながめるよりほかに仕事がなくなったとしても、だんだんそれに慣れてゆくだろう、と考えた。そうすれば、過ぎてゆく鳥影やゆきちがう雲の流れを待ちもうけるだろう。」
 何となく、印象的な部分だった。俺は、木の幹に入れられるという想像をしたことなどないと思った。そして、木の幹などで人を挟んで殺すという処刑方法が、古事記だったかに書かれていたことを思い出した。
 それから、小さい頃に、透き通ったガラスのケースに、男と女がならんで入るというイメージをよく抱いたことを思い出した。そのケースは、欄干のようなところに飾られるのである。
 とりとめのないことを書いてしまった。