やってみただけ

2008-10-30 | 【草花】ETC
 小栴檀草(コセンダングサ)の枯れた花を指で千切り、前を歩く人に投げた。
 背中にくっついた。
 ひからびた茶色の虫。
 美しくはありません。
 くっつき虫と呼ばれる雑草のひとつ。

粋な別れをしようぜ

2008-10-30 | 【樹木】ETC
 秋、別れの季節。
 枯葉舞い散る道を初老の男性が、ひとりさみしくコンビニに弁当を買いに行く姿を見た。あれは、妻に捨てられた男か。明日はわが身か。
石原裕次郎の唄に「粋な別れ」というのがあった。浜口庫之介の作詞で、「秋には枯葉が小枝と別れ・・・」ときて、「粋な別れをしようぜ」と結ばれる。世にさまざまな別れがあるが、男女の色恋の末の生きながらの別れは、なかなか粋な別れとはいかないようだ。男女ともそれなりに傷ついてしまうのが、通例のように思う。時と場合によれば、殺傷沙汰となる。あの唄は、別れたいサイドの切実な願いの表れともいえようか。
 男女間のことは、さておき、落葉樹の葉っぱの方は、時いたらば、つべこべ言わずに小枝と別れる。葉は、風に吹きちぎられて落ちるわけではない。みずから、落ちてもよい状態をつくってのことである。葉に残っていた養分を木にもどし、葉の柄の決まった部分に離層をつくり、落ちる準備を整えているのである。ゆえに、落ち葉は、同じ形をしている。
 人も葉っぱくらいの自然さがあればいいのに。どっちみち、そのうち、枯れて呆けて、落ちるというわけだ。

黄金色の霊剣と八咫烏

2008-10-30 | 読書
 古事記、八咫烏の出てくる段。
 小学校の低学年の頃、金沢のYMCA学院に出入りしていた。ある時、通路の書棚に、子ども向けの年鑑のようなグレーの表紙の厚い本を見つけた。以来、それは、愛読書となった。歴代横綱の名前、プロ野球の優勝チームの変遷、ゲームのルール・・・・僕は、一気に「物知り博士」となった。
 その本に、日本の歴史年表も載っていた。カラーの絵つきであった。神武天皇は、黄金色の剣をもち、かたわらにこれも黄金色の鳳が描かれていた。未だに、神武天皇と言うと、あの絵が思い浮かぶ。
 神武天皇は熊野(和歌山県新宮市あたり)で、「熊」に出会い、自分も兵も気を失ったり、倒れ臥したりしている。手強い攻撃に遭い、一時、逼塞状態に陥ったというようなことだったのだろうか。
 これを救い、熊野の荒ぶる神を倒したのは、高木神から、高倉下(タカクラジ)を経て、神武天皇の手元に届いた霊剣であった。
 また、神武天皇の無事な行軍を導くものとして、八咫烏(ヤタガラス)がさずけられる。八咫烏は、名に烏の字があるが、大きな鳥のことである。
 その後、尾の生えた人に出遭ったりしている。